「店舗リピート」を促進するイベントを企画しよう|売れるネットショップ運営のコツ46

ここでは、「店舗リピート」を増やすために、「夏バテ対策特集」「開店◯周年記念」のような、店内イベントを開催する方法を紹介します。

イベントの力で、お客さんに「買うきっかけ」を提供するのです。

「理由のあるイベント」で店舗リピートを増やす

イベントの開催手順は、まず「イベントを企画」し、次に「メルマガを使って告知」という順番です。

コツ37で解説したように、メルマガの愛読者が多いほど効果も高くなります。

人気イベントに大事な「理由付け」

人気イベントを企画するコツは、「理由付け」です。

理由があれば、人は動きます。例えば、外箱がつぶれただけ(中身は同じ)のワケあり品を、少しだけ値引いて販売する店がありました。

これが何と、正規販売よりも圧倒的に売れるので、その店は「箱がつぶれていない商品」までワケあり品として値引いて売っていたほどです。

それほどまでに、「理由付け」は重要です。単に「〇〇どうですか?」ではなく、「〇〇だから、〇〇どうですか?」と、理由を書き加えるだけで効果が上がるのです。この心理は、ワケあり品に限らず、季節イベントでもまとめ買い提案でも、何でも同じです。

ここでは、効果の高い「理由付け」として、「世間に合わせる」イベントと「店舗から発信する」イベントの2種類を紹介します。

世間に合わせてイベントを開催する

イベントの基本形は、「世間の動きに合わせて開催」することです。

典型がクリスマスや母の日などの「大型商戦」ですね。世間の波に便乗できるので、反応を得やすいことが特徴です。ただしライバルも多いので、一人勝ちは困難です。そこで、大型商戦「以外」のイベントも細かく開催するのが、売り上げアップのコツになります。

季節イベントの開催・世間の注目に便乗

わかりやすいのは、季節ものです。

例えば、花粉対策や冷房病などの悩み、大掃除やお花見といった伝統的な歳事、入学式フォーマルのような生活上のイベントなどが、挙げられます。

あるいは、「商品と関係のない世間の注目」に便乗する手もあります。典型は、オリンピックやワールドカップに合わせた「日本応援セール」です。

人気のイベントは集客合戦になりがちですが、開催時期は予測できるので、早めに年間スケジュールを立てて(コツ47)、他店より早くスタートしましょう。

用途にフォーカスした「生活提案型」のイベント

季節と関係なく開催できるのは、「そば打ち体験」「合コン勝負服」など、商品それ自体でなく「用途」にフォーカスを合わせた「生活提案型」のイベント。

比較的ライバルは少ないですが、世間の波はそれほど大きくないので、イベント自体の説得力が欠かせません。

「楽しそう!」「確かにこれは買わないと困る!」などと、来店客の気持ちが動くような案内が必要です。

イベント企画はアイデア次第。メルマガと同様、普段から意識して企画のタネを探しておきましょう。

世間にあわせるイベント企画の例

例えば、トレンド型では大型商戦である母の日やお中元など

閑散期は内輪で独自にイベント開催する

世間の波に頼らず、店舗の独力で発信するのが「内輪型」のイベントです。商戦がない時期でも開催できるのがポイントで、「今月もうちょっと売り上げを積みたい」といったときにも便利ですね。

前述のように「理由があると人は動く」ので、単なるセールではなく、何かしらのきっかけを用意しましょう。

店舗の裏舞台を見せる「内輪型」イベント

例えば、「創業20周年記念」「雑誌掲載記念」「デザイン変更のため旧パッケージを処分」「新商品の先行お試しキャンペーン」など、店の中や取引先とのやりとりを、臨場感を持たせつつ前面に出します。「お店の裏舞台」はお客さんにとっては珍しいので、見せ方次第ではお店への興味や親近感、信頼感も高められます。

ちなみに、コツ40で述べたように、日ごろからメルマガ読者と交流している店は、「店長誕生日」や「スタッフの結婚記念」など個人的な出来事すら人気イベントになります。

購入ページの備考欄に、「おめでとうございます」などとお祝いを書いてくれる常連さんも珍しくありません。スタッフにとっては、お客さんとの信頼関係を再認識する機会にもなることでしょう。

店舗から発信するイベント企画の例

例えば、店舗都合であるワケあり商品や、バーゲンなど

安売り中毒に注意

ただし、どんなイベントであっても、セールやポイント倍付けなどの「特売」を行う場合は、注意が必要です。

特売をやりすぎてユーザーが慣れてしまうと、「通常価格では買いたくない」という気持ちが生まれます。お客さんの心理は、「安く買ううれしさ」よりも、「無駄に高く買う悔しさ」の方が強いのです。

そうなると、平常時の売り上げが落ち込み、それを取り戻すためにまたセールやポイント企画を行い……と、特売中毒になってしまいかねません。

「値下げをどう見せるか」も大事

例えば、結果として同じ値下げ幅だとしても、「10%オフ」「10人に1人がタダ」などと「見せ方」を毎回変えるといいでしょう。

「どこまで値下げするか」ということにも悩みがちですが、値引きは、あくまで購入のきっかけにすぎません。イベントの理由付けを含め、「値下げをどう見せるか」にこそ、頭を使うようにしましょう。

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