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こんにちは、坂本です。楽天関係のお話です。
今月、楽天の検索結果画面が変わります。おそらく価格競争が激しくなり、「仕入れ商品を扱う店」に不利になります。
この記事では、まず前半で、楽天の仕様がどのように変わるかを説明します。そのあと後半では、このような傾向を踏まえ、EC事業者が今後どう店舗運営をしていくべきかについて提言します。
※ちなみに本件は「楽天新春カンファレンス」での楽天からの発表内容と、独自調査をベースに書いています。毎年書いていた「新春カンファレンスの解説記事」は今年お休みしてしまったのですが、内容は把握していて、中でもこの件が一番大きいなあと思ってこれまでウォッチしていた次第です。
- 目次 -
これから何が起こるのか
まず、前提として、「ECモールは何を考えているか」を紹介し、次に、楽天の仕様変更について紹介します。
前提:ECモールは何を考えているか?
仕様変更の話の前に、なぜ「前提」から入るかというと、理由は2つあります。
(1)店側の都合だけでなく、ECモール側の都合を理解することも大事だから。
(2)ECモール側の都合を理解すると、彼らがこれからやることを予想できるから。
※後者は、SEO関係者がよく仰る「Googleの意向を理解しておくと検索ロジックの見当がつく」のと同じ話ですね。
ECモールは「良い市場」を作る
ECモール事業者など、マーケットプレイスを運営する企業には「大事な仕事」が 2 つあります。
(1)まず、集客。「買い手」と「売り手」の両方を集める。買い手も売り手も大勢いるのが「良い市場(=マーケットプレイス)」ですよね。
(2)次は「マッチング」です。「買い手」と「売り手」が出会って、取引成立しやすくなるように、サイトを整えます。つまり、ECモールは、いろんな方法で商品を探しやすく、比べやすくします。
マッチング促進に必要な機能は、まず「検索機能」。次に、検索結果ではどの商品がどんな評判になっているか「レビュー」を見せたり、「出荷の早さ」を目立たせたり、良い商品が目立つように「検索順位」を調整します。「商品カテゴリーやタグ」を細分化して探しやすくしてあげたり、人気の商品を「ランキング」で目立たせてあげたり。あるいは、お客さんに「あなたにちょうど良さそうな商品」を提案(=レコメンド)してあげます。
そして、これらの機能のうち「オトクな商品を見つけやすい」ことが、最重要です。多くのお客さんは、オトクを探していますから、「安い商品を探しやすくする」のは、ECモールとしては、当然の努力です。
そして、最もパワフルな導線が「同一商品での価格比較」です。つまり、「お客さん!この商品を買うんだったら、一番安いのはここの店だよ!」という案内。出店者としては嬉しくありませんが・・
この際、大事なのがJAN コード(※)です。モール側のシステムは「これとこれは同じ JAN コードだから同じ商品だ。じゃあこっちの方が安いな」と判断し、最安商品を案内しているわけです。
ということで、このあと紹介する、楽天の仕様変更は、「JANコードによる価格比較」が中心です。
※商品を識別するコードは、JAN以外にもISBNとEANなどなどコードが有り、楽天ではこれらを総称して「カタログID」と呼んでいます。
ECモールは「競争させる」
ECモールは、「店舗同士を競争させる」のも大切な仕事です。
どうやって競争させるのか?なぜ競争させるのか?
まず、お客さんが「探している商品」にたどり着きやすいよう、「いろんな基準で比較できるようにしてあげる」。その比較基準は、価格とか早さとか満足度とか。お客さんは、その基準に沿って比較し、合致する商品がよく売れるようになります。
すると店側は、「ECモールが作った比較基準」の中で選ばれやすくなるよう、努力を始めます。価格を下げたり、納期を短くしたり、レビュー満足度を上げたり。
つまりこういうことです。
・モールは、「お客さんの意向」を汲んで、比較基準を決めます
・出店者は、「モールの意向(比較基準)」を汲んで、努力をします
この状況を作れば、お店が競争すればするほど、お客さんにとってのサービスレベルが上がります。つまり「店同士が自然と切磋琢磨して、競い合うように仕組んでいる」。これもモールの大事な仕事です。
他にも、店を表彰し、ロールモデル(お手本)にして、その店を目指すように一般の店舗に促していますよね。様々な仕掛けで競争を促すことでて、マーケットプレイスとしてのサービスを向上させているわけです。公共政策と似てますね。
楽天サーチは、どう変わるか?
