こんにちは。坂本です。
今回は、 伊達鶏の唐揚げと惣菜のお店を営む、信濃屋の河戸さんにお話を伺いました。河戸さんは伊達鶏の唐揚げを販売するEC事業の立ち上げを、全てお一人で担当された方です。
EC未経験のため、「何から手をつけたらいいかわからない」という状況の中当社の研修型セミナー(現:EC運営ステップアップコース)にご参加いただきました。
河戸さんは、ワークショップ形式のセミナーで学んだことをネットショップ運営に活かし、売上が数年なかったところから、月商1000万円にまで大きく成長しています(このセミナーの詳細はこちら)。
そこで今回は、「学んだことを、EC運営にどのように活かして成果を出したか」について、お聞きしました。EC担当者なら誰もが共感する「時間を捻出することの難しさ」や攻めの仕事と守りの仕事のバランスのとり方についても、語ってくださっています。
「複数の業務を兼ねているから、ECだけに時間を割けない…」
「セミナーに参加したり自力で勉強したりしても、なかなか成果につながらない…」
とお悩みの方におすすめです。
- 目次 -
はじめに
株式会社信濃屋さんの紹介
信濃屋さんは1980年創業、主に企業や高齢者施設・幼稚園などにお弁当を販売している福島県の会社です。
ネットショップ事業に参入したのは、2018年のこと。オンラインストアでは、お弁当ではなく、鶏肉の唐揚げや豚肉の角煮などを販売しており、中でも一押しは、福島のブランド鶏「伊達鶏」(だてどり)の唐揚げ。
伊達鶏とは、福島県の北部、伊達市で育てられている国産の鶏です。地名のルーツは、伊達政宗の先祖、伊達朝宗がこの地域を治めていたことに由来します。
世界的に鶏がおいしいことで有名な、フランスのブレス地方の「ブレス鶏」を目指し、自然に近い環境で飼育されているため、脂肪が少なく濃厚なあじわいになります。
信濃屋さんで販売している伊達鶏の唐揚げは、レンジでチンするだけで、手早く簡単に食べることができる一品。「カリッとジューシーでおいしい」と好評で、楽天市場のレビューも1000件を超え、リピーターも多い人気商品です。
お弁当事業からEC部門を確立するまで
坂本:では早速ですが、御社についてと、河戸さんについて簡単にご紹介をお願いできますでしょうか?
河戸さん:私共は株式会社信濃屋という、中核事業は事業所向け日配給食弁当(※)、いわゆるオフィス向けのお弁当を製造している会社です。その部門の一つとして、福島県産の銘柄鶏である「伊達鶏」という食材を使った唐揚げや、関連商品の販売を楽天市場を中心にオンラインストアで販売しています。
私自身はお弁当事業の方に携わってから約10年です。その後、ECの立ち上げを1人で行って、楽天市場に出店をする形で、ECをスタートしました。福島県の支援事業がきっかけとなって、「福島県産の食材を使った商品を何かできないか」ということで販売を始めました。
そこから売上がない状態が数年続き…いろいろと勉強していく中でやっと少しずつ花が開いてきて、事業の部門として一つ確立できる状態になりました。
坂本:ありがとうございます。
*日配給食
日配(にっぱい)とは、流通用語で、毎日店舗に配送される商品のこと。スーパーマーケットの現場などでよく使われる用語。「日配給食」とは、毎日学校に配送される給食を指す。
コマースデザインを知ったきっかけ
坂本:弊社のことは、セミナーより前にご存知でしたか?それともセミナーをきっかけに知っていただいたのでしょうか?
河戸さん:えーとですね…多分セミナーの前から、知っていたような気がしますね。
坂本:ありがとうございます。セミナーに申し込んでいただいたのは、どのようなきっかけがあったんでしょうか?
