ネットショップ業界で「求められる人材」になる方法について、お話しします。
「4年後の自分」を想像して下さい
まず、「4年後の自分」を想像して下さい。
あなたは4年後の自分がどのようなスキルを持ち、どのようなキャリアを歩んでいるか想像ができますか?
ネットショップ運営の仕事は、狭い中で似たような作業を何度も繰り返すところがあり、気がつけばあっという間に年月が過ぎ、あなたも年をとってしまいます。
将来につながるキャリアやスキルを積もう
年をとった人材というのは、転職市場ではなかなか厳しいものがあります。「いい人材だと思うけど、あと3歳若かったら…」という発言が、採用する側ではよく交わされています。
転職するにせよ、今の仕事を続けるにせよ、この業界にいる限りは、ただ漫然と年を重ねるのではなく、将来につながるキャリアをきちんと積むべきでしょう。
そのためには、しっかりとした目標や将来像を持って、仕事に臨むことが大切です。
ネットショップ運営に求められる人材とは
ネットショップ運営は、小さなボートのようなものです。
小さなボートの中にみんなが乗って、大きな市場の中を動いています。この場合、ボートを漕げる人の存在が重要になります。
ボートを「漕ぐ側」になる
大抵の場合は、社長が一人で漕いでいるものですが、そこにもう一人漕げる人がいると、ボートの効率は圧倒的に変わります。
つまり、言われたことだけをできる人材よりも、言われたことはできる上に、実際に売上を伸ばすことができる人材が求められています。
では、そのようなボートの漕ぎ手となり得る人材になるためには、どうすべきでしょうか。何の実績や裏付けもなく、いきなり売上を伸ばすための提案をしても、採用されるとは限りません。
まずは、目の前の業務を工夫する
まずは、自分の目の前の仕事を工夫し、効率化することを考えるべきです。
そうすることにより、自分の空き時間が生まれ、より前向きな姿勢で仕事に取り組めます。
そして、それを見ている社長や店長も、「この人にもっと大きい仕事を任せてみようか!」と思うようになるはずです。
この段階になって初めて、売り上げを伸ばすための提案をいろいろとしていくとよいでしょう。
売上を伸ばす提案をする
社長や店長など上位の人は、日々の仕事に忙殺されて、他の店の動向などを細かく観察する余裕がない場合も珍しくありません。
だからこそ、あなたが他の店を観察したり、自分の店で買ってくれているお客さんを観察したりして、そこから発見した事実に基づいた提案を行うことができれば、きっと採用されるはずです。
そうすれば、求められる人材に向けて一歩を踏み出すことになります。
店長業務はキャリア的にマイナス?
たしかにネットショップの業務は、取り組み方次第では、様々な経験を積める仕事です。
しかし、ネットショップの仕事が、あなたのキャリア形成において、逆に不利になる場合もないわけではありません。それは、ネットショップの多くが小さな会社で経営され、運営されているためです。
以下のようなケースに当てはまる場合は、キャリア上、今のECサイト運営業務はマイナスになっている可能性があります。
1.仕事がマンネリ化している
お店の売上が伸びていかないと、仕事がマンネリ化してしまいます。
毎日、同じような商品を撮影し、同じようなキャッチコピーを書き、同じようなページを作ってメルマガを出し、同じようなお客さんから受けた問い合わせに、同じような返事をしている…。
このような仕事を長期間にわたって続けていくと、慣れによって仕事自体は楽になりますが、変化も少ないため、成長できません。
マンネリ化した仕事を何年も続けただけの人は、いざ転職しようとしても、スキルや経験の幅が狭く、高い評価をしてもらえません。これでは将来の人生にとって、大きなリスクを背負うことになってしまいます。
もしあなたが仕事にマンネリを感じているのであれば、お店の状況を自分の力で変えるか、別の職場に移る必要があるかもしれません。
2.見える世界が限られている
違うジャンルの店で働いたことはありますか?
ネットショップ業界において、店舗の運営スタイルは、取り扱う商品によって全くと言っていいほど変わってきます。いくら現状の店で成果を上げていたとしても、違うジャンルの店に行くと、まるで使えない人になってしまうこともあり得るのです。
EC業界では、自分の店でだけ仕事をしていると、どうしても見える世界が限られてしまいます。あなたが今後もこの業界で生きていきたいというのであれば、「他の店が何をしているか」「どういう店なら自分は活躍できるか」など、現在の店以外の商売のしかたも冷静に分析し、把握しておく必要があるでしょう。
そのためには、今すぐに転職するつもりがなくても、転職市場や求人サイト等を見て、どういうお店があり、どういう人材が求められているかを普段から調べておくと、いざというときもすぐに動き出せます。
3.経営者とぶつかってしまう
ネットショップを運営するのは、規模の小さな会社が大半です。
そして、こうした小さな会社の社長は、大抵、株のほぼ全てを自分で持っているため、他の人の意見を聞く必要がない「オーナー社長」と呼ばれるタイプです。このタイプの社長は、誰の許可を取らずとも会社を運営できるので、論理よりも自分の好みや思いつきで周りを動かそうとしがちです。
部下の論理的な意見を重宝して扱ってくれるケースもありますが、そうでない場合は大変です。部下は常に振り回されて、自分のキャリア形成どころではありません。
このような場合は、なんとかして社長をコントロールできるようになるか、別の職場に移ることを考えるべきかもしれません。
キャリアアップのためにどうすべきか?
EC業界は勢いのある成長事業なので、求人も数多くあります。
また、EC事業者を支援するWeb制作やコンサルティング等のサービス会社でも、様々な求人を出しています。
狭い世界だけではなく広い世界を見るためにも、まめに求人サイトをチェックして、自分の経験を活かせるフィールドや、将来どのような可能性があるか、改めて考えてみることをオススメします。
日頃のスキルアップが大切
今すぐ転職することは考えていないという人も、いつでも動き出せるようスキルアップのための努力を続けましょう。
弊社で出しているネットショップ運営のノウハウ本など、仕事に関する本をたくさん読んで知識をつけておくと、いざというときに役立ちます。
「ネットショップ支援」という選択肢
「ネットショップを支援するコンサルタント」になる、という選択肢もあります。
未経験者が主体なので、教え方や説明の仕方のトレーニングも受けられます。
こんな方には、特におすすめの仕事です。
- ショップ運営は好きだけど、自分のスキルは外で通用するのか?と思っている
- もっと他の世界を知りたい。もっと専門性を深めたい
- 「数年後の自分」が成長しているか心配
- EC業界で、どこにでも通用する力を身につけたい
「ECサイト店長から転職」「1人ネットショップ店長からの転職」、またEC未経験から転職した社員もいます。詳しくは下記ページをご覧下さい。
その他の転職ノウハウ
ネットショップ業界における転職ノウハウについて、案内します。
ぜひ、「ネットショップ業界全般で通じるスキルとキャリア」を身につけて下さい。
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