「入口商品」とは、価格が安い、送料無料など、購入のハードルを低く設定した「とにかく買ってもらう」ための商品のことです。
どんなにいい商品でも、一度は買ってもらわないことには、決してリピートしてもらえないので、まず「はじめの1回」が必須なのです。
リピート率を高める「入口商品」
特にオリジナルタイプなど、魚鱗戦略をとる店にとって「入口商品」の購入率は、店の成否を分けるほど非常に重要です。
そして、それらの購入客がリピートしてくれなければ、継続的な運営はなかなか見込めないものです。
「入口商品」をリピートにつなげるには
では、リピート率を高める「入口商品」はどのように作ればいいのでしょう。
第一に買いやすくするために、単価を低めに設定し、送料込みにするのが基本です。1,000円の商品を安いと感じても、それに送料が500円かかるとしたら、途端に割高に感じ、買うのを躊躇してしまいますよね。
「入口商品」は、店舗紹介の側面を持つ
次に、「リピートを促す導線」を作ること。「入口商品」を無事購入してもらえたとしても、よほどの商品でない限り、少し試しただけのものを自発的にリピート購入しないものです。
だからこそ、同封チラシやメルマガなど、商品本体以外のリピートを促す「仕掛け」が大切です。
入口商品は単なる商品ではなく、「当店についての案内」という側面を持っているのです。これをきちんと見せることで、はじめてリピートにつながると言ってもいいでしょう。
「シリーズ第1話」タイプで「続き」を売る
まず、さわりだけ試してもらうことにより、「続きに手を出したくなるような設計」の入口商品を紹介します。
シリーズ物の教材やレンタルDVDに1話のみ収録されている海外ドラマなどが典型例です。値下げしてでも1回目を体験してもらえれば、続きが気になり手を伸ばす人は多く、自然と売れます。
「継続に価値がある商品」に向く施策
これは、化粧品、健康食品、ダイエット、教材など「続けることで意味が出てくる」商品ジャンルに適しています。入口の商品販売後に、フォローメールや同封チラシなどで、とにかく「続ける意義」をうまく伝えてリピートを促すことが大事です。
この場合、入口商品は「効果を体感しやすい商品」が好ましいです。
違いが端的にわからないような商品、例えば、ダシなど「天然と化学調味料の風味の違い」を購入客に知ってほしい場合は、リピーターの感想などを引用しつつ、「味覚の鋭い人の感覚」を追体験させることで、一般の購入客も気付きやすくなり、リピートにつながりやすくなります。
「いいとこ取りセット」でどれか1 つでも気に入ってもらう
何種類かの商品が少しずつ入った「お試しセット」も入口商品の王道です。いろいろな商品を比べて試せるので、どれか1つでも気に入ったものがあれば、その商品をあらためて購入してもらえます。お酒の小瓶や梅干しなど、小分けできる商品に特に適しています。
お得さと商品の良さを、もれなく伝える
「当店のランキング受賞商品だけ集めました」などと、「いいとこ取り感」をアピールするようなコピーが付いているとなおいいですね。
本購入への布石なので、1つ1つの分量は少なくても、商品ページ上ではすべての商品について詳しく説明してください。このタイプも、フォローメールや同封チラシでのリピート訴求はもちろん重要です。
オークションの入札から本購入へ誘導する
「激安で落札できるかも」という売り文句でオークションを開催し、多数の入札を得てから、入札客に対して通常購入をすすめるという手法があります。
これは、楽天市場出店者の中でも、特にメルマガを得意とする店でよく用いられます。オークションでは入札客のメールアドレスを多数確保できるので、落札者を知らせる「結果発表」と同時に「入札客限定の敗者復活セール」などをメールで案内して購入へと誘導するのです。
高額商品や需要が多い商品をフックにする
「懸賞の景品に使うと応募数が多い商品」をオークションに出品すると、入札が多く集まるようです。だから、家電や自転車などの比較的高額な商品か、無名商品なら「比較的誰もが欲しがるもの」を多数出品するのが定番だと言えます。
逆に、無名のニッチ商品などは、たとえ1円でもまったく入札されないこともあるので、気を付けましょう。Yahoo!オークションであれば、ニッチ気味な商品でも入札があるようですが、いずれにせよ、商品特性や出品先を十分考えて開催するようにしましょう。