河戸さん:「福島県×楽天市場」というテーマでセミナーが開催されることをご連絡いただき、売上に悩んでいた時期だったので参加させていただきました。
坂本:「売上をあげたい」という想いで、申し込みいただいたということですね。
河戸さん:はい、売上と言うよりもその当時は、「もうどこから手をつけていいかわからない…」という、立ち上げて間もない頃だったんです。
売れなくて悩んだ時期から月商が20倍に
坂本:売れない期間が数年続いて、今は事業部として確立されたわけですよね。
河戸さん:はい。
坂本:このお話をすると、少し御社のご紹介に戻っているような話になるのですが…売れない状態から今は事業部として確立されたということは、大体どれくらいの規模感なのでしょうか?
河戸さん:そうですね。金額って言っていいんですかね…(笑)
坂本:いいと思いますよ。
河戸さん:月商規模ですと、売れない時期は数十万円〜と、50万円に届かないレベルでしたね。今は月収規模で、平均800万円〜1000万円ぐらいになりました。
坂本:おお!何倍だ…?こういう数字を見ると「何倍だろう?」って、つい計算したくなるんですよね(笑)50万円から800万円で16倍、1000万円で計算すると20倍ですね!
河戸さん:はい、そうですね。
「先を見据えて挑戦」したEC
坂本:その20倍になるまでは、「どこから手をつけていいのかがわからない」という状態だったんですね。
河戸さん:はい、Eコマースについては全くの素人だったので。
坂本:なるほど。そうすると、会社の指示で、「君はネットショップをやりたまえ」っていう流れだったんですか?
河戸さん:うちの場合は社長が義理の父になりますので、相談の上ですかね。県の方から「支援事業があります」という案内が来たので、「これから先のことを見据えて、挑戦してみよう」という感じでした。私自身も「やってみたい」という想いがあったので。
坂本:じゃあ、2人で相談して決めた感じですね。
河戸さん:そうですね。
坂本:そうなると、見守ってくれた社長さんの、何と言いますか…
河戸さん:そうですね。よくぞ我慢してくれましたね(笑)
坂本:その期待に応えて花開いた、ということなんですね。
セミナーに参加したきっかけ
何から手をつけていいか、わからない
坂本:本当に、素晴らしい成果ですね。セミナーに申し込むかどうかって、少し迷ったりしました?
河戸さん:多分即決だったと思います。何かしら学ばないと、もうどこにも進めなかったので。
坂本:なるほど。「どこから手をつけていいかわからない」とか、「どこにも進めない」というのは、どういう気持ちや状態だったんですか?
河戸さん:そうですね、素人的に言ってしまえば、物の売り方がわからない。
ECをやるにあたって「何が必要な条件か」とか、優先順位も含めてですけど。「どこからやるべきなのか」ということがわからない状態でしたね。
坂本:なるほど。
河戸さん:当時は広告で失敗した経験もあったりしたので、「広告も成果が出るわけじゃないし…じゃあ、何からやったらいいんだ?」っていう感じでした。
かけ持ちで時間がなく、片手間に進めていたEC
河戸さん:あと、片手間でやっていたということもありますね。
坂本:あぁなるほど…片手間で。
河戸さん:広告を出す前だと、「広告を出してみればいいじゃん」と思うかもしれないですよね。けど一度広告で失敗すると「広告では駄目だし、一体どうしたらいいんだ?」ってなりますよね。
坂本:そうですね。それで申し込んでいただいたと。
河戸さん:はい。セミナーに申し込んだ当時は、お弁当の営業とかけ持ちでやっていたんですよね。
坂本:確かにみんな掛け持ちですよね、最初の段階って。そこから売上を確立するところまでが、本当に大きなフェーズの変化ですよね。
河戸さん:はい。
ワークショップ形式のセミナーを受講してよかったこと
「時間の使い方」と「商品ページの作り方」を学べたことが大きかった
坂本:これまでも他のセミナーは受けられていましたか?
