人材育成のポイント:「上級者」は、何が違うのか?

こんにちは、坂本です。

突然ですが、私の「研究」の成果を発表させて頂きますw 物事に上達するプロセスについて研究しました。人材育成の参考になると思ったからです。

ネットショップの売上アップって、慣れとか上達が大事だと思うんです。聞いたノウハウをすぐに真似て売上伸ばせる人ってそういませんよね。

あまりやったことがない施策を、まず勉強して、分からないなりにやってみて、トライアンドエラーを繰り返して、上達していきますよね。慣れると、売れる商品ページをバンバン作れるようになったりします。つまり、早く上達すると、早く売上が伸びるはず!

ところで、いまは「ECの仕事を学んでいる」段階の人でも、過去、ほかの何かには上達したことがあるはずです。部活とか習い事、勉強など。

なので、別の分野の経験であっても、過去、自分がどのように練習して上達したか・日々の練習の反省を活かして工夫してきたか・・という昔の経験を思い出すと、今やっている仕事のスキルアップとかに繋がると思うんです。

  • 上達する前は、上級者を見て「なんでこんなことができるんだろう」と不思議に思ったりします。
  • 見よう見まねでやっているうちに、段々できるようになります。
  • もっとやると、カラクリが見えてきて「どうやるとうまくいって、どうやると上手くいかないか」のパターンが見えてきます。
  • こうなると、後輩に教えることができるようになりますね。

そういった、上達への道のりを振り返ると、仕事の参考になるかも、と思った次第。そこで、評判の良さそうな「上達論」の本を選んで、比べつつ読解し、まとめなおしてみました。

ネタ本はこちら

以下の本を読んで、まとめた結果をこれから転載します。

「上達」すると、人はどうなるのか

内心、この記事はマニアックすぎてウケないだろうなあと思ってますが、、、個人的には非常に面白いテーマなのです。。なので、長文ですけど遠慮しません。しかも長いので全3回です。すいません。

今回は第1回。
上級者は、一体何が違うのか。

以下、まとめた内容を転載します。
皆さんの知っている、「各分野での上級者」を思い出しつつお読み下さい!

上級者には、自動回路がある

パターン化されている

ある種の「回路」が構築されている。刺激と反応のパターンが磨かれているので、短時間で反応できる。同じ刺激に対し、安定して同じ反応が返せる。いわば自動化されている。これにより「ながら作業」も出来る。ただし、自動的に反応してしまうので「玄人ならではの間違い」も生ずる。※回路をどのように構築するかは後述

「回路」とは

身につけた知識や動作を有効に取り出せる仕組み。

  • 必要な知識と動作を記憶している
  • 状況と必要に応じて、何が必要かを判断
  • 脳内を検索して、素早く取り出す(動く)

「回路構築」の例

  • 「サイドブレーキを引いて/ギアをローに入れて/半クラッチにして/車が動き出したらブレーキを解除する」
  • これら一連の動作を「坂道発進」という概念として体得する
    • まず「連続した一続きの動作」だと理解する
    • 何度か練習する
  • しばらくすると、自然と体が動くようになる

単純化している

処理に必要な考え方や情報を、シンプルに整理できている。いわば、「少ない文字数で無駄なく整理できている」状態。つまり要点だけを抑えている。最低限必要な情報があれば、何をすべきかが見える。だからスピードが速い。

一方、初心者は関係ない情報にも注意を払うので、時間が掛かる。いわば、冗長な表現で、回りくどい理解になっているため、手順を思い出すだけで疲れる。

疲れにくい

以上の特性により、状況の理解や、技能の実践に必要な必要な注意力が少なくて済む。無駄な思考や動きが少ないので、スキルを実行しても疲れにくい。

結果、同じ作業をしても疲労が少なくて済む。一方、初心者は関係ないことを多く考えたり動きが多いので、疲れる。
※ただし、上達の過程では無駄な試行錯誤も必要

上級者は、予測できる

パターンの蓄積により、上級者は以下の力を持っています。

「仮定の話」に強い

「仮定の話」を細かくできる。「今回はこうだが、もしこういう状況ならどうなっていたか」など。だから、細かなアドリブにも対応できる。

「典型パターン」に強い

「起こりうる典型的なパターン」を細かく描写できる。こういう場合はこうなるから、こういうことやこういうことが起こる等。だから、架空の相手を事細かに想定して、延々とシャドーボクシング(想定練習)が出来る。

他者を評価できる

記憶に蓄積されたパターンにより、ちょっとした動作・わずかな特徴から力量を読み取って、他者を評価できる。自分に対しての評価も「見る人が見れば分かる」と気づくので、過剰なアピールもしなくなる。

成功と失敗のメカニズムが分かる

成功するためのパターンだけでなく、「何をするとどのように間違えるか」「どうするとどう成長するのか」のパターンにも詳しい。「間違える人の心理」にも詳しい。初級者を観察して、このパターンを学んでいる。

上級者は、細部が見える

省力化とパターンの蓄積により、上級者は以下の力を持っています。

細部を見る余裕がある

「回路」つまり自動処理の力により、大きな部分の認知処理をしても疲れないので、細部について深く考える余裕がある。

細部から要点を見つける

全体像の中から、勝負所や論点・要点を見つけて取り出すのが早くて正確。「急所となる細部」へのこだわりが徹底している。一方初級者・中級者は、苦労しなくて良いところで苦労し、大事なところで油断している。

飽きない

同じ情報をずっと見ていても、人によってそこから得られる情報量が違う。読み取る力に優れた者は、多くの情報を読み取るので、退屈することがない。他者の技能を観察していても楽しめる。逆に、初級者は飽きっぽい。

細かく言語化できる

技術のコツについて、細かいニュアンスであっても、例え話などの言葉で表現できる。

無関係なことからも学べる

全く別分野の情報に対しても「自分野との類似点」を見つけ出せるので、一見無関係な話からも、自分の学びに繋げられる。

上級者の行動パターン

以上の特性から、以下のような行動パターンを持っています。

「自我関与」が高まる

自我関与とは、「本気で取り組む度合い」のこと。元々興味が強く、自我関与が高い者は上達が早い。訓練の過程で更に自我関与が高まる。

マニア知識が増える

棋士が将棋の歴史に詳しいように、「直接使わない知識」が豊富になる。自分の専門分野に対しては自我関与が高いので、愛着が強い。結果、知識を求めずには居られなくなる。ちょっと耳に入ってきただけの話も記憶に残る。結果、知識が抱負になる。

美観にうるさくなる

技能の色々な部分がシステム化され成熟されてくると、情報に「情感」が付与される。結果「この展開は好み」「間違ってないけど美しくない」「筋は通っているけど美しくない」などと言い出す。
実は情報やスキルに、この「情感」が付与されることにより、脳内での検索スピードが高まる。なので情感を持つことは大変重要。

謙虚になる

合理的に考え、時間を掛ければ、上級者になれるという自信を持てる。同様に、努力している人への共感が深まる。分相応が分かり、謙虚になる。

今回はここまで!
あくまで読んだ本をまとめただけなので、なんか偉そうでしたらスイマセン。

見たところ、上級者には自動回路があるから、細かいところまで目が行き届き、それが更なる上達を生む・・という仕組みのようです。となると、まずは経験とパターンの蓄積による「自動回路の構築」がポイントになりそうですね。

と言われて、具体的に何をすれば良いんだ!
と思ったと思います。私も思います。

それについては、次回以降でご説明します!

PS
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カテゴリー: EC事業の組織論

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