こんにちは、坂本です。
ネットショップを運営していると、渾身のアイデアを丸ごとパクられたり、魂を込めた文章や画像を真似されたり・・といった経験のある方が多いのではないかと思います。
悔しいですよね。今日は、そんな「よくアイデアをパクられる」人を、慰めます。具体的な対策・・は余りありませんが、気持ちの整理はつけやすくなるかもしれません。
- 目次 -
「創造してもパクられる」のが現実
ドラッカーは言いました。
企業の目的は顧客の創造である。
確かにそうだ。頑張って創造するのが大切だ。
でも、自分では創造しないで「創造された顧客」を狙って模倣する人も多いですよねえ。「創造してもパクられる」のが現実ではないかと。
こんな図式です。
- Aさんが市場を作る(市場創造)
- Bさんが真似る(市場拡大)
- Bさんを真似たCさんがセールする(市場衰退)
Aさんは創造による成果を生み出します。Bさんは、それを模倣することで、効率的に成果を得ようとしている。たぶん、Aさんが新しい市場を創造しても、また追随するんでしょうね。
Cさんは、Aさんの面白さに気づきませんが、Bさんが羽振りが良さそうなのを見て、真似ます。よく分かってないので、とりあえず値下げをします。
Aさんは、創造者です。
Bさんは、勘の良い模倣者。
Cさんは、勘の鈍い模倣者。
Aさんの比率が高いと、世の中は新しい価値が沢山生まれます。
BさんCさんばっかりだったら、世知辛い世の中ですね。
動物に例えると、模倣者は「捕食者」
でも、AさんもBさんもCさんも、等しく分布しているのが世の中なのです。これは大自然と同じです。
この話、「ライオンとシマウマ」で例えることができます。
ちょっとムリヤリですがお付き合いください。
シマウマが、草を食べて増殖します。ライオンは、それを捕食して増殖します。「真似る人」って、肉食っぽくないですか。だからライオンです。シマウマが創造者なんですけど、ライオンに食われる(真似られる)宿命にあります。
ところで、このグラフ覚えてますか。理科の授業で習ったと思います。
シマウマとライオンの生息数がグラフ化されています。
- 赤がシマウマ(創造者)
- 青がライオン(模倣者)
グラフを見てください。赤が増えると青が増え、青が増えると赤が減り、赤が減ると青が増える。どういう意味か分かりますか?
こういうことです。
- まずシマウマ(赤)が増える。
- シマウマが増えると、ライオン(青)が増える=食べ物が沢山あるから繁殖する。
- するとライオンだらけになるので、シマウマが食われまくってどんどん減る。
- シマウマが減ると、ライオンも食う相手が無くなって減る=食べ物が減って衰退する。
- ライオンが減ると、またシマウマが増える。
このように、生息数が変化します。
これを読み替えると・・
- まず、創造者が売れる。
- 創造者が売れると、勘の良い模倣者が現れる。それを追いかけて、模倣者が増える。
- 市場が模倣者だらけになって、創造者のシェアが食われてどんどん減る。
- 模倣者も「食う相手」が無くなる。模倣者の争いになり、価格競争へ。旨みが無くなる。
- 創造者が、それを尻目に新しい市場を創造する。
- 食い詰めた模倣者が活気づく・・「次のトレンドがキター」
繰り返しです。
創造者がメリットを享受できるのは一定期間。すぐに模倣者が現れ、競争が起こって、旨みがなくなっていく。市場が衰退する。でも、儲からなくなって、模倣者も減ることになる。模倣者は自分の首を絞めているんです。因果応報。フハハ。
・・でもライオンより先にシマウマが減るんですけどね!涙
ライオンによって絶滅しないためには
誰だって食われたくないですし、パクられないようにしたいですけど、、
ライオンという生き物は、草を食べて生きられない(=新しいアイデアを思いつくことが出来ない)んです。捕食するしか=模倣するしか、生きることが出来ない。
未来が見えない。アイデアがない。
模倣するしか生きる道がない。
それはそれで大変でしょうね。
だから、捕食(模倣)に命を賭けます。全力で真似る。
ライオン相手に「暴力反対」なんて言っても仕方が無い。
じゃあシマウマの生存戦略としては、どうするか。
- ライオンより早く走る
- 食われる以上に繁殖する
- つまり食われるのは織り込み済みで計画する
となるかなと。
つまり答えは、パクられて怒るのではなく、スピードを上げる。次のアイデアを作ったり、アイデアをカタチするまでの実行力を高めたり。。・・引っ張った挙げ句に、当たり前の答えでスイマセンw
※あるいは、ライオンが来れないような断崖絶壁で暮らすとか、食べられないほど堅くなるとか、毒を持つとか、色々方法はありますので、そのへんはお好みで。毒っていいな・・
世の中を良くしていくためには、創造者はもっと支援・保護されるべきだと思いますけど、当事者としては、シマウマの覚悟をもって、「速く走る」しかないのかなと。
局地的には模倣される前提で、彼らが付いて来れないほど、固有の強みを高めていくのが正解だと思います。がんばりましょう!
PS
自店の企画やページをガチでパクられて困っている方は、以下の記事をどうぞ。
PPS
私たちは、シマウマの皆さんを支援し、ライオンを引き離すお手伝いをしたい!と考えています。興味のある方は、以下のページをご覧ください。
カテゴリー: EC戦略論