新刊「売れる!EC事業の経営・運営」の紹介

新刊を出します!
名前は「売れる!EC事業の経営・運営」。

私と、コマースデザインのメンバーで書き上げた、渾身の一冊です!

メルマガでご案内したところ、沢山の「予約したよ」「楽しみ!」という声を頂き、嬉しいです。思えば、「黄色本読んでます」「次の本はいつ…?」など、皆さんに聞かれるたびに、胸がチクッとすること、早幾年…ついに書きあがったのです!ぜひ読んでみて下さい!

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https://www.amazon.co.jp/dp/4295020354

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https://books.rakuten.co.jp/rb/17960491/

本書「売れる!EC事業の経営・運営」のテーマ

現在のEC事業は、規模は大きくなりましたが、中小企業にとっては複雑すぎます。

若手は全体観を学びづらく、いつまでも上司と「対等の議論」ができない。リーダーも、「日常業務に足を取られ、なかなか未来に進めない」気持ちの方が多いのではないでしょうか。

この本で紹介するのは、あなたと同じ課題を持つ人が、試行錯誤して、その課題をどのように解決してきたかという、EC経営の「知恵の集大成」です。EC事業・EC運営に必要な全ての要素を網羅しました。

EC経営・運営を、大きく4領域に分類

私達が、これまで発信してきたノウハウを棚卸したら「697万文字・書籍約 70 冊分」ありました。これを整理して、今回の本を書きました。

本書では、EC事業の運営を「販売」「業務」「組織」「戦略」の4領域に整理し、それぞれで具体的なノウハウや実践的なアプローチを解説しています。事業全体を点検できるような本です。メンバーの勉強にも最適。

集客・接客・追客というEC売上アップの基本から、MDと在庫管理・利益管理・販売管理や受注処理や物流などバックヤード効率化・チーム作り、中長期の商品開発・ブランディング・経営理念・経営計画まで、EC経営の各要素について「流れと関連性」が掴みやすいよう体系化しました。

多くのEC本が「販促」にフォーカスしているのに対し、本書はEC経営の全体像を把握し、経営全体の改善を目指すために構成されています。なぜなら、もう販促テクニックだけでは、問題を解決できないからです。

現行の販売施策を点検し、業務を見直し、独自商品や販路開拓や組織・設備への投資が必要です。いま「足踏み状態」のEC事業が未来に進むためには、一旦状況を整理し、改めてアクセルを踏んで、成長軌道に入り直す必要があるのです。

EC必須知識を厳選!スキルUPやメンバー育成に最適

各メンバーが「自分の担当業務」だけでなく、EC事業全体の流れを把握できると、チーム内での連携がスムーズになりますよね。

本書の「業務編」では、EC業務を、MD(マーチャンダイジング)・SF(ストアフロント)・BY(バックヤード)の3分類で定義することで、複雑な仕事の流れを、わかりやすく解説。各自の仕事内容と、組織の全体像と、職種ごとの役割を紹介しています。こういった必須知識を厳選し、64の記事にまとめました。

このように、EC運営・経営における基本的な知識から応用までを「わかりやすく」解説しているので、新人からベテランまで、すべてのネットショップ担当者の共通言語として使える内容が詰まっています。EC業界に転職したい方、EC事業を立ち上げたい方、支援したい方にもおすすめです。

EC経営プロセスを可視化した「ECマンダラ図」

十数年に及ぶEC支援と、多くの成功事例に学んで作られたのが、この「ECマンダラ図」。EC運営に必要なすべての要素を、一目で把握できます。

販売・業務・組織・戦略の各要素の「流れ」を掴むことで、EC事業の成長過程に現れる課題・ボトルネックを発見し、最適な解決策を見つけることが可能になります。

これらの各要素は、人体における器官……呼吸器系・消化器系・循環器系・神経系のようなものです。つながっていて、日々循環しています。

人間が病気になるのは、呼吸や消化や血液などの「流れ」が滞った時ですよね。EC事業においても、販売や業務や組織の「流れ」が滞ると、ムリやムダが発生します。流れを整えると、仕事がスムーズになります。

売上が伸び悩んでいる場合は「販売編」、EC業務が混乱している場合は「業務編」、マネジメントやコミュニケーションに課題があるなら「組織編」、新商品やブランディングなど未来に向けた取り組みは「戦略編」を参照してください。

目次

■ 販売編

EC販売の構造

  • EC販売は「比較されている自覚」から始まる
  • 販売施策は「集客・接客・追客」の3種類
  • 「棲み分け・ダレナゼ・キャラ立ち」で、選ばれる商品になる
  • 売上を因数分解し「指標化・数値化」して分析する