前提が長くてすいません!ここから本題。楽天サーチの仕様変更について解説します。
各商品のJAN コードを使って「同じ商品で最安の商品に誘導する」導線は、前からあるんですけど、この度、大きく強化されます。「安い商品を目立たせる」ために検索結果画面を修正し、最安商品への導線を強化します。いくつかあるので紹介します
(1)「もしかしてこの製品ですか?」導線
これは商品を探しているお客さんに対して「この商品に興味があるの?じゃあ、絞り込んで、安い順で見てみましょうよ!」って楽天側がユーザーに対してお誘いをかける機能です。
以下の形で、「特定の商品だけに絞り込んで価格比較しやすくする」という趣旨の導線を作るようです。
左図:「型番」や「メーカー名+商品名」のキーワードで検索したとき、「この商品のことですか?」という案内が表示されます。
右図:その案内をクリックすると、その商品(同一JAN)だけの検索結果に移動します。安い順です。当然、価格競争は激化します。
以下は実際の画面です(おそらくテスト中のもの)。
この画面は、ある日の深夜に、私がたまたま楽天で検索したときに、一時的に表示されたものです。しばらくすると消えていました。おそらく、テスト運用(一時的に稼働させた)だと思います。楽天に限りませんが、新しい機能を実装する際には一時的にやってみて、お客さんの反応を確認してから正式リリースすることがよくあります。
仕組みとしては、おそらく、固有名詞での指名検索(例えば「エビスビール」)だと、この導線(この製品ですか?)が現れます。一般名詞での検索(例えば「ビール ギフト」)は、特定の商品を示していないので、この導線は出ないはずです。たぶん。
ちなみに、この機能は、楽天により予告されていました。去年も案内がありましたし、今年の新春カンファレンスではかなり明確な予告がありました。その時の発表によると、この機能は今月から実装されるはずです。スーパーセール後かなあ。
(2)「最安商品を見る」導線
また別の導線を紹介します。画像をご覧ください。「最安ショップを見る」という導線がありますね。これをタップすると、「同じJANコードの、もっと安い商品」を見に行くことができます。
これは以前からある導線です。が、今後さらに目立たせていく見込みです。
このボタンは、価格競争を促進しますよねえ。。嫌だなー。怖いなー
そんなことを思いながらね、夜中に検索していたら、「最安ショップを見る」が、こんな言葉に変わっていたんです・・
「この製品を安い順で見る」(画像参照)
ん、俺、目がどうかしてんのかな、おかしいな。
と思って見返したら、やっぱり「この製品を『安い順』で見る」・・
しかも、先ほどの「もしかしてこの商品ですか」導線と違い、どんな検索キーワードだろうが、「安い順で見る」が表示されます。ひたひたと追いかけてくる・・「安い順で見る」がどこまでも追いかけてくる・・
うわああーー
でも、翌朝見たら、もとに戻っていたんです。この世のものじゃなかったのか・・
というわけはなく、おそらくまだテスト中なんでしょうね。この文字が「最安ショップを見る」になっていたり、「この製品を安い順で見る」になっていたりします。後者のほうが、お客さんからすると分かりやすい表現ですが・・いやー怖いなー。。。
あと、文言の違いだけでなく、リンク先の「安い順」画面も、今よりわかりやすくなるはずです。今のリンク先は「安い順のショップ一覧」で、分かりづらく使いにくい。今回の修正で「安い順の商品一覧」に変わるので、わかりやすくなります。便利なので、お客さんがこの「安い順」導線を愛用しそう。つまり、価格競争が激化しそう。
ところで、前述の画像はアパレルの商品ですよね。こういう「安い順で見る導線」は、家電など「ガチ型番商品」だけで表示されるものだ・・という先入観があるかもしれませんが、当社でリサーチしたところ、実際かなり幅広いジャンルで「安い順で見る導線」が表示されているようです。
ちなみに、こういった仕様を突き詰めていくと、アマゾンみたいになります。色んな店の商品が一つのカートボタンに統合されてしまい、安くない店は完全に埋もれ、表示すらされなくなります。それと比べると、楽天は大分穏便ではあります。
(3)検索結果画面から「店舗名を削除」
これはちょっと前に行われた仕様変更です。
iOS版の楽天アプリで検索をしたときの、通常の検索結果画面において、店舗名が出なくなりました。
店が並んでいるのが楽天だと思っていましたが、お客さんが探しているのは商品ですからね。だんだん「店舗」要素の存在感は下がっていくのかもしれません。まあ、アマゾンでは「店舗」の存在感は絶無ですけどね。
(4)大手メーカー公式ショップへの導線強化
一方でこういう動きも。
楽天には大手メーカーやブランドの公式ショップが色々とあります。そういった名前で検索するとこんな感じで、検索結果画面で、目立つ形でブランドの公式ショップに誘導されます。
