商品説明の際には、「イメージ写真」と「ディテール写真」という2種類の写真が必要です。
ここでは、それぞれの写真の特徴と使い分け方を紹介します。
2種類の写真を使い分ける
まず、「イメージ写真」は、商品ページの冒頭など、真っ先に目に飛び込んでくるような場所に掲載します。
例えば、お米を販売しているページであれば、白い湯気がたち、米の一粒一粒が光って見えるようなアップの写真。
アクセサリーであれば、コーディネートも合わせた着用写真などです。
イメージ写真で、お客さんの心をつかむ
お客さんの心をつかむことがイメージ写真の目的なので、必ずしも商品の写真だけを見せればいいというわけではないのです。
興味喚起されたり、購買意欲がそそられたりするような写真を考えましょう。
商品を手に取って見られないことを、ネットショップの短所だと思う人も多いですが、写真の撮り方によっては、商品の魅力を実物以上にお客さんに伝えることができます(あまりに実物より写真がいいのは、逆に問題ですが……)。
ディティール写真で、商品の詳細情報を伝える
一方、「ディテール写真」は、商品ページ後半で、商品の細かい部分を伝える写真と考えましょう。
例えば商品が財布なら、全体像のほか、内側の構造、素材の質感、サイズ感などがお客さんの知りたいことだと思います。
プレゼントに適した商品なら、どんな感じでプレゼントできるかをイメージしやすくするために、外箱の写真を載せるのも重要です。常に、お客さんが知りたいポイントを想像し、先回りして撮影してみましょう。
「暗い」「汚い」写真は使わない
お客さんが商品を直接手に取れないネットショップでは、写真の「質」はとても重要です。
写真が良くないネットショップでは、どうしても「怪しい」「古そう」「まずそう」「安っぽい」などのマイナスのイメージを持たれてしまいます。
写真の品質が「お店に対する安心感」を左右する
実店舗の飲食店でも、店先の看板メニューの写真を見て、おいしそうに見えなければ絶対に店には入りませんよね。ネットショップでの写真も同じで、掲載写真でマイナスイメージを持たれてしまったら、購入ボタンがクリックされることはありません。
実際、まったく売れないネットショップの商品写真は、暗くて印象を悪くしていることが多いものです。
なお、写真の重要性は、有名ブランド品のような「どこで買っても同じ商品」でも変わりません。価格が同じであれば、写真の質が「店の安心感」として受け止められてしまうためです。気を付けましょう。
素人がきれいな写真を撮る方法
とはいえ、プロのカメラマンに依頼して撮影するのは大変です。
プロにお願いするときには「撮る場所は?」「モデルは?」「撮影代金は?」など、いろいろと条件を検討するところからはじめなくてはいけません。
気後れして、なかなか踏み出すことができないケースも多いかと思います。しかし、プロのカメラマンでもなく、いいカメラを持っているわけでもない素人では、きれいな写真を撮ることは大変難しいです。
午前中の「明るい時間帯」に写真を撮る
この場合の解決方法を1つ紹介します。
それはズバリ、「ライティング」(光の入り具合)を工夫することです。
明るさや光の入る角度は、写真の出来に直結します。プロのような照明器具がない場合は、午前中の明るい時間に撮影するのがおすすめです。夕方や夜に写真を撮ると、どんなに頑張っても暗い写真になってしまうからです。
写真加工ソフトを活用し、明度や彩度を調整
もし暗い写真になってしまったら、「Adobe Photoshop」や「Fireworks」などの画像加工ソフトを使えば、明度やコントラストを調整でき、昼間に撮影したような写真に生まれ変わります。
ただ、これはあくまで応急処置のようなものです。もともとがあまりに暗い写真の場合は、どう頑張って調整をしても良くならないので、あきらめて撮り直す方が早いときもあります。
ミニコラム:「手持ち写真」でサイズ感を伝える
写真を上手に撮れば商品の魅力は伝わりますが、ネット通販には「サイズを実感しにくい」という宿命があります。
テキストだけで「直径○○センチ」などと表記しているページをよく見かけますが、これも大きさがピンと来ませんよね。
だから、何か「比較対象になるもの」と一緒に写真を撮ることになります。かといってタバコや鉛筆と一緒に撮るのは、商品のイメージ上、抵抗があります。
そこでおすすめなのが、「商品を手に持っている写真」です。
雑貨店の店長さんの実話で、コップや食器などの商品すべてに「手で持っている写真」を加えた所、商品の売上が伸びた上に「サイズがイメージと違った」といった苦情も減りました。お試しください。(川村)