河戸さん:多分、福島県と楽天さんで主催しているセミナーは、ほぼほぼ参加していたと思います。
坂本:受けていただいたのは、確か全4回の連続セミナーでしたよね。単発のセミナーと違って、連続セミナーならではのよかったことがもしあれば、教えていただけますか。
河戸さん:そうですね…セミナーの内容としては、大きく二つに分かれていたかなと思うんですよ。「時間の使い方」と、「商品ページの構成」の部分ですね。それで、それぞれの内容がつながっていたり、連続受講することで前回出た課題を自分なりに取り組んでみて、それに対するアドバイスをいただいてました。そういう意味で、やっぱり単発でただ持ち帰るだけじゃなかったところが、良かったなと思います。
「自分がやったことが正しかったか」をふりかえることができる
坂本:なるほど!単発のセミナーだと、ただ持ち帰るだけになってしまう、と。
河戸さん:はい、そうですね。
坂本:ただ持ち帰るだけだと、その後はどうなりますか?
河戸さん:その後は、結局あれですよね。「自分が持ち帰ったことをやるかどうか」というところなので、何とも言えないですけど…。
坂本:はい。
河戸さん:でも、疑問点を次のセミナーのときに確認できたり、「自分のやったことが正しいかどうか」の振り返りをできる機会があるというのは、ありがたいですよね。自分ひとりで振り返りをしても、それが正しかったのかって、わからなかったりするので。
坂本:なるほど、「やったことが正しかったかどうか」を、持って帰って確認することができるわけですね。
河戸さん:はい。
坂本:あと、タイミングも大事ですよね。いつまでに実行する、と期限が決められる。
河戸さん:はい、まさしくそうですね。
忙しくても、時間を作らなければ絶対に売上は伸びない
坂本:掛け持ちだと、他の仕事でいくらでも時間を使ってしまうと思うんですけど…。
河戸さん:その通りです。おっしゃる通りです。
坂本:時間の確保って大変ですよね。
河戸さん:はい、本当に大変でしたね。
坂本:セミナーに参加して、勉強して宿題やって…っていう時間が取れるかな、って思う方もいらっしゃると思うんです。
昔の河戸さんに言ってあげる感じで、「時間が取れるか心配なんです…」って言われたら、何て答えますか?
河戸さん:そうですね。私の根幹にある部分なんですけど、時間がなかったとしても、ECと向き合う時間を持たなければ絶対に売上が伸びないと思っていて。その向き合う時間をどうやって絞り出すかが大切ですよね。それができなかったら、絶対売上は上がらないって思ってるんですよ。
坂本:はい、本当そうですよね。
河戸さん:なので、「時間がない」っていう言い訳じゃなくて、「売上を上げるなら、ちゃんとECを見ましょうっ」ていうことですかね。
坂本:はい。ちゃんと見ましょう、ちゃんと向き合いましょう。
河戸さん:他の仕事を言い訳にしちゃダメ、っていう気持ちが大切だと思います。
坂本:なるほど、ありがとうございます。参加者の方から、「向き合う時間や、考える機会ができたのがよかった」っていうコメントも結構いただいているんですよ。
河戸さん:それはありますね。
坂本:ああ、やっぱりそうなんですね。
河戸さん:「ハマータイム」(*)とか響きましたよ、はい。
坂本:おお、ありがとうございます。
※ハマータイム
ハマータイムとは、1990年代に一世を風靡したラッパー、MCハマーの決めゼリフ&キャッチフレーズ。
「MCハマーの時間だ」「俺の時間だ」と言う意味で、1990年にリリースされた曲「U can’t Touch This」の中で使われているほか、ライブのMCでもハマーがよく用いた。
そこから転用し、弊社 坂本はコマースデザイン独自の用語として「上司だろうかお客さんだろうが、強い意志を持って、自分の時間を確保すること」という意味で使っている。昔の坂本のセミナーでよく登場していたことば。
効率化するためには「攻め」と「守り」のバランスが大事
坂本:これは雑談なんですけど…やっぱり、「正しいことをやる」のではなく、「考えるタイミングやきっかけを作る」ってことは、はすごく大事なんですかね。
河戸さん:はい。
坂本:時間の使い方や売上アップ、モール検索対策商品ページの作り方、売れる商品の見極め方みたいな、売上を作る仕事がありますよね。その一方、時間を作るとか、人に仕事を渡すとか、効率化する仕事もあって。いわゆる攻めと守りのバランスの話なんですけど、守りの方はいかがでしたか?
