オリジナルブランド商品は、売れにくいものです。このコラムでも何度か言及していますが、ほかの商品群に比べ、「何もしなければまったく売れない」ということがざらにあるのです。
オリジナルブランド商品には「縦長商品ページ」が必須
オリジナルブランド商品について魅力を感じ、購入してもらうための施策として、「縦長商品ページ」を作りましょう。
楽天ランキング市場で「お手本になるページ」を探そう
楽天市場の売れ筋商品ランキング「ランキング市場」で、自店と同じジャンルのページを開き、上位入賞商品のページを見てみてください。
激安の有名ブランド品ではなくオリジナルブランドの商品ページ、特に、商品価格がさほど安くないのに売れている商品があったら、そのページは要チェック。これらの商品ページのほとんどが「縦長」になっているはずです。
売れている商品ページの特徴
特徴として、まず見出しがあり、画像とうんちくが多く、スクロールしてもなかなか最後までたどり着かない長~いページです。
オリジナルブランドの商品は、有名ブランドやメーカーの商品とは違い、一般的には知られてない商品だからこそ、少しでも理解してもらえるように、あますことなく魅力をたっぷり語る必要があるため、内容量が多くなりページが縦長になるというわけです。
この縦長商品ページは、商品の情報を網羅しているので、一度作ってしまえば、非常に効率よく使うことができます。要約したものを印刷して商品に同封してもいいし、マスコミなどに対する取材前の資料としても使えます。
縦長商品ページの構成は「BEAF」と覚える
それでは、「縦長商品ページ」の構成について説明します。まず、通販番組などと同じで「話す順番」が重要です。
例えば、価格が売りでないのなら、冒頭で価格の話はしない方がいいですし、「今ならセットでこれも付いてきます」というおまけの話も、冒頭には来ません。売れる商品ページにするためには、単に情報を詰め込んで長いページにすればいいわけではなく、しかるべき情報を、しかるべき順番で伝える必要があります。
商品ページの構成と順番
そこで、その構成は、「BEAF」(ビーフ)で表現しましょう。
- ① Benefit (購入メリット)
- ② Evidence (論拠)
- ③ Advantage (競合優位性)
- ④ Feature (さまざまな特徴)
この4つの要素を順番に並べていきます。
構成要素それぞれの頭文字を取って「BEAFの法則」と呼びます。筆者がコンサルティングする際も、この考え方で売り上げを伸ばしています。
まず「右脳にアピール」し、次に「左脳を説得」する
BEAFの法則は、下図のように、ユーザーが反射的に考えることを予測し、先回りして情報を伝える構成になっています。
まず右脳の興味を引いてから、冷静な左脳に「買うべき理由」を伝えていくのです。
これは商品ページに限らず、モバイルページやメルマガ、広告原稿など、より短い文にも応用が利きます。
ユーザの反射的な感想を踏まえ、ページを構成する
商品ページは、いきなり作り出さず、まずBEAFそれぞれの要素についてじっくり検討し、いったん文章で書いてみてから、制作作業に入りましょう。
BEAFの構成ポイント
冒頭で購入メリットを伝え、ユーザーをつかむ
Benefi t(購入メリット)は、右脳に対して瞬間的に働きかける役割を担っているので、写真とキャッチコピーを使ってわかりやすく構成しましょう。
まず「どんな購入メリットを訴求するか」を考えます。客層によって「商品を購入する理由」はさまざま。「商品がそのユーザーにとってどんなメリットをもたらすか」、客層の生活を具体的に想像することで、購入メリットは見えてくるものです。
「人気の証拠」で、購入メリットの信憑性を高める
Benefi t(購入メリット)の信憑性をEvidence(証拠)で高めます。
マスコミで紹介された実績、購入客・モニターや卸先の業者から寄せられたコメント(レビュー)、実店舗の評判、商品販売数、モール内のランキング入賞実績などの情報やデータを使い、論拠を示すのです。
競合優位性とは「ライバルに勝てる箇所」
Advantage(競合優位性)、ほかと比べてどういいのかという「差別化」に該当します。
「自分の商品には、そんな競合優位性はない」と思う人も多くいますが、これは、競合商品と比べての相対的な話なので、くまなく探せばほとんどの商品に競合優位性が見つかるはずです。
オンリーワン、ナンバーワンに固執せず、素直に商品の強みを打ち出しましょう。
詳細情報で、購入の決断をサポートする
縦長商品ページを上から読み進めてきたユーザーは、Benefit(購入メリット)や、Evidence(証拠)、Advantage(競合優位性)まで見て、いよいよ購入検討の最終段階に入ります。
最後にFeature(さまざまな特徴)を確認して、実際に購入して問題がないかどうかを確認するのです。サイズや材料など細かい情報をここで漏れなく説明するのが大切です。