その信念のせいで「売れるサイン」を見逃していないか?

こんにちは、坂本です。

信念というものは、何か推進力になったり、一方でブレーキになったりするよなーと思います。まあ、偉そうに言ってますが、私自身も色々心当たりがありますね。。

今日は、直観や信念に基づく意思決定って、大事だけど危険もあるよね、という話をします。結構あるあるだと思います!

意思決定って割と「直観的」

部下から相談が来たとします。「コレってどう思います?」

上司が、過去の経験を踏まえて直観的に答えます。「じゃあ、こうしたらどう」
部下、驚きます。「なるほど、確かにそうですね。考えもしませんでした」
上司、ニヤリとする(ちょっと嬉しい)。

ベテランビジネスマンの直観的判断というのは凄いものがあります。

早く決められます。いちいち言語化すると時間が掛かりますが、直感ならすぐ動けます。過去の経験から判断するから、当てずっぽうではないんです。右脳の処理速度は左脳より速いといいますしね。

「直観的に判断する」とは、こういった「無意識」を活用する行為、無意識に身をゆだねる行為だとも言えます。

直観的ではない判断って?

じゃあ逆に、直観的ではない(丁寧な)判断というのは、どんなものか?

それは、頭の中でぱぱっと片付けるのではなく、ひとつひとつ書きだして、言葉にしながら考えを踏まえていく行為です。

例を挙げますね。テーマが「今日の昼飯どうするか」だったとします。

まず昼飯を選ぶための「基準」を想定しますね。予算(と残りの小遣い)。健康的かどうか。利便性。今日の気分。1人メシか、連れがいるか。

次に候補。A案とB案とC案を書き出します。ラーメンと大戸屋とコンビニ弁当。
ガリガリとホワイトボードに書き出していきます。

これら比較基準と照らし合わせつつ、候補をジャッジしていきます。ホワイトボードに書き込みます。予算的には?コンビニが安いな。健康面は?最近不摂生だし。大戸屋で野菜多めだと健康的。打合せがてらのランチだ。いま13時だから少し空いてそう。近所だし。

とかとか考えを尽くし、うーん大戸屋だなと判断をします。

これぞ意思決定!ちゃんとしてる!
さて、ここまでの所要時間15分・・昼休みが終わってしまいますね!

というわけで、ふつう昼飯を決めるためにホワイトボードは使わないわけですw
少なくとも、頭の中だけで考えて、細かく言語化するようなことはしない。時間が無いときほど直観で選びますね。

直観的判断か、丁寧な判断か

ところで、皆さん忙しいですよね。だから、どんどん直観的判断の比率が上がっていきます。直観で決めるほうが多い。

たとえば、「何かの問題」に気づいたとき。どうしますか。

  • 1:一時的なものだと考えて対処しない
  • 2:何か気づきつつも、気のせいだと自分に言う
  • 3:誤りがあったかもと考えて問題っぽい箇所を改善する
  • 4:誤りがあったかもと考えて実態を確認する。その上で考える

「正解」は4・・っぽいですが・・

でも実際のところ、手間掛かります。全てにおいてちゃんと確認するなんて無理ですから、ここで直観の登場です。忙しいので。

実際のところ、経験を踏まえて直観的に判断し、とりあえず対応しないで泳がせる(=1)。頻出するようなら、なるべく2にならないよう、対処をします。まあ問題点はこのへんだろーと判断して、関係者に少し話聞いて、ちゃちゃっと3を片付けるって感じではないですか。(それが正解とかではなく典型的な対応として)

色々あって忙しいので、丁寧なアプローチって中々できない。だから直観的判断は、毎日頻繁に登場します。便利ですね。

直観的判断には副作用がある

そんな便利な直観的判断。副作用もあります。

– 判断基準を言語化していないので、判断を引き継げません(依存状態を生みがち)
– 論理的なチェックを経ないので、間違える場合があります

前者は、組織が大きくなる過程でイヤでも自覚することになりますがw
後者が結構怖いなーと思います。

特に、何かの火種があったときに「コレは大丈夫」「まだやらなくてOK」などと直観的判断で片付けてしまって、それが大きな判断ミスにつながったりする。ありますよね。こういう「否定癖」や「やり過ごす癖」が、結構厄介だなと。省エネも程度問題だなと。

特に厄介なのが、直観的判断かつ、「信念」が絡む場合。

「接客というのはこうじゃなきゃいけないんだ!」

これが絡むと、目が曇ります。自分の信念を自覚していないと、危険。

たとえば、味が自慢の総菜屋さんが、お客さんから「量が多くて嬉しかったです」という声を何度も貰っているのに「ウチは味が自慢なんじゃい(‘皿’)」と言って、『量のアピール』を載せてないとか。それ以前に、何となく気になってるけど面倒だから、分析や調査などの確認作業は全然しない、とか。

「直観」のせいで、色々見落としてませんか

目が曇ったまま10年経つとどうなるか。成長度合いにおいて、かなりの差が出るでしょうね。

元々どんなに才能や環境に恵まれていた人でも、悪い習慣を持って10年過ごせば、そのアドバンテージは無くなっているはずです。裏を返すと、逆境からスタートした人も、要所要所で「忙しくてもちゃんと確認」「謙虚に改善」していれば、時間が経つほどにどんどん成長していくはず。

振り返ってどうですか。ひょっとしたら「最近マンネリだなあ」「伸びないなあ」という人は、実は、これまでに遭遇した「改善の機会」を、直観的判断のせいで、沢山見逃しているのかもしれません。

心理的には
「売れているライバルが出会ったチャンスに、自分はまだ出会ってない」
「売れているライバルが偶然気づいたやり方に、自分はまだ気づいてない」
と思ってしまいがち。商材違うし、とか。他人の成功は、運のせいにしがちです。

しかし!

現実的には「ライバルはきっちり意思決定した箇所を、自分はなあなあで流していた
というケースが多いのでは。

そして、見逃してしまった原因は、

・成長したライバルは、「何となく感じた疑問」を放置しなかった(^_^)
・自分は、疑問を放置して、何も気づかなかった(T_T)

・成長したライバルは、「自分の間違い」を謙虚に認めて反省・改善した(^_^)
・自分は、自分の間違いを否定して、同じ過ちを繰り返した(T_T)

まあ、わかりませんけどね。

毎日忙しいんですけどね。でも面倒がらず、自分の経験や信念や先入観を脇に置いて、「何となく気になってるコレ」を丁寧に料理すれば、それが凄い成長のヒントになるかもしれないなあと。

なんか偉そうなこと言ってますが、どうも私もEC業界歴が長くなって、先入観が強くなって危ないなあと思ってるんですよねー。だから最近は、自分を疑うようにしてます。直観的に高速判断で直線を突っ走るのではなく、スピードを落として丁寧にカーブを曲がるようにしてます。

ちょっと観念的ですが、是非一度、「何となく気になってるコレ」を思い返し、丁寧に判断してみませんか。 売上アップのチャンス=幸せの青い鳥は目の前にいて、あなたも実際、既に「薄々気づいている」のかもしれませんよ。

PS

薄々気づいているけど見逃している理由は、青い鳥が、青い犬だったり青いサルだったりして「これは幸せとは違うっぽい」という先入観が影響しているかもしれません。でも、大成功は、当たり前だと思っていた何かを自覚することから始まったりしますから。

PPS

「スピード重視という言い訳をしながら、確認も分析も何もしていない」という方は、必ずこの記事を読んで下さい!

PPPS
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カテゴリー: 判断力と実行力

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