河戸さん:うーん、守りは意外と時間がかかりました。
攻める方とか自分の向き合い方については、月商がなかなか上がらないというか、同じ実績がないから周りに移行できないっていう状態でした。
坂本:なるほど。
河戸さん:やることをしっかりやって、少なからず大なり小なり売上アップという実績を作って、そこから引き渡していくというか…。そんな形だったので、どちらかというと守りの方が後になりましたね。
坂本:なるほど。ECに向き合う時間を作るために、「ECに時間を使わせて」と社内調整したりしましたか?
河戸さん:結論から言うと、最初はしていないです。「自分の時間がない」と言ったらおかしいですけど、そんな感じでした。ただ、前に坂本さんがおっしゃっていたように、「この時間だけは、絶対にこれをやる!」と決めていましたね。
坂本:そうか、いやあ、なるほど…。勉強になります。最初って、自分が経営者なら何とでもなりますけど。
河戸さん:使われてる立場からするとね。
坂本:そうですね、社長さんが身内とはいえ、やっぱり「メンバーを増やして」って言っても、月商50万円だとメンバーは増やせないですもんね。
河戸さん:増やせないですよね、やっぱり。
完全ワンオペで時間がない日々から、徐々に業務を移管
坂本:まずは自分のタイムスケジュールをコントロールして時間を確保し、売上を作り、増えたところで何をしましたか?
河戸さん:売上が増えたところからは、うちだと自社製造で、作る方が完全に私のワンオペじゃ回らないので。
「注文に対してこれぐらいの製造量があって、これぐらいの売上が入ってきている。それで、このぐらい仕入れてこのぐらい確保していかないと、配送に間に合わない」ということを社長に話しました。
当時はまだそれでも部門ではなかったので、お弁当部門の人に唐揚げを揚げてもらって、袋詰めをパートさんに一部片手間で一緒に手伝ってもらって…って、徐々に移行していくような感じです。
坂本:なるほど。出荷を切り出す方が多い印象ですけど、河戸さんは製造を切り出したんですね。出荷は元々やられてましたか?
河戸さん:そうですね、はい。
坂本:え、出荷もですか?
河戸さん:出荷もやっていました。完全ワンオペです(笑)多分、月商300万を超えるまでは完全に全部やってましたね。
坂本:なるほど。
河戸さん:出荷は自分でやるけど、製造だけはとりあえず作るだけ作ってもらう、って感じでした。
坂本:なるほど、ありがとうございます。なんだかインタビュー以外でも、機会があったらもっと深くお話をお伺いしたいなと思いました。
セミナーを受けてよかったこと
EC運営の基盤を確立できた
坂本:連続セミナーの中にいろいろな内容が含まれていたと思うんですけど…今も覚えていることや、今も実践していることがもしあれば、教えていただけますか?
