こんにちは、坂本です。今年最後のブログですので、1年を振り返ってみるわけですが・・
やっぱり震災のこと。当社クライアントや取引先でも被災した方がいます。ご縁のある色んな店長さんから、色々聞きました。
これからも出来る支援を考えながら、1日も早い復興を祈りたいと思います。
- 目次 -
ネットとECの観点から、震災を振り返る
以下、ネットとECの観点から。
WEBサービスやSNSを活用した支援活動
あの日、私はおろおろしながらネットに張り付いて、X(旧Twitter)見たり、帰宅難民向けにGoogleマップで避難所をまとめたりしました。その後、福島市在住の知人は、断水していたので給水所マップを作ってました。計画停電の日程がすぐ分かるwebサービス作った方もいました。
みんな不安で情報を求めていたこともあり(私は枕元に靴を置いて寝てました)、混乱も多かったですが、ネットサービスやソーシャルメディアのインフラ性や公共性がすごく発揮されていた感じがします。※現地の被害を思うとバーチャルの無力さも同時に感じちゃうんですけど。。
一方で、ネット業界は電気を沢山使います。たとえばGoogleデータセンターは毎日、人口18万の都市と同じだけの電力を消費しているそうです。インターネットの何割かは原子力で動いているんですよねー。。
我々の便利で楽しい生活は、色んなモノの上に微妙なバランスで成り立っているわけで、ボケーっと生きてちゃいかんなあと思いました。
だから、自分が社会のために何が出来るか!なんて考えた人も多いと思います。。でも、個人的には「自分でリスクを取って商売をやるのは、それ自体が社会貢献」じゃないかと。
商売はそれ自体が社会貢献。萎縮する必要はない
以下、震災後に書いた記事から抜粋。
ミツバチは花の間を飛び回って、彼らの繁殖を助ける。誰に頼まれたわけでもなく、ミツバチ自身のためです。でも花のためでもあり、自然の大きなサイクルの一部でもあります。
ミツバチが外敵に襲われても、飢えても、誰も助けてくれません。どこに花があるか、どこに敵がいるか、誰も教えてくれません。ミツバチは自分で乗り越えるし、死んでしまうこともあります。そうやってミツバチは、ただただ花の間を飛び回っています。だから世の中に花が咲いているわけです。
商売人だってそうじゃないですか。結局のところは孤独です。誰も助けてくれない。自分のためにやっている。でも、それが世の中のためになる。世の中のためになっていても、全ては自分の責任。お客さんから感謝されて喜びつつ、ご飯を食べるために頑張る。自分で考えてリスクを取る。市場に受け入れられなかったら、淘汰されるだけ。そんな感じで毎日バタバタしながら花を咲かせる。
だから、売ることに萎縮する必要はないと思います。
とかいいつつ、それでも色々考えちゃうんですけど。自分の商売が持つ社会性・大義について改めて深く考える機会でもありましたね。
当時書いた記事の後半部分に、そんな話が書いてあるので宜しければどうぞ。
そういえば「お客側も、大義のある会社・お店を支持する傾向が強くなっている」という類の話も、最近よく聞くようになりましたねー。
2011年に売れた商品の共通点
ところで、いきなり話がくだけるんですが。
今年気になったこと。
・アルコールの入ってない酒(ノンアルコール飲料)が増えた
・携帯のなかだけで使える釣り竿(ソーシャルゲーム)が売れている
この2つがなんか似てる件w
共通点を挙げます。
1.コミュニケーション消費の商品であること
共通点1:
「モノそれ自体」が抜け落ちて、仲良くするとかウケるとかモテるとか、人間の知覚の中だけにある価値・物理的には存在しない価値が商品になっている感じ。王様がオシャレしすぎて、一周回って「裸がカッコイイ」とか言ってる感じ?
80年代以降のブランド消費もそういう幻想的側面を持っているわけですが、これはブランド=自分を飾るため・ステータスのためじゃなくて、もっとコミュニケーション寄りですね。コミュニケーション消費。
2.実体がなく、利益率が高いこと
共通点2:
商品なのに実体がない=利益率が高い。ノンアルコール飲料は酒税が掛からないので、メーカーにとって利益率が高いそうです。バーチャル商品についてはいわずもがなですね。まあ、競争が激化すれば利益率は下がるでしょうけど。
それにしても、昔の人からしたら「意味の分からない消費」ですよねぇw
世の中の動向だけを追わず、足元を見つめること
無理矢理まとめます。
・商売だけど公共性を考える→それが支持される
・商品なのに実体がない →それが支持される
今年になって初めて起こった現象ってわけじゃないけど・・なんか、そんな感じで、世の中の土台がグラグラ動いて、変わろうとしている気がします。で、ソーシャルメディア隆盛も、ネットに限らない「コミュニケーション消費」も、ひとつの大きな時代の流れの上で起こっている現象のような気がします。
全てのネットショップはこの流れに乗るべきだ!とは全く思いませんけどね。
これから色んなものが変わっていくでしょうけど、だからこそ、世の中の動向だけを追わず、手元にある自分の商売、目の前にいるお客さんをしっかり見つめることこそが大事なんじゃないかと思います。煽ってる感じの記事もよく見るので。
来年は何が起こるんでしょうかねー
皆様良いお年をお迎え下さい。来年も頑張ります。
PS
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カテゴリー: ECの未来