スタッフが増えてくると、店長や経営者、初期メンバーとほかのスタッフとの間にギャップが生じはじめます。
店舗運営が安定してから入ったスタッフは、「はじめての注文が入ったときの感動」「注文が予想以外に多く入って、徹夜で受注対応をした大変な1日」など、初期の苦楽を体験していないので、「仕事=作業」と考えてしまいがちです。
「お客様の声」でスタッフの意識を高められる
複数のスタッフで店舗運営をする場合は、チームワークがものを言います。チームワークを高めるためには、理念や目的意識を共有できていることが重要ですよね。
しかし、ネットショップは非対面なので、接客のやりがいなどを実感しにくいものです。
お客さんの「生の声」でやりがいを持てる
そこで、当事者意識を持って仕事をしてもらうためには、「お客様の声」を共有するのが一番です。
ネットショップは、レビューやメールで、面と向かっては言わないようなお礼や感動のメッセージをいただきやすい側面もあります。
日ごろから「お客様の声」をチェックして共有することで、生の声を通して「社会に必要とされている仕事だ」という意識が芽生え、同時に自分の仕事に対するやりがいも実感できるものです。
レビューはテーマ別にグルーピングする
楽天市場やAmazonなどのショッピングモールには、ユーザーのレビュー(感想)がたまる機能があります。
さまざまな感想や意見が並んでいるので、ただチェックするだけでは、「何かほめられてるみたい」とか、「これは悪い評価だな」といった、良し悪しばかりを見てしまいがちです。
そして、悪いレビューは耳が痛いので、いいレビューばかりを見て、「うちのお客さんはこんなに喜んでくれている」と満足し、それ以外は「相性がよくなかったお客さんなんだ」と見て見ぬ振りをしてしまうケースも少なくありません。それでは本末転倒です。
テーマで分類してから、評価でグルーピングする
そこで、まずレビューを分類します。
分け方は、評価の良し悪しだけではなく、まずテーマごとにグループ分けするといいでしょう。「配送について」「商品の品質について」「店の対応について」など、各作業や分担ごとのテーマに分類してから、いいレビューと悪いレビューにさらに分けます。
分類すると、お客さんの声を業務改善に活かしやすい
このようにグループ分けしてからコメントを共有すれば、よりわかりやすく「生の声」を活用できます。
例えば、「店の対応について」「問い合わせに丁寧に答えてくれて助かった」などのいい意見は、担当スタッフにとって自分の仕事が役に立っている、と実感できるいい機会です。
また、「返信まで長く待たされて困った」などネガティブなコメントも、抱えている問題が浮き彫りになり、見直すべき課題として、業務改善につなげることができます。
レビューのグループ分けの例
- 発送はどうか?
- いい評価「すぐに届いて助かりました!」
- 悪い評価「届くのが遅い…」
- 商品の品質はどうか?
- いい評価「画像どおりで、とってもいい色でした!」
- 悪い評価「縫製が悪くて、何だか安っぽいです」
- 問い合わせの対応はどうか?
- いい評価「サイズについてメールで確認したら、すぐに返事がきました!」
- 悪い評価「いつ入荷するかメールしたのに返事がありませんでした…」
店舗レビューと商品レビューの両方をチェックする
楽天市場では、「店舗レビュー」と「商品レビュー」の2種類のレビューがあります。
「店舗レビュー」は、店の対応、品揃え、梱包・配送など、店の対応や商品力、価格など接客全般への評価で、「商品レビュー」は、ユーザーが購入した商品自体に対する評価と考えるといいでしょう。
「商品レビューだけ」に書かれている情報も多い
もちろん、重複する内容もありますが、商品レビューだけに記載されている情報も多いものです。例えば、輸入商材の場合、「内袋が破れていた」「接着剤のニオイがきつい」など、店舗レビューだけを見ていては気付かないことも書かれているもの。いくら丁寧で迅速な接客を徹底しても、商品が足を引っ張っていては本末転倒です。
両方のレビューを漏れなくチェックしましょう。