集客

  • 施策の特徴と優先度を理解して「集客プラン」を作る
  • SEO(検索対策)や検索連動型広告などの「プル集客」
  • ディスプレイ広告や純広告などの「プッシュ集客」
  • SNS・プレスリリースなどの「フック集客」

接客

  • 基本の商品ページは「アンサーファースト」で作る
  • 重要な商品ページは「BEAFの法則」で作る
  • 客単価アップなら「ついで買い・まとめ買い」
  • 回遊性を高めるなら「カテゴリ設計と引込み導線」

追客

  • 「追客」は、継続フォローでリピート促進&高評価を目指す
  • イベントとクーポンで「リピート機会」を企画する
  • 好意的レビューやUGCを増やして、評判を高める
  • 印象に残る「購入後のメールと同封物」でリピート促進

■ 業務編

EC業務の構造

  • 実行力を高める「EC運営体制」とは
  • EC業務の心臓部「商品マスタ」を運用する
  • EC部署の「役割・管理指標」を定義・運用する
  • チームの一体感を作る「組織目標・売上目標」

MD(マーチャンダイジング)

  • 「通年商品」の発注と在庫管理の考え方
  • 「季節性商品」の発注と在庫管理の考え方
  • 「既存商品」の見直し・削減、「新商品」の検討
  • 単品での利益管理と「価格最適化」で儲けを増やす

SF(ストアフロント)

  • 商品登録~ページ制作の「業務フロー化・パターン化」
  • イベントスケジュールを管理する「販促カレンダー」
  • 「商品分析と顧客分析」で、次の一手を見つける
  • ムダ使いしないための「広告運用・検証・テコ入れ」

BY(バックヤード)

  • 円滑な受注処理のための「システム導入とパターン化」
  • CS(カスタマーサポート)は「効率と親切」を両立する
  • 出荷体制の「効率化と繁忙期対策」
  • ケース別「物流委託 vs 自社出荷」の比較検討

■ 組織編

EC組織の構造

  • 時間を生み出すために「ECチーム」を作る
  • EC組織の「段階的成長ステージと必要スキル」
  • 自律的なメンバー連携に必須の「メガネ理論」
  • EC現場の人手不足・定型業務サポートには「AI活用」

セルフマネジメント

  • 業務時間をフル活用する「タスク管理とイシュー管理」
  • 仕事の悩みをクリアにする「問題解決思考」
  • 攻めの時間を捻出する「業務の整理整頓」
  • 仕事の「スマートな頼み方」と「上手な受け取り方」

ワークマネジメント

  • 「業務棚卸し」をして、移管先を決める
  • 「職種と組織の設計」から、適切な人材配置を考える
  • 「EC人材」のバリエーションと採用・育成
  • 「定例会議」で、組織の実行スピードを上げる

チームマネジメント

  • EC組織における「リーダーの役割と責任」
  • 警戒心を解いて「自発的な文化」を創る
  • 「プロジェクト」で戦略を実現する
  • 「自律の促進」は、情報共有から始まる

■ 戦略編

EC戦略の構造

  • 戦略とは「理想設定」&「実現計画」
  • 中小ECの勝ち筋「ブラックオーシャン戦略」
  • 中小ECの成長ループを作る「価値の再投資」
  • EC経営戦略の実施順序(商品戦略・店舗戦略・企業戦略)

商品戦略

  • 顧客の解像度を高め、打ち手を生み出す「顧客研究」
  • EC戦略としての「商品企画」と「商品開拓」
  • 既存商品を「EC向け商品」に変える、通販商品化のパターン
  • ECの「サービス強化」のバリエーション

店舗戦略

  • 顧客から見た、あなたの店の「存在意義」を考える
  • 「ABCDの法則」で、模倣できない店舗を作る
  • 店舗コンセプトを語れるよう「言語化」する
  • 言語化したコンセプトを「デザインにして発信」する

企業戦略

  • 「会計分析」でコスト削減・投資判断する
  • EC多モール展開など「幅広い販路開拓」を考える
  • 等身大の「経営目的と理念」を設定する
  • チームの未来を「経営計画」で描き、共有する

目的別の活用方法

本書は、EC事業全般のテーマを扱うので、内容が多めです。 読む前に、まずは自分のテーマを決めましょう。「特に必要な箇所」から読み始めることをお勧めします。 ただ「ECの全体感」を理解したい場合は、最初から読み進めるのが一番です。

ECのスキルを身につけたい、深めたい方へ

データ分析や、商品ページの見せ方など、人それぞれに苦手分野があるようです。 本書では、こういった「典型的な苦手科目」を、分かりやすく解説しています。 「受け身で指示を受けるのではなく、自分の意見を持って、主体的に動きたい」という方が多いので、作業手順や最新情報より、長く使える「考え方・判断基準」に重点を置きました。 考え方が身につくと、上司や先輩と同じ目線で議論できるようになるはずです。