ブランドによって宣伝エリアの大きさが違うので、有料メニューなのかも。
我々はどうすべきか
いやー、価格競争が増えそうですね。
以上の話を踏まえて、「我々は今後どうすべきか」を考えてみましょう。
最初、非常に「小手先」の話をします。その後、本質的な話をします。
短期の対策(比較されない売り方)
比較されると価格競争になる。だから「比較されたくない」というのは店舗側の心情ですよね。
JANコード登録を回避する方法
こういった「最安商品へ誘導する導線」は、前述の通り、JANコードを基準として行われます。店側としては、うちより安い店がある、と知られたくないので 正直JANコード(カタログ ID)を登録したくない。
でも、残念ながら楽天はJANコードの登録を義務化しています。間違って登録されている場合や、登録漏れは楽天が勝手に補正したり修正したりしますので、抜け道はありません。
ただ、JANコード登録義務が除外される商品があります。それは
- JAN コードの存在しない「オリジナル商品」
- 複数商品を組み合わせた「セット商品」
- モノではない「サービス」
これらはJANコード登録不要です(というかJANがない)。楽天のガイドラインに書かれています。Amazon などでも考え方は同じです。
セット商品の考え方
そういうわけで「価格比較を減らすために、セット商品を作りましょう」と言いたいところですが、「お客さんにとって買う必然性」のないセット商品は、そもそも売れませんね。
イケてるセット商品を企画するには顧客理解や企画力が大事になります。結構頭を使います。今日もクライアントさんに提案しましたが、うまくやればうまくいきます。あと、セット商品は在庫管理がちょっと面倒になりますから、仕組み化も大切ですね。
オリジナル商品の考え方
できる人できない人がいると思いますが、本質的には、オリジナル商品開発が大切になります。上手な人はホント上手です。規模の問題ではありません。
他社とかぶらず、独自性のある、競争力のある商品を作っていく。OEM商品やストア別注商品などで作るのはいくらかやりやすいかも。ロットがある程度大きいので、小規模店舗には難しいかもですが。
そして、商品開発の素晴らしいのは、特定モールのためだけではない点。他のモールでも売れますし、EC 以外にも、他の店に卸したり、店頭販売したり、幅広く展開できるところです。
特定モール内で裏技を見つけたり、抜け穴を探したりする努力よりも、商品開発など「多モールで活きる努力」のほうがはるかに意味があると思います。
長期の対策(多モール運営の体制づくり)
長期的には「独自化」するしかない
実は、この記事を通して私が一番言いたいのは、楽天の仕様変更ではなく、以下の3点です。
- 1 ECモール側は、比較しやすくして、競争させたい。
- モールが業績を伸ばすには、「店舗同士の競争を活発化させる」ことが重要。
- 商品を比べやすくして、価格やサービスの競争を促すことで、良いマーケットプレイスになる。
- 2一方、出店者は価格比較を避け、競争を避けて、安定したい。
- 店舗が安定して稼ぐには、「比較される状態」を回避すべき。
- 比較されると、価格競争やサービス競争になる。比較されないと、利益が増えるため。
- 3店舗が目指すべきは「独自化」である。
- モールは競争を促進する。店側が競争を回避するには「独自化」しかない。
- 「比較相手が少ない状態」へと独自化すると、比較されること自体が減り、商売が安定させられる。
中小事業者が独自化するためにはニッチ市場に着目するのが良いです。以前書いた話と同じですね。なお、お客さんがいない市場で独自化しても仕方ないのでそこは要注意。
本店は解決策「ではない」
こういう話をすると、昔は「モールはもう儲からないから本店だ」と言う人が多かったですが、最近は減りましたね。
今どきのEC事業方針は、複数のモールや本店を組み合わせて、ポートフォリオを組んで全体最適化をしていく「現実路線」が多いように思います。ここに、コンテンツやSNSやプレスリリース等を絡めたりもしますね。組み合わせなんです。
※注意:そもそも「モールに向いてて本店に向いてない商材」もあるので「すべてのEC事業者は本店やるべきだ」というのは無茶です。と某ショッピングカート屋さんも言ってました。
特定モールに最適化しない
大切なのは「どのモールが良いか?本店が良いか?」ではなく、「モールも本店も、『EC事業全体』を上手く回していくための工夫」です。
たとえば、「楽天の施策はこれ」「Amazonの施策はこれ」と各モール毎の足し算で施策を考えるのではなく、「全店舗まとめて売上が伸びる施策」のほうが重要&優先です。
