ユーザーからのクレームを業務フローの改善に役立てよう|売れるネットショップ運営のコツ51

「クレーム対応が好きだ」という人は、あまりいませんよね。

対面販売する実店舗と比べて、通信販売はクレームが発生しやすい傾向にあります。

クレームを恐れるなかれ

実物を手に取って購入するわけではないので、「想像していた味や色と違う」といったイメージのギャップが生じます。

配送時の遅配や破損といったトラブルも起こります。たとえ配送業者が原因でも、お店にクレームが寄せられます。さらには、直接対面していないので、遠慮なくきつい言葉で文句が言えてしまう、という背景もあります。

例えば、商品系クレームであれば、原因は不良品、イメージと現物とのギャップなど

一番怖いのは、対応できない「ネガティブなクチコミ」

「クレーム」と聞くと、気が重くなってしまったり、ついついネガティブにとらえてしまったりしがちです。しかし、クレームであっても、言ってくれれば、対応できます。

怖いのは、何も言わずに「この店では二度と買わない!」と決め、しかも周りの人に「あの店は最悪だよ」と言ったり、ひどい場合はネット上に書き込まれたり……。

顧客1人を失うどころか、悪いクチコミで潜在客すら減らしてしまうことになりかねません。こうなっては大打撃です。

真摯なクレーム対応は、リピーターを産む

多くの店長さんから「クレーム対応からリピーターになってくれたお客さんがいる」という話を聞きます。

クレームを「貴重なアドバイス」として真摯に受け止め、誠心誠意対応すれば、一生ものの継続客を生むこともあるのです。また、今後ほかのお客さんでも起こり得るトラブルに、先に手を打つことで未然に防ぐこともできます。

クレーム対応も「備えあれば憂いなし」

例えば、ギフトとして先方に贈った商品が、「破損して届いた」という連絡をもらったとしたら、どんな気持ちになるか想像してみましょう。

「せっかくのお祝いが台無しにされた!」「恥をかいた!」と、怒り心頭で買った店に電話をしたくなる気持ちもわかりますよね。そんなとき、お店側が冷静に適切な応対をすれば、その怒りをトーンダウンさせることができます。

ですが、たまたま取った電話でいきなり怒鳴りつけられれば、誰でも驚くものです。

それが新しいスタッフや若いスタッフだったときには、なおさらそうでしょう。混乱してうまく話すことができなくなってしまったり、焦ってしまって上長に電話を早く替わろうとした結果、「逃げている」印象を与えてしまい、火に油を注ぐことになったり、なんてシーンが容易に想像できます。

クレームを悪化させるNGワード

  • 「それは違います」     :相手に反論する。
  • 「◯◯の事情により仕方なく」:謝罪の前に言い訳をする。
  • 「規則です」        :店舗都合を相手に押し付ける。
  • 「品質に問題はありません」 :クレーム自体を全否定する。

クレームに備え、対応ルール決めや訓練をしておこう

クレーム時の対応については、日ごろから避難訓練のように社内であらかじめ話し合っておいたり、お客さん役の人と実際にやりとりするロールプレイングの練習をしたりしておけば、落ち着いて対応できるでしょう。

また、電話では顔の表情が見えないので、「声色」が大変重要になります。「申し訳ありません」と言っても、声の調子が無愛想であれば、「嫌々対応されている」「真剣に聞いてない」と、相手の気持ちを逆なですることになったりもします。

電話に出て、クレームの気配を少しでも感じたら、特に丁寧に真剣に話を聞くよう心がけることを徹底しましょう。

とにかく落ち着いて素早く対応すること

クレームを受けてしまったら、第一に、とにかく落ち着きましょう。

「怒られた!」「否定された!」「文句を言われた!」と感情が高まっている状態でクレーム対応をすると間違った判断をしやすく、またその感情が声やメールの文体に表れてしまうものです。深呼吸をするイメージで、とにかく冷静になりましょう。

まず丁重に謝罪し、話を最後まで聞こう

そして、電話の折り返しも、メールの返信も、とにかく早いレスポンスを心がけるようにしましょう。クレームの原因が何であれ、調べる前にまず謝罪すること。

お客さんの勘違いだったとしても、まずは丁重に謝罪し、話を遮らずに丁重に最後まで聞く。相手が話し終わったら、相手に同調し、共感しているということを態度や言葉で明確に示します。

クレーム対応は、相手に「謝意・誠意を感じた」「自分の気持ちが伝わった」「丁寧に扱われた」と思ってもらうことで、解決に近づきます。逆に「事務的」「筋が通っていない」「扱いが軽い」などと思われると、状況は悪化するので気を付けましょう。

配送系クレームを予防する「配達シール」

配達シールは、配送業者への注意書きというだけでなく、届いた購入者にとっても「自分の荷物を大切に扱うお店だ」と良い印象を与えられる

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