もっと売上を伸ばしたい方へ

一通り施策はやったけど、思うほど売れておらず、「何かやり残しがあるんじゃないか」と考える方が多いようです。本書では重要施策を網羅したので、ざっと読むと「盲点」が見つかります。実は、販売技術だけでなく、顧客心理の理解や新商品の開拓なども大切です。 伸びしろは、常に視界の外にあります。

良いリーダーや先輩でありたい方へ

勘と経験だけでなく「セオリーを身につけて、的確な判断ができるようになりたい」という相談をよく頂きます。

この本では、EC経営の全体像を体系化し、典型的な成功と失敗のパターンを多く紹介しているので、あなたの経験と結びつけることで「自分のノウハウ」を言語化できます。また、本書を現場メンバーとの共通言語にすると、話が早くなり、仕事の進捗が良くなっていきます。

目先の仕事に追われて「時間が足りない」方へ

EC業務はどんどん複雑化しています。 その結果「能率が悪く、長期的なことを考える時間が取れていない」ケースが多いようです。 しかしこれは、解決できる課題です。 まずは、業務整理と効率化・組織化による「余剰時間の確保」です。 リーダーが作業から解放されると、事業の成長が始まります。 本書では、年間計画や外注活用など様々なアプローチを紹介します。

自店舗の未来を描きたい方へ

時代が変わる中で、明るい未来を目指したい。 まずは、気持ちの余裕と時間が必要です。 特に中小は、売上や利益だけでなく、自分の気分がアガる・得意なことが生きる領域で成長を目指すのがお勧めです。 本書では戦略として、自店舗の強みを発見し、新商品やブランディングの計画を立て、プロジェクト化して実現する方法を紹介します。

特典

内容が多いので、読んで実践するのは大変。特典として、便利なツールと考え方を用意しました。

特典1 「AIコンサルタント・コマのすけ」

本を読んでも、自分の仕事に落とし込むのは中々大変です。具体的にはどうすれば?自分の商品の場合は?そういった個別のお悩みに「AIコンサルタント」が、本書の内容に準拠して回答します。無料で24時間使い放題です。パソコンでもスマホでも動きます。

今後のEC運営には、AI活用は必須です。仕事に悩んだら、いつでも声をかけてください。チーム内での話し合いの際に「コマのすけに聞いてみよう」などと思い出して頂けると嬉しいです。

特典2 「ECマンダラポスタ-」

本書の購入特典として、前述の「ECマンダラ」をダウンロードし、ポスターのようにオフィスに貼り出すことが出来ます。

印刷して壁に貼っておくと、運営方針の検討や議論に役立ちます。なぜマンダラ? と思いますよね。それは巻末「ECマンダラ図について補足」で解説しています。

特典3 「本編で説明しきれない」補足情報

実は、最初にも述べたように、本書の素材は、弊社がこれまで作ってきた膨大なブログや提案資料で、697万文字ありました。当然、泣く泣くカットした情報がたくさんあります。本編に載せきれなかった情報を資料にしておきました。「具体的にはどうやればいいのかな」と思ったら、この補足資料のことを思い出して、ダウンロードしてください。

おわりに:執筆の経緯

私は、EC 業界に関わって 20 年以上、累計 1,000 社以上の支援をしてきました。 EC 事業に関わる多くの方々とお話しし、悩みを聞く毎日。

たくさんの事例に接する中でふと気づきました。 実は、みんな似たパターンで苦労しているということに。

ベテラン経営者から新人まで、立場や環境は違っても、みんな悩みながら前に進もうと頑張っています。
そんな方々の力になるべく、ノウハウや考え方を学び、集め、作ってきました。

前著『売れるネットショップ開業・運営』は、「この本に救われた」「何回も読んでいる」と多くの支持をいただきました。 EC 販促のバイブルのようにも使っていただけたと自負しています。

しかし昨今の EC 市場は拡大を続け、競争は苛烈に。
販路やツールは増え、仕事も複雑化しました。

もう販促だけでは問題を解決できない、と、我々コマースデザインでは「EC の経営全体」をテーマとした研究とブログやメルマガでの情報発信をしてきました。 そのノウハウは、697 万文字(書籍約 70 冊分)に上ります。

本書は、このような取り組みから必要だと痛感した、EC 運営・経営の全体を「販売」「業務」「組織」「戦略」の 4 分類に整理して、どんな立場の人にも分かるよう、かみ砕いて書きました。

この本を手に取ってくれたあなたの抱える課題も、きっと過去に誰かが取り組んできた課題なので、答えが見つかるはずです。 本書が、「ECの地図」としてあなたの助けになることを、心から願っています。

2024 年 9 月
著者代表 坂本悟史

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