ネットショップが忙しくなってくると、受注処理・問い合わせ・梱包などの業務も一気に増えてくるものです。
今までは丁寧に時間をかけて応対していた問い合わせへの返事も、見落としたり、雑になったり、遅れたりしてしまうことも。
問い合わせは2種類に分けられる
せっかくのお客さんからのメッセージをふいにしてしまわないように、問い合わせを「重い」と「軽い」の2つに分類しましょう。
分類に応じたQA対応で、質も速度もアップ
分類してそれぞれに即した応対をすることで、返信スピードや接客クオリティの向上につながります。
「軽い問い合わせ」は効率化できる
「ラッピングができるか?」「今日注文したらいつ届くか?」など、答えが明快で、簡単に答えられる問い合わせは、「軽い問い合わせ」に分類できます。
このような「軽い問い合わせ」は、仕組み化して効率化できます。
今まで問い合わせに返信したメールの文面を、「送信済みフォルダ」で確認してみると、きっと内容が似ているメールが多くあるはずです。それが、「よくある問い合わせとそれへの返信」なので活用しましょう。
メールテンプレとFAQページで効率化
まず、問い合わせ内容別にメールを分類し、かつての返信メールをもとに、「返信用のメールテンプレート」と「よくあるお問い合わせ(FAQ)ページ」を作成します。
テンプレートを使って返信することで、時間が短縮できますし、FAQのページを充実させ、わかりやすい場所からリンクを張っておくことで、お客さんはこのページを見て自己解決できるので、問い合わせ自体の数をグッと減らすことができます。
そうして空いた時間を、「重い問い合わせ」の対応に充てましょう。
FAQページの例
「重い問い合わせ」は天の声!
「原料の産地を全部知りたい」「セットの組み替えはできるか?」など、即座に答えることが難しく、調べたり確認してからでないと対応できない問い合わせは、「重い問い合わせ」に分類します。
すぐ答えられない分、どうしても手間や時間がかかってしまうので、つい後回しにしてしまいがちです。でも、実はこういう問い合わせをするお客さんほど、返信を心待ちにしているもの。
イレギュラーな問い合わせこそ、迅速な対応を
返信が遅くなると、クレームやトラブルの火種にもなりかねません。
今まで築き上げた信用を失うことなく、また、接客力を高めるためには、「軽い問い合わせ」を効率化して生まれた時間を使って迅速に対応することです。対応の早さと正確さに、問い合わせをしてきたユーザーも安心して購入できるはずです。
また、重い問い合わせにじっくり向き合うことで、問い合わせの背景に隠れた問題点にも気付きやすくなります。
店側からはわからない、お客さんの目線で見て、はじめて気付くことも多いもの。ナビゲーションや商品ページの情報量など、店舗運営やサイト改善のきっかけにもなります。
ニッチ商品は「重い問い合わせ」でお客さんの心をつかむ
注文家具や仏具・婚礼用品など、一般ユーザーが買い慣れないような商品(ニッチ商品)を扱うお店の問い合わせは、細かいサイズや、自分でも使えるか?といった「重い問い合わせ」の比率が高いので、他店と比べて対応も大変かもしれません。
問い合わせ=商品に興味がある「有力な見込客」
ですが、「問い合わせる」ということは、「商品に興味を持ってアクションを起こしてくれた」ので、見込みがあるという意思表示のようなもの。
こういった問い合わせに、懇切丁寧に答え、ときには相談に乗ることで、お客さんの信用を得ることができますし、お客さんがどんな店と自店舗を見比べていてるか、どんな基準で商品を選んでいるかなどの情報も手に入ります。
一度ガッチリ心をつかめば、リピーターになってくれたり、「買うならこの店がいいよ」とクチコミしてくれたりなど、問い合わせからはじまる縁も多いもの。
じっくり誠実に対応しましょう。