こんにちは、坂本です。
「これまで順調に売れていたものが売れなくなった」「同じようにやっているけど何だか上手くいかない」など、これまでの勝ちパターンが通用しなくなった状態。
以前は手間をかけたら確実にリターンがあったのに、この状態では「努力しても努力しても空回りしている」ような気持ちになるものです。そんなときは、どうすればいいのか。
たぶん、「空回りを覚悟して、ひたすら手探り」するしかないのかな、と思います。今日はそんな話です。
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「見返り」を期待しすぎると、成長しない
ちょっと読んで欲しい文章があるので紹介します。
見返りを求めすぎる働き方は、不幸を呼ぶ
ジェームズ・アレンという人の本からの引用です。
以下抜粋。
「ここに、悲しいまでに貧しい男がいます。
彼は自分のあらゆる環境が改善されることを願っています。
しかし、彼は報酬が少ないということを理由に、仕事をサボること、つまり、自分の雇い主をだますことを選んでいます。
彼は真の豊かさを築くための原則を何一つ理解していません。
彼は貧困から這い上がるに全く値しないばかりか、怠け心、ずるい思い、卑屈な考えにふけり、それに従って行動することで、より深刻な貧しさを自分自身に引き寄せつつあります。」
この人は「自分は貧乏で恵まれていない」。そこまではいいんですけど、「だから、なるべく楽してお金を稼ごう」という判断をしていますよね。ここが問題。
こうなると、自分の成長機会をも逃してしまう。だから、結果としてもっと貧乏になる。権利を主張しても、自分の魅力や市場価値を上げないと収入は増えませんからね。。
貧しくて煮詰まっている中で、何をどうしたらいいかわからない状態。そこで何かの努力をすれば、すぐさま報われる・・というわけではありません。最初は空回りが続くでしょう。
でも、歯を食いしばって必死に考え、自分を鍛え、自己成長と共に収入が増えていくのが、自然の摂理だと思います。
※「力がついたけど、上の理解がなく収入が増えないまま」という人は、おそらく社外の誰かは見てくれているので、素晴らしい転職のチャンスがあるはずです。それが摂理です。
「遠回りな努力」を受け入れよう
「自分は損な立場だから手を抜こう」という判断は、逆に一層の不幸を呼び込んでしまう。手を抜くと、楽にはなります。でも、長期的には不幸を呼びます。
多分、「努力」への「見返り」は、ちょっとタイムラグがあるはずです。
すぐ見返りがあるわけではないけど、目先の苦労や空回りを受け入れて、手間を掛け、努力を続けると、いつか見返りがあります。
で、前述の文章を参考に、「苦戦しているネットショップ」に関する論評を書いてみました。
「ここに、悲しいまでに売れないネットショップ店長がいます。
多忙な彼は、自分のあらゆる環境が改善されることを願っています。
しかし、彼は店の収益が少ないということを理由に、工夫をせず手を抜くこと、つまり、自分の顧客から、楽してお金を得ることを望んでいます。
彼は真の豊かさを築くための原則を何一つ理解していません。(中略)より深刻な貧しさを自分自身に引き寄せつつあります。」
逆風が吹いている。大変だ。だからラクをしよう。マネたりパクったり、確実に見返りが得られる方向に対して努力をしよう。
でもそれは、長期的な不幸を呼び込んでしまうかもしれません。目先の小さな成功が、大きな機会損失を生んでいるかもしれません。
「2種類の努力」を使い分ける
改善とイノベーション
ネットショップやEC事業で、「業務効率」は、時短を追及することで向上します。この手の仕事は「改善」です。
一方、新しい成功パターン(=イノベーション)を探す仕事は、手間をかけたらかけた分だけ結果が得られる、という類の仕事ではありませんからねー。。
「せっかく努力するんだから確実な見返りがほしい」と考える場合、どうしても改善志向になります。現状の延長線上にある小さな成功を重ねることになります。
空回りにも時間を掛けませんか
「あれこれ試して延々空回りを続ける」のは、報われない作業のようにも見えます。
エジソンが白熱電球を作ったときの話はご存知ですか?
昔の電球は、フィラメント(発光する部分)がすぐに燃え尽きてしまい、使えなくなるので実用的ではありませんでした。エジソンはフィラメントの素材を探すべく、膨大な数の素材で延々とテストを行い、空回りし続けたが、最終的にベストの素材にめぐりあいました。ちなみに「京都の竹」だったそうです。竹を使った電球は消えにくくなり、ひろく電灯が広まって世の中が明るくなった、という話。
こういった努力は、大変ですけど、見方を変えると「何回でも引ける宝くじ」とも言えます。「いつか当たりがでる」ことを信じて延々と取り組む。そんな努力も大事なのではないでしょうか。
改善とイノベーションを使い分けてみる
「労力をかければ無料で宝くじが引ける」わけですから、どんどん試したいですよね。でも、忙しい。。
であれば、まず業務改善をして時間を捻出し、その時間を使ってとにかく動いて色々試して宝くじをたくさん引きまくって、そうすると当たりがでるはず。
「Googleの20%ルール」は知っていますか?簡単にいうと、80%の時間で通常業務をこなし、残った20%で新しいことを試すというものです。
つまり、「空回り(イノベーションのための努力)」と「効率化(改善のための努力)」は車の両輪じゃないかなと。両方大事なんだと思います。
時には、どんどん空回りしてみよう
チャレンジには、とても時間がかかります。でも「すぐ確実な見返りがほしい、無駄な努力はしたくない」というのは、前述の労働者と同じです。
回り道を恐れず、無駄手間を恐れず、もっと「手探り」に時間をかけてみませんか?
急成長されているネットショップ店長さんたちを見習って、私も回り道を恐れず、色々チャレンジしようと思っております。
PS
とはいっても、「手探り」は時間がかかるし辛いものです。みなさんが色々考えて試すプロセスに、当社のECコンサルタントが一緒になって悩み、考えるお手伝いをします。 興味のある方は以下をご覧ください。
カテゴリー: 判断力と実行力