河戸さん:一番は、「BEAFの法則」の考え方ですかね(※BEAF:当社独自のコピーライティングの法則です)。
やっぱり、ページの作り方も何もわからなかったですし、アクセス数が少ない中で、「商品ページはしっかりしなくちゃ」っていう課題は見えてきていたんです。セミナーで学んだことが、今もページ作りのベースになっていますね。
坂本:ページ、上手に作られてるなと思います。
河戸さん:ありがとうございます。
坂本:そういえば、僕も(唐揚げを)買いました。
河戸さん:おお、ありがとうございました。
坂本:「唐揚げを通販で購入する」っていうのが、あんまりイメージがなくて。社内でもお話をさせていただいたら、みんな驚いていました。売上の伸び率もすごいですし、「おいしいんだろうね」って。みんな「買ってみよう!」って言ってました。
河戸さん:ありがとうございます。
坂本:レンチンでぱっと作れるのが最高ですよね。個人的に、そこがとっても響いたんですよ。ズボラな性格なので(笑)
河戸さん:いや、でも、皆さん多分そういう方が多いと思いますよ。
坂本:はい、そうなんですよ。レンチンでおいしくてビールにあうっていうのは、「ビール飲みたいな、つまみないかな…」という時、ぱっと出して飲めるから最高ですよね。伊達鶏っていう地域のキャラクターというか、ストーリーもありますし。
ワーク主体のセミナーは、ちゃんと身になる
坂本:今後の参考になんですけれどもセミナーの改善点、「こうだったらもっとよかったな」ということがもしあれば、教えていただけますか。
河戸さん:そうですね。
坂本:例えばご自身じゃなくて、社員の方や別の方が受けられるのに、「こういうセミナーがあったらいいな」、みたいなことでもいいですし。
河戸さん:ちょっと好みがあるかもですけど…個人的に色々なセミナーを受けさせてもらって、やっぱり「身になるな」って感じるのは、ワーク主体のセミナーはいいですね。自分で手を動かして、それがどうだったかって、さっきの振り返りの話にも通じるんですけど。
坂本:ワーク主体で、そのフィードバックがあるっていう感じですね。
河戸さん:そうですね。私も未だにそうですけど、自分のやっていることが正しいか間違っているか、迷うときはすごくあるので。
坂本:「相談できる相手がいるといいな」っていうことですよね。ありがとうございます。やっぱり日々の仕事の流れの中でちょっと深く考えるきっかけ、時間って取りづらいということに尽きるのかもしれないですね。
セミナーを受けて変わったこと
自分だけの「EC専用」事務所作り
河戸さん:事業が立ち上がって、ECサイト用の新しい工場を去年の11月に作ったんですよ。そっちの事務所は僕1人なので、完全に誰もいないです。
坂本:やりましたね。
河戸さん:それまでは酷かったんですけど。
坂本:いいですね。
河戸さん:商品ページなんか作れないですもん。事務所で、会社にいて…。電話が山ほど鳴っていて。
坂本:共感の嵐だと思いますよ。
メンバーとの連携で変わったこと
坂本:メンバーの方は増えましたか?
河戸さん:受注業務全体でいうと、受注処理と発送日などの確定に関しては、受注管理システムは入れていないんですよ。そんなに時間かかるものじゃないので、うちの弁当部門の事務の方で、受注処理は全部やって発送日も入れてもらって。
坂本:はい、ええ。
河戸さん:あと製造の方は仕入れ、製造、発送までは完全にその新しい工場の方でやってますね。パートさんが主体ですけど、社員が1人とパートさんで7人ぐらいの方に入ってもらって、それで全部回せるようにしたので。
あとはちょっとした顧客対応とか、細かな販売施策とかは、自分がやっています。
坂本:なるほど。そろそろ、アシスタントがいるといいかもしれない時期ですね。
河戸さん:そうですね、そろそろほしいなと思います。
坂本:在宅スタッフだと時給千何百円で、週3とかできるので。地域も関係ないし、週に1回でもお願いできますし。結構、「元楽天店長で、子供が小さくて家でやっています」って人もいますし、いいと思いますよ。
いや〜本当に、これからさらに伸びると思っています。
河戸さん:伸びたいですね。
まとめ
セミナーに参加することでアウトプットができた
坂本:「何をどこから手をつければいいかわからない」という状況から、セミナーを受けられて。商品ページを作ったりして徐々に売上を上げていかれて…。時間の捻出だったり、やることを優先順位立ててやっていただいて、部門も段々大きくなっていったということですよね。
河戸さん:はい。
坂本:そのほかに、「考え方で変わった」ということが、今お話されたことと別にもしあれば、教えてください。
