煽り系コピーはもう辞めよう。童話「北風と太陽」に学ぶ、無理なく売れるコピーライティング

こんにちは、坂本です。今日は「モノを売るには、どんな言葉を使うのが良いか」という話。

私、昔は営業の仕事をしてまして、セールストークについては色々勉強しました。いまは営業とは縁遠い日々を送っていますが、でも、「売れる営業トーク」と「売れるページ作り」は同じだと思うのです。

営業っていうと、暑苦しい人が大きい声でゴリ押ししてくるイメージがありませんか(私はそうでした)。でも実際はそうでもないんです。なので今回は、気弱な人でも出来るセールストーク&キャッチコピーについてお伝えします^^

モヤシっ子、野獣に揉まれる

ちょっと昔話。私、本来はオタクですし、営業マンのタイプではないのです。前職に入社するときは開発チームでの採用だったはずが・・営業部隊に放り込まれ、まわりが証券営業とか訪問営業とか出身の、ゴリゴリした営業マンばかりの環境で働くことになりましたw
(当時の話はこちら)

モヤシ in 野獣の群れ。なかなかのプレッシャーです。でも、努力するしかありません。

試行錯誤の末、ひとつ発見がありました。それが冒頭の話。営業っていうと、大きい声でゴリ押しするイメージでしたが(偏見ですね)、実際はそうでもない。本当に決まるセールストークは囁くように使うんだなと。結果、「自分に合った方法」として、「沢山勉強してコンサル的に営業する」というスタイルを発見できました。

それを自覚してからは、そういうタイプの先輩を真似るようにしました。結果、無理な営業をせず、色々表彰してもらえるようになりました。

「ゴリ押しではなく、ささやくように売る」

この構図が、まさに童話の「北風と太陽」なわけです。ご存じですか?

北風と太陽のセールス

「北風と太陽」とは、こういう話です(wikipediaから抜粋)。

  • あるとき、北風と太陽が力比べをした。旅人の上着を脱がせることができるか。
  • まず、北風が力いっぱい吹いて上着を吹き飛ばそうとする。しかし寒さを嫌った旅人が上着をしっかり押さえてしまい、北風は旅人の服を脱がせることができなかった。
  • 次に、太陽が燦燦と照りつけた。すると旅人は暑さに耐え切れず、今度は自分から上着を脱いでしまった。これで、勝負は太陽の勝ちとなった。

私はこの話を、「強制(上着を吹き飛ばす)よりも自発性を引き出す(自分から脱がせる)方が有効」。そんなセールス論として捉えています。

ここからは、ECに置き換えて書きます。

北風的キャッチコピーとは

購入メリットを並べ立てる売り方です。興味のない相手を力づくで振り向かせるために絶叫するイメージです。

例えば、商品ページ上で、こういうことを書き連ねます(あくまでイメージです)。

  • おおッ!興奮ッ!ランキング1位を2回取りましたッッ!
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エモーショナルというか。。昔ながらというか。。でもちょっと疲れます。

ところで、大きな画像とかに力を入れても、実際のところお客さんは本文読んで無くて値段と写真しか見てなかったりします。問い合わせの内容とかから、「あまり読まれてないな」なんて実感することありませんか?

実際、北風的コピーって、読んでもらえてるのかなあ。と思います。

太陽的キャッチコピーとは

「相手のニーズを思い出させる」「さらっとした語り口でも興味を引ける」書き方。

  • 夏だし、さっぱり美味しい冷製パスタはいかが?蕩けるサーモン香るバジル
  • 麺と具を絡めるだけ、誰でも10分でお店の味。(さらっと利便性)
  • 実はこれ、ホテルのレストランで使われる業務用ソース。だから美味しい(さらっと実績)

書き方次第で、絶叫(=太字とか大きな文字)しなくても興味を引くことが出来るはずです。※なお、このキャッチはあくまで例です。今日昼飯にコンビニの冷製パスタを食べたから書いただけです

お客さんを深く知れば、ゴリ押しは不要

何を言えばお客さんが興味を持ってくれるかを知っていて、何から順番に話すとウケるか(優先順位)を把握していれば、大声(=画像効果)に頼る必要はないはずです。

そのためには?お客さんのことを知って、相手が聞きたい話をすれば良いだけの話。何に困っていて、何に憧れてて、何があると助かって、何が嬉しいか(このへんのツボは商材によって違います)。店頭接客が上手い人は、やっぱりこういう表現も上手な気がしますね。

以下は参考事例。
通販キャッチコピーのお手本として名高い「通販生活」のサイトで見かけた商品です。

https://www.commerce-design.net/image/2011-06-15_0229.png

そんなに凄いってわけではないんですけど。さらっと書いてます。この程度のスペースで、テキストだけで自然に魅力を伝えられるのがまず基本ではないかと。

一方、これだけのことを伝えるのに何枚も画像や派手な効果を使って、結局アピールポイントが伝わってこない商品ページのいかに多いことか。

勢いに逃げてませんか?

ECCやコンサルが「あの売れてる商品みたいなページ構成」を勧めて、見た目上の勢いばかり追求してませんか。それが何個入りで賞味期限がどれくらいかとか、見てます?冷蔵庫に入るかどうかとか。そういうディテールで勝負が決まるケースも多いんですよ。

「テキストでさらっと要約」「その要約がとっても魅力的」これが出来れば、長いページも自然に作れると思います。まず要約。

訴求すべき要点を曖昧にしたまま縦長ページを作ると、大抵、本質から外れた工夫に溺れる・・気がします。

「売る」より「買ってもらう」「買いやすくする」

「売る」っていう感覚自体がどうかと思います。お客さんが自分の意志で「買う」だけの話。命令は出来ません。北風と同じ。キャッチコピーは洗脳ではありません。

「うちの商品は他と比べて○○だから、△△な人にはオススメですよ(=××な人には向かないですよ)」

こういう、「太陽」的な・・お客さんの買い物を手伝ってあげるような、優しさを軸としたセールス(というか案内)が、地味なようで一番強いと私は思います。

そうすれば「その商品に合ったお客さん」が自分の意志で商品を選んでくれるはず。

ゴリ押しじゃなくても、営業は出来るんです。煽らなくても、モノは売れるんです。

煽りコピーが苦手な皆さん、私と一緒に、モヤシっ子仲間として、優しいセールスをがんばりましょう!

PS
弊社コンサルティングでは、一緒にコピーを考えたり、こちらから提案をしたり、現行のコピーに対してコメントをしたり、「スキルの習得」と「売上につながる実践」の両方をサポートします。。興味のある方は、以下をご覧ください。

カテゴリー: 売れるキャッチコピー

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