「リスティング広告を出したものの、あまり集客できなかった」という人は意外と多いですが、実は効果が出ない場合のほとんどが「登録しているキーワードが少ないために、そもそも広告が表示されていない」というケースです。
複合語と類義語で登録キーワードを増やす
「広告の効果がない」とあきらめる前に、キーワードを増やして広告の表示数を増やしましょう。
ただし、コツ15で述べた通り、クリックされないキーワードを登録すると広告の品質が下がって、逆に広告が表示されなくなってしまうこともあります。
まったくクリックされないキーワードを登録しないように、気を付けながら増やしましょう。
「複合キーワード」の組み合わせを増やす
まず増やすべきなのは、「複合キーワード」(2つ以上のキーワードの組み合わせ)です。
より具体的な言葉で検索するユーザーは、購入に前向きなことが多いため、購入率も高くなります。
例えば、「腕時計 通販」「チーズケーキ 無添加」などです。また「通販 腕時計」などの言葉の順番違いも、押さえておきたいところです。
ただし、複合キーワードは「シュークリーム カロリー」のように情報を調べる場合にも使われます。このようなキーワードは、検索回数が多くても購入にはつながりにくいので、外しましょう。
「表記揺れ」と「類義語」をカバーする
次に、「表記揺れ」と「類義語」もカバーしましょう。
同じ言葉でも書き方が分かれたり、呼び方が複数あったりするものです。例えば、「スノーボード」の表記揺れは「スノボ」「ボード」、「液晶テレビ」の類義語は「薄型テレビ」などです。
また、その商品を表す言葉だけでなく、どのように使われるかの「用途」も使えます。
例えば「アクセサリー」だったら、「クリスマス プレゼント」というように、「何のために探しているか」からも考えて、幅広いキーワードを網羅しましょう。
キーワードを増やす観点 | 具体例 |
---|---|
表記ゆれ | 「スノーボード」→「スノボ」「ボード」 |
類義語 | 「液晶テレビ」 →「薄型テレビ」 |
用途 | 「アクセサリー」→「クリスマス プレゼント」 |
管理画面を見て広告を調整する
キーワードを追加して広告の表示回数が増えても、商品が売れなければ意味がありませんよね。表示された広告のクリック率やリンク先ページの購入率が高くなれば、売上は上がります。
そこで、リスティング広告を開始してしばらくたったら、リスティング広告の管理画面で、キーワードごとのクリック率と購入率をチェックして、調整を行いましょう。
以下は、よくある典型的なケースと主な対応方法です。状況を見極めて、クリック率、購入率を継続的に改善していくことが大切です。
クリック数は多いが、購入率が低い場合
商品ページには来ているものの、購入に至らないケースです。
まずは、「リンク先のページに問題がないか」を確認しましょう。例えば、リンク先は正しいか、リンク先ページで在庫切れを起こしていないか、などです。
また、検索キーワード、広告テキストとリンク先ページの内容が合っていなければ、広告をクリックして来店しても、すぐ「欲しいものと違った」と帰られてしまいます。
キーワードや広告テキストと、リンク先ページの整合性が重要です。
広告の表示数は多いが、クリック率が低い場合
この場合は、検索結果画面に広告は表示されるものの、クリックされず、来店してもらえないケースです。
クリック率が低いキーワードがあると品質が下がり、品質が低いキーワードが多いと広告全体の品質低下につながります。クリック率が低く、品質も低いキーワードがあれば、一旦停止するか削除しましょう。
また、「意味が広すぎるキーワード」を登録していないか確認してください。
例えば、椅子の広告を「家具」の1単語で登録しているような場合です。
家具には、椅子以外にもテーブル、ソファー、ベッドなど多様なアイテムがあるので、「家具」で検索しているユーザーからすると、椅子だけの広告はクリックされにくく、品質低下の原因となります。
もしこのようなキーワードを登録していたら、そのキーワードは一旦停止するか、削除するかしましょう。
リンク先ページと広告テキストを改善する
お客さんに広告をクリックして商品を購入してもらうためには、広告テキストでも、リンク先のページでも「自分の探していた店はここだ」と思ってもらうことが大切です。
「店の強み」を広告テキストでうまく伝える
そのためには、検索キーワードに合わせて「リンク先ページ」(ランディングページ)を選ぶことと、リンク先ページや店の強みを「広告テキスト」でうまく伝えることが重要です。
例えば、「収納家具」というキーワードで検索したユーザーは、収納家具をいろいろ見比べていいものを選びたい、と考えているものです。この場合、「さまざまな収納家具が並んでいる、収納家具の特集ページ」をリンク先にして、広告テキストではリンク先ページの「品揃えの多さ」をアピールするといいでしょう。
リンク先ページと広告テキストについては、コツ18で詳しく案内します。