典型は前述した「商品開発」ですね。ほかにもシステムへの投資、物流への投資、商品登録や撮影体制への投資など。これらは全モールに共通して使えますよね。
「ウチにとっては大きすぎる話だ」と思うでしょうか。「投資」とか「体制」などと言葉がいかめしいから大仰な話に聞こえると思いますが、これらは家族経営とかごく少人数のお店でもやっていることですよ。
販促施策でも同様です。最近大きめのEC事業者(本店)向けにコンサルティングをしている人から教えてもらったんですけど、とある販促をすると、「本店も各モール支店もまとめて売り上げが伸びる」んだそうです。特定モール内広告よりも効率がいいとのこと。
話が長くなるので割愛しますが、以前紹介した「サービス強化(エージェント化)」も突破口になるかもです。
なんにせよ、モール1つ1つで努力するより、各モールや本店をカバーする「効率的な努力」をしていきたいものです。
提言とまとめ
最後に、僭越ながら提言をします。
提言1:店舗は、ガラス張りに備えて「独自性」を磨こう
比較しやすくなると、競争は激化します。だから、比較機能がパワーアップすると店舗は困るんですよねー。。
ただ、インターネット上で物を売ることは、「地方から全国や世界への扉が開く」と同時に、「全国のライバルと比較される」ガラス張りの競争にさらされる側面を持ちます。これらはコインの両面です。
「地方から全国展開」も「安売り全国大会」も、どちらもネット販売の本質です。つまり、モールの意向云々ではありません。ECモール側にも事情があり、彼らもまた競争にさらされているわけですから、お客さんの意向を組んだ仕様変更(=安い商品を目立たせる等)は当然のことです。
であるならば、ネットで商売している以上「ガラス張りの競争」に晒されるのは必然です。特に仕入れ型のお店にとっては「宿命」と言ってもよいでしょう。
だから、「ガラス張りにされても競争力を維持できる」店作り・商品作り・サービス作りを、我々は頑張る必要があるのではないでしょうか。存在意義を作る。誰かの役に立つ店になる。なくなると困るお店になる。つまり「必要な店になれば存続できる」と思います。
提言2:ECモールは、ガラス張り化を「ほどほど」にすべき
といいつつ、やはりECモールは、JANコードを使った価格比較を「ほどほど」にすべきだと考えます。楽天のような「ECモール」が持っている魅力を、長期的に毀損する可能性があるので。こういうことをやりすぎると「ECモール内でのショールーミング」現象が起きるんじゃないかと心配なんです。
以下、説明します。
本来ショールーミングという言葉は「実店舗で商品を確かめて EC で買う」という消費者行動と、「実店舗がショールーム扱いされて損をする」という問題を指していますよね。私は「ECモール内のショールーミング」が起こることを危惧しています。
つまり・・モール内で商品紹介が上手な商品ページがある。お客さんが見る。「なるほど。これはいい商品だ。買おう」と思う。そのお客さんは、一番安い店でその商品を買う、という動き方です。いわば、種をまいて育てた果実が、後からやってきたライバルに収穫されてしまう。
私の主観ですが、この何年かは、「市場環境を分析し、手っ取り早く利益を上げられるベストポジションに参入する」「種まきの手間を避けて、賢く収穫する」合理的な店が増えてきたように思います。
ただ、そういった店がやっているのは、パイの奪い合いであって、価値創造=パイを大きくする仕事ではありません。
あと、ECC(楽天の営業担当)から出店者への提案も、市場規模とか競合動向だけの話になっていませんか。店舗への施策提案も、データを論拠として同質化を促す(=「売れているライバルと同じことをしましょう」)程度になってませんか。
こういう「同質化」つまり模倣合戦は、やっぱりパイの奪い合いなんです。店舗Aが伸びて、店舗Bが伸びて・・でも市場全体の流通が伸びてない、ということが起こります。
でも、各々の店舗が「独自化」を志すことで、パイは大きくなります。論理的には。でも、モール内ショールーミングが増え、「独自化の種をまいても結局奪われるばかり」だったら、どうなるのか。
価値創造をするのは損。パクる(同質化)の方が楽。誰も種をまいて育てることをしなくなり「どの果実を奪いに行こうか」ということばかり考えている。パイは大きくならない。お互いに他者を真似て、小さい市場を奪い合う。短期的には成果が出ているように見えるけど、その裏で「価値を作る文化」が廃れていく。うーん、なんか世の中全体で起こっていることだな。。こういう停滞を突破して価値を作るのがベンチャー企業だと思うんですけどね。
マーケットプレイスの皆さんは「パイ全体を大きくしていく立場」「マーチャント間の競争を設計する立場」なのだから、価格競争だけでなく「価値創造競争」へと店舗を向かわせることで、モール自体の競争力も上がるのではないでしょうか!
