家電や海外ブランドファッション、大手メーカー製スポーツ用品などを扱う店は、「ユーザーが、自分から指名買い検索で探しにくる」傾向があります。
指名買いユーザーがメインターゲット
有名ブランド商品や型番商品は、無名商品を扱う場合と違い、大手メーカーや大手ブランドの宣伝力で「何もしなくても商品力が高い状態」だからです。
そのため、このタイプの店は、商品の品揃えと価格にさえ気を配れば、一定以上の集客が見込めるのが特徴です。
楽天市場のようなショッピングモールでは特に顕著で、集客にコストをかけずとも、店舗オープン初月に「検索経由の来店だけで数百万円」を売り上げるケースも少なくありません。
有名ブランドタイプの売上アップ方法
有名ブランド商品や型番商品の長所を生かすためには、
- 商品の品揃えをできる範囲で増やし、
- 指名買い検索ユーザーに対して、多く露出するために「検索対策」(SEO)を行い、
- 数多くの商品を見て回りやすいように、Webサイトの回遊性の向上
を行えば、ほかのタイプよりも、効率的に売り上げを伸ばすことができるでしょう。
ライバル店が多く、価格競争に巻き込まれがち
ただし、同じ商品を扱っているライバル店が多いことも、忘れてはいけません。
激烈な価格競争で、利益率が低くなりがちなのです。
そこで、基本的な施策がひと通り済んだあとは、メルマガによるリピート促進やセット販売・無名ブランドへの注力など、利益率の向上につながる施策に取り組んでいくといいでしょう。
来店客を逃さないための3つの基本施策
有名ブランド商品や型番商品を扱うショップでは、「自ら検索して訪れる来店客」をいかに逃がさず購入してもらうかがカギです。
(1)商品数を増やす
まず「商品数を増やす」ことが大切。
なぜなら、商品数が増えると、指名買いをするユーザーの検索対象に含まれやすくなるため、確実に集客が見込めるからです。
また、有名ブランドの掃除機など、人気の家電本体だけでは価格競争に巻き込まれてしまいますが、その消耗品や換えの部品は値引きされていないことが多いため、意外と利益率が高いものです。
特に価格競争が苦手な店舗は、サプライ品など、この種の商品を多数揃えることもおすすめします。
(2)検索対策を行う
次に、検索エンジンからの集客を増やす「検索対策」(SEO)を行います。
基本的には、その商品が検索される上で考えられるさまざまなキーワードを店舗ページに含めていきます。
例えば、ゴルフクラブを売る場合の最重要キーワードは商品名ですが、「ブリヂストン」などのメーカー名や、「ドライバー」「ゴルフクラブ」といった分類名など、さまざまな切り口でカテゴリページを作ってください。
各ページが検索で表示されやすくなり、店全体の集客力が高まります。詳しくは、コツ13を参照してください。
(3)回遊性を高める
商品数が多くなってくると、来店客も商品を探すだけでひと苦労。
欲しい商品まで簡単にたどり着ける道筋(ナビゲーション)を整えておくと、商品Aを見ていたお客さんが、ナビゲーションを経由して、まったく違う商品Bを購入するという現象が起こるようになります。
つまり、店舗全体での購入率が上がり、他店への流出も防げるわけです。
そして、これら3つの施策が済んだら、品揃えの見せ方を見直したり、追客を強化したりしながら利益率・リピート率を高めていきましょう。
有名ブランド・型番商品を扱うネットショップの例
- お酒の大型専門店 河内屋
- ウイスキー、ワイン、焼酎など、世界のさまざまなお酒を低価格で扱っている。
- コスメランド
- 有名ブランドのコスメや香水を、13,000アイテムの品揃えで激安価格で販売している。