こんにちは、坂本です。
コンサルティングをしていますと、「最近売上が下がってきて困ってます」と、アドバイスを求められるケースが多々あります。
「ご自分では、何が理由だと思いますか?」と聞くと、大体こんな返事を頂きます。
- ライバルが増えたから
- ページの出来が悪いから
- 品揃えがマンネリだから
- 商品に特徴が無いから
- 目次 -
「売れない理由は?」は、実は引っ掛け問題
しかし!
実は、「売上が下がった理由は?」と考えること自体が間違い。
そもそも私の質問自体が間違っています。(引っかけ問題)
「売れない→理由は何?」という一足飛びの流れに乗って考えると、ほぼ間違いなく、答えに行き着きません。
うーん意地悪ですねw
※普段はあまり意地悪しないので大丈夫です。
売上低下の要素を分解して、要因を考える
以前、元トヨタのエラい人に、正しい考え方を習いました。「問題は、層別して考えろ」とのこと。
【層別】 統計調査などの際に、対象となる母集団を「いくつかの層に分ける」こと
ネットショップにおける売上低下に際しては、我々は
- 特定商品/カテゴリが売れなくなったのか、全体的にか(商品ベース)
- リピート購入が減ったのか、新規購入が減ったのか(顧客ベース)
などと、分解して考えます。(大体前者)
経験上「全体的にまんべんなく売れなくなる」ことは余りなくて、特定商品あるいは商品群が落ち込むケースが多いですね。
要因がハッキリすれば、あとは簡単。更に、より細かく具体的に切っていくと・・具体的な対策にすぐに行き着きます。
具体化すると怖くない。漠然とした恐怖から卒業しよう
一方、漠然とした「売上低下という恐怖」は、何も生みません。(「利益の減少」も同じ)
幽霊の正体見たり枯れ尾花、ってやつですね。
幽霊だと思って怖がると身動きが取れないけど、「幽霊に見えたけど単なる枯れた植物だった」って分かれば、サクサク刈って処理しましょうって気持ちになります。
ちなみに、コンサル先の方からこういう相談をいただいた場合は、色々考え方をご説明して、一旦売上低下要因をご自分で調べてもらうんですが(自分で出来るようにならないと無意味なので)・・・・
調べた結論が、「欠品/終売でした」というケース、本当に多いです。この1ヶ月で2,3件は見かけましたw まさに枯れ尾花w
「大きな餅」は、丸呑みNG(のどに詰まる)
人間という生き物は、どうやら、自然な心理として、なにかの現象を見ると、つい一言で理由を語りたくなるものです。
最近太ったなあ → 座りっぱなしだからな。以上・・実際は色んな要因が絡み合っていたりします。
問題というのは、デカい餅みたいなもので、丸呑みするとのどに詰まります。
あわてず、落ちついて、ちゃんと切り分けて食べましょう。
「大きな餅」を切り分けて、空を飛ぼう
ちょっとだけ歴史の話。人類で初めて飛行機を作ったライト兄弟について。
彼らよりも前に、色んな人が飛行機を作ろうとして、失敗してきました。なぜ素人(本業は自転車屋)のライト兄弟が、初めて成功したのか。
お餅を切ったからです。
ライト兄弟が「世界で初めて空を飛べた理由」
以下、某書籍から抜粋。
ライト兄弟が残した最も抜け目のない業績のひとつは、問題を以下の3つのパートに分けたことであったと言ってよい。 ・翼の形状 ・動力の発生源と運用 ・飛行中のバランスと制御 1901年までに、様々な先駆者たちによって最初の2つの問題は解決されていた。人々は翼の作り方を知り(中略)、エンジンも開発し終えていた。 ライト兄弟を他の飛行家たちと分かつことになった理由は、彼らが単に「浮く」ことではなく「浮き続けること」に焦点をあわせたからだった。 他の冒険家たちは相変わらず翼とエンジンをいじくいまわしていた。が、ライト兄弟は一度離陸を果たした後は、バランスとコントロールだと彼らは考えたのだ。 (中略) ライト兄弟がこの問題に対して用意した解決策は、これまたひどく単純なものだった。「練習が飛行の秘密を解くカギだ。」である。 彼らは、機体そのもののテクノロジーではなく、機体を上手に飛ばす練習に時間を費やしたのである。
結論:練習ってw でも実際、ターゲットが具体的になると、手が届く、実行可能な対策が生まれるように思います。
まとめ:悩みは一口サイズに切り分けよう
当社のネットショップノウハウ本では、販促施策(でかい餅)を3つに切って食べやすくしたり、色々ある店舗特性(でかい餅)を4つに切って食べやすくしたりして、好評です。
非常に「使える」本だという評判が多いんですが、ノウハウ自体は割とベーシックなものが主体なので、やっぱり、本の構成がミソで、問題を切り分けて理解し、対策も切り分けて実行しやすくしたのが良かったんだろうなと思います。
「切り餅」はおいしい。自分が食べやすいサイズが◯
結論。切り餅はおいしい。まさに、「正解は越後製菓」。
みなさんも悩みがあれば、書き出して、一口サイズになるまで、いろんな角度から切り分けてみてください。
弊社コンサルティングでは、こういったネットショップ運営相談をお受けしています。興味がある方は、以下をご覧下さい!