などと理想論を述べたところで、楽天が種をまいて育てた果実をヤフーが収穫してますからね・・w 世知辛い。やっぱり仕方ないかな。。
まとめ
まとめます。
- ECモールは競争をさせたい。「お客さんが比較しやすい」状態を作ることがサービス向上になるから、当然の仕事です。意地悪だからではない。
- 一方、出店者は競争を避けたい。まともに価格比較されまくると中小の体力ではなかなか厳しい。これはこれで当然です。
- じゃあどうすればいいか。答えは独自化。例えばオリジナル商品を作るなど「ライバルは少なく代替しづらい価値を探して提供する」こと。
中小ECの独自化成功例はたくさんあります。傾向としては「小さな市場=ニッチ市場を目指す」ことが突破口になるようです。この話は以前も書いたので、まだ読んでない方はぜひ読んでください。「一遇を照らす」店を目指しましょう。
ただ一方で、これらの話は「理解できるんだけど、実践が追いつかない」というケースが結構多いので、それをなんとかするのが、私たちの今年のテーマです。
私達は「中小EC事業の経営コンサルタント」として活動していますが、小さなお店は時間も資金も人材も少ない。だからこそ、戦略的に時間や資源の配分するのが重要だな・・と痛感します。独自化も大切ですが、実際コンサルで支援するときには、もっと手前の仕事からやってますね。これは前回の記事に書いたので、まだ読んでない方はぜひどうぞ。
以上です。
そんなわけで、今回の楽天の件もそうですが、何か不都合なルール変更があった際には、何か抜け道がないだろうかと探してしまうのが人情ですよね。
ただ「抜け穴を探す」努力は、「一見効率的だけど、実は賞味期限が短いから、長期的には非効率」だったりします。なので、短期の対策は実施しつつも、中長期の展望も持ってください。
なんというか、人生全般において、「長年後回しにしてきたテーマ」って、大抵どこかのタイミングで「もう逃げられない・向き合うしかない」なんてことが起こりますよね?商売も同じで、「いつか考えなきゃいけないこと」は、早めに考えた方がいいと思いますね。
がんばりましょう!
P.S.
そういえば最近、前回の記事を読んでコンサルを依頼してきた方とお話ししたんですが、家族経営の小さな会社なのにオリジナル商品を作ったり、独自化を実践していて素晴らしいなと思いました。少人数でも、やればできるんだなと勇気をもらいました。
私たちは、こんな感じでEC経営全般のコンサルをしています。前回の記事にも書いたとおり、小さな会社なので受付枠数が満杯だと書きましたが、来月くらいから受付再開できそうです。順番待ちの方が何社かいらっしゃるので、順番のご案内になりますが、まずはお問い合わせいただければ!
独自化・競争回避支援、体制整備、メンバー育成、業務効率化、省エネ運営、外注促進、利益管理など幅広くやってます。興味がある方は以下をご覧ください。
PP.S.
この記事をお読みになっている当社コンサル会員の方は、担当コンサルタントにお声掛けください。随時、続報や対策をお伝えします。一緒に考えましょう。