こんにちは、坂本です。
「昔売れてたネットショップ」が復活する道はあるのか。
ECコンサルティングの仕事をしていますと、よくあるご相談の典型で、「最近右肩下がりで・・」「○年前までは1000万売ってんたんですが今では半分で・・」というものがあります。
そういえば昔、ECC(楽天社員の店舗担当者)の人にも、こんなことを聞かれました。
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最近、売上が右肩下がり。V字回復できますか?
Q.「昔は良かったのに今はちょっと・・・」というピークを過ぎたような店のV字回復は、可能でしょうか?
A.出来ると思いますし、それに立ち会ったこともありますが、昔と同じ環境にならない以上、同じ事をやってもダメなので、V字の左の線と右の線は、たぶん別モノですね。
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Q.じゃあ、やっぱり過去を否定することから入るべきですか?
A.いや、過去の「なぜ売れたか」を十分に把握してないから、いま売上を失っているのではないでしょうか。昔は良かった、じゃなくて、昔は「何が良くて売れていたか」。その上で、何が変わったのか。つまり、否定ではなく再評価から入る感じだと思います。
ネットショップの売上を戻す方法
一発逆転ホームラン狙いは危険
負けが込んできた時の典型的ヤバイパターンとして、「逆転ホームランを狙って色々やり始めちゃう」っていうのがありませんか。なんか画期的な投資に走るとか。負けが込む=余裕がない=投下できる時間も資金も減ってきている、っていうときに、「とりあえず宝くじ買う」っていう選択肢はないでしょう。そういうのは危ない。
本当の問題は「何故売れているか」を自覚していないこと
別に、いま売上が下がっているからといって、昔のやり方が間違ってたわけでは無いはずです。問題はあの頃、「売れている」という結果のみを享受していた。何故、何のおかげで売れているか、ちゃんと分析・把握していなかった。だから、環境変化に気づかず・対応できず、早めに手が打てなかった・・のが本当の問題だったのかもしれません。どうしようもないこともあるとは思いますが。
もし、自分が何によって売れているか・周りの動向はどうかを把握できていれば、市場環境が変わり始めた時点で、(越冬的に)コストダウンや体制の変更をして、何かしら対処出来たのではないでしょうか。。。
過去の成功要因を把握し、売上減少の要因を特定する
大企業じゃないんだから、把握のための分析には時間が掛からないはずです。やりたくないのは、単に気が滅入るからでしょう。
でも、過去の成功要因を正しく理解し、それが失われた要因も理解すれば、次も見えると思うんです。
精神論ですが、過去の自分と向き合って、ねぎらうところから入ればいいんじゃないですかね。過去にフタをしてたら次に進めないし。過去の成功と失敗をきちんと学んで紹介して、そして次の時代に向き合う。という順番が必要ではないでしょうか。
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と、そんな感じの話をしました。
彼も経験の長いECCなので、栄枯盛衰に思うところがあったんでしょうね。
まあ、精神論です。具体的な手順を期待して読んだ人スイマセン。
でも、一度ブレイクして、そのあと苦戦している人が「次」に向かうときは、やっぱり足下見るべきで、それはすごく精神的・・メンタル的な問題じゃないかなという気がしますね。
成功を手放し、客観的に見る心構えを持つ
話が飛びますが、先日社内ランチの際に漫画「スラムダンク」の話が出たんです。話題は、流川(登場人物)の身長は何センチだったかについて → 188cmじゃないかとの結論になりました。この漫画、20代半ばの社員でも知ってたので、改めて「井上雄彦(作者)はすごいなあ」と思いました。あれだけ有名な漫画を書いた後に、バガボンドとか、また凄い話を書いてますよね。成功の再生産が出来ている。そこにはやっぱり、成功を俯瞰する、手放せる、手放して客観的に見る、そして再生産できるようにする姿勢があるんじゃないかと思うんですよね
売れてるネットショップの運営も「看脚下」が大事
成功に縛られる心理、中々厄介なもので。「いままさに売れている人」も気をつけたいですね。売れている時は嬉しくなって無駄な投資をして(ずれた形でサイトをお洒落にする、採算の合わない作業を量産する、戦略不明確な多店舗展開など)で効率の悪い投資をして、一方で足下(成功要因)を見ないままで、その後売り上げが下がって焦る、っていうケース。多いです。
まあ、人のことは言えないので自戒、って書きかけて、別にワタシ売れているわけじゃないので自戒も何もないですがw
商売と、経営者の心理っていうのは密接に繋がってますね。というお話でした。
PS
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カテゴリー: EC戦略論