河戸さん:どうでしょうね。いろいろなセミナーがあると思っていて…「インプットしたことをアウトプットする」ってことで言うと、今日坂本さんとお話をさせてもらったりとか、あと楽天さんのイベントに登壇させていただいたりしているので、そこでアウトプットすると結構気づきがあるんですよ。やっぱり、インプットしてそこで終わっちゃ駄目で、「アウトプットするために、あのセミナーに行く」と決めることが大事なのかなと。
坂本:うんうん。
河戸さん:アウトプットにもいろいろな意味があると思うんですけど…当然他の人と話をして気づいたり、あとは実際に行動に移すって意味でのアウトプットもあると思うんですけど。それは最近意識してやっていたので。そういったことを学べる場だな、と思います。
坂本:ありがとうございます。日々ずっと勉強されて、アウトプットもされていて素晴らしいですね。
ワンオペを乗り越え、ECのための時間と事務所を確保できた
坂本:さっき出た、「ハマータイム」の話の補足が必要だなと思って。それが(河戸さんの)「電話に割り込まれない環境を作る」のとすごく似てるんです。
セミナーの中で「攻めの要素と守りの要素」の話がありましたよね。守りの要素で、業務の整理とか移管の手前で「仕事に集中する時間を取り取らないといけないよね」っていう考え方と、時間のとり方について説明しています。
その象徴が「電話に割り込まれて、集中して商品ページを作れません」という問題で、通常業務が済んだ後に、シャッターを下ろしてから始めるみたいな。
河戸さん:うんうん。
坂本:ネットショップは夜作られる、みたいな感じのところがあるんですけど。
河戸さん:はい、おっしゃる通りです。
坂本:ですよね。そこを乗り越えて、河戸さんはついに電話の鳴らないEC用のオフィスを手に入れた。
僕もね、毎週金曜日はなるべく終日空けておくようにしているんです。なんか人間の集中モードのオンとオフって、自分の意識で「何とかしたい」って思っても、なかなか自分で自分をコントロールできないですよね。
河戸さん:難しいですよね。わかります。
坂本:うちの会社は電話が鳴らないようにしてるんです。
河戸さん:あー、いいですね!うらやましい。
坂本:そうなんですよ。元々楽天社員であるにも関わらず電話が苦手みたいな…(笑)いきなりかかってくるのが苦手なんですよ。こうやってZoomでつないで話すのは、全然好きなんですけどね。一生懸命集中して作業しているときに電話に出て、割り込まれるのがダメで。あれに象徴されるようなことだと思うんですよね。
河戸さん:いや、本当にその通りだと思います。
効率化するためには、「攻め」も「守り」も大事
坂本:非常に素晴らしいなと思いました。だから攻めの要素は「伊達鶏であること」と「伝わる商品ページになっていること」。守りの要素は、がんばって本業に穴を開けないように、時間を増やしたことですね。
河戸さん:うん。
坂本:それから勉強会で学んだことを実践していって、規模が大きくなり、メンバーを増やしたり、オフィスができたり、っていう順番だなと思いました。なので攻めと守りの話両方とも、ちゃんと優先していただいてるな、という印象です。素晴らしいです。
河戸さん:一昨年の楽天NATIONS(ネーションズ)に参加した時に、ギネス月商が出たんですよね。
坂本:なるほど!うちのセミナーがきっかけで、商品ページや時間の確保という基盤を固められた後、販促でドライブさせていくところを、さらに強化されたわけですね。そのお話もぜひ、また聞かせてください。
河戸さん:はい。
坂本:では、引き続きどうぞよろしくお願いいたします。ありがとうございました。
河戸さん:はい、ありがとうございました。
おわりに
弁当屋事業に10年従事されていたところから、看板商品である唐揚げのEC立ち上げを一から担われた河戸さん。
数年売上が上がらない状況をご経験され、試行錯誤して月商が20倍になるまでの成果を出された背景をお伺いしました。
セミナーにご参加いただきアウトプットを繰り返すことで、売上が順調に増加。現在はEC用の新たな工場も建設され、拡大フェーズに入っています。
P.S.
弊社では、河戸さんが受けられたような、ワークショップ型のセミナーを開催しています。
EC事業の全般的なノウハウを学ぶことができ、きちんとEC事業全体を学びたい方、これまで独学で運営してきた方、これから店長を目指す方など、ネットショップの業務を学び直したい店長・店長候補の方にオススメの研修です。
現在、設立15周年を記念し、早割を受付中です。ご興味ある方は以下をご覧ください。