「ネットショップ&EC業界で転職を成功させるコツ」について、お話しします。
ネットショップの転職にはいくつかの選択肢がありますが、狭いeコマース業界、上手く渡り歩くためには様々なコツがあります。
自分の進む方向性を事前にしっかり把握して、納得のいく転職にしましょう。
他のネットショップに転職する場合
商材によって、仕事内容が違います
まず、注意が必要な点として、ネットショップは、取扱商品によって売り方や運営パターン、必要な業務が全く変わってきます。
例えば、オリジナルのアパレルや靴を扱う店では、商品撮影の仕事が非常に多くなります。一方で、「型番商品」を扱う店であれば、カタログで充分に済んでしまうため、撮影などの業務はあまりありません。
このように、「ネットショップごとに、必要とされるスキルや売り方は全く違う」ので、畑違いのジャンルのお店に転職してしまうと、本来、自分の持っているスキルが充分に発揮できず、苦戦してしまうというケースがあります。
ECの転職で苦労した事例
筆者の知人の話です。
その人はジュエリーを扱う店にいましたが、その後、型番商品を扱う店に転職しました。
「違うジャンルを見てみたい」という気持ちでの転職だったのですが、新しい店では、作業内容や仕事のコツが前の店とは全く異なっていたのです。仕事を覚えるまでにかなり苦労をして、売上もなかなか伸びなかったそうです。
このような行き違いを生まないためにも、他の店に転職する場合は、その店が「自分に見合った、自分のスキルを活かせる店かどうか」、転職する前に充分確認しておくことをオススメします。
ネットショップの求人情報の探し方
一般の転職・求人サイトでは、ネットショップの求人情報があまり多くありません。
ネットショップの求人情報の探し方について、下記ページで詳しく案内していますので、ご覧ください。
地方の求人・転職情報も要チェック
都内のネットショップは、求人に対して応募がたくさん集まり、採用の倍率が高く、それなりの競争があります。
一方、地方の店では、応募者が少ないため、比較的好条件で転職できる可能性があります。勤務場所にこだわりすぎず、郊外や地方の店も選択肢に入れると、よいかもしれません。
大手ECサイトへ転職する場合
待遇は安定、でも競争が激しい
大手ECサイトは小さなネットショップと異なり、給与や待遇の面では比較的安定しています。残業も少なめです。
その分、大手ネット・ショップの採用は、競争倍率がかなり高く、転職の希望を叶えるのは非常に難しくなります。もし、できるだけ堅実に大手ECサイトに就職したいなら、直接の採用枠ではなく、そこに’常駐する人材派遣会社の求人情報を探すのも一つの手です。
人材派遣経由で転職という選択肢も
例えば、トランスコスモスのようなWebに強い人材派遣会社では、「大手ECサイトの現場に常駐する仕事」の求人を出していることがあります。
まずは、人材派遣会社に社員として採用された後、その後、大手ECサイトに派遣され、そこで常駐して「派遣社員として業務を行う」というものです。
そのような形で転職をした人の話を聞くと、社員ほどの待遇ではないものの、比較的業務は落ち着いており、「大手サイトならではの事例に触れることができるので、満足している」とのことでした。
ただし、小さいネットショップと異なり、大手サイトでは業務全体のうちのごく一部しか深掘りできません。そのため、店舗の全体を見る経験のない方にとっては、必ずしも大手がよい職場といえるのかどうか、判断が分かれるところではあります。
ネットショップ支援業へ転職する場合
ネットショップの運営会社ではなく、eコマース業界の中で、Web制作会社やコンサルティング会社など、ネットショップを支援する会社への転職も、視野に入れてみましょう。
顧客対応や商品の配送など、バックヤード業務から切り離されて、売上につながる仕事に専念することができるというメリットがあります。
「実体は営業中心」という会社に注意
ただ、これも仕事内容は会社によりけりです。
実際のECの仕事よりも、新規開拓営業に時間を割かなければならなかったり。
サイト制作でも、仕事内容が意外と単純だったり、納品後の成果がわかりにくく、達成感を感じられず物足りなかったり。様々なケースがあります。
ちなみに、筆者はEC専門のコンサルティング会社を経営しています。
手前みそではありますが、ページ制作などの作業ではなく、直接売上アップのための思考錯誤に関われますので、キャリアとしては大変価値が高いと思っています。また、営業活動をせずに、コンサルティング業務のみに集中できる環境も整えています。
詳しくは、このページをご覧下さい。≫ネットショップコンサルタントの求人
独立して、自分で店をつくる場合
リスクはありますが、「独立して自分の店を開く」という選択肢もあります。
実際、筆者の知り合いにも、独立した結果、後発ながら店を急成長させ、元々勤めていた店よりも売上を大きくしたという方が複数いらっしゃいます。
ただ一方で、それなりの借金をし、急成長に伴う業務の大変さやリスクも背負っているという側面はあります。起業はまさに茨の道ですから、安易に独立しようとすると痛い目を見ます。
「自分が勤めていたお店の社長は、結構苦労していたんだなあ」と、自身で経験して初めて実感できること請け合いです。
経験を増やしてから独立
もし、あなたが今いる店で、「店舗運営のごく一部の業務しか見ていない」のであれば、独立するのは危険です。
店全体を見られるような、ショップ店長やコンサルタント等のキャリアを経てから、改めて独立を考えることをオススメします。
転職を迷っている場合
ネットショップを運営する人材の価値は、「売上を伸ばすための知識や経験を、どの程度持っているか」で決まります。
単純作業をしてくれる人はいくらでもいますし、そういった人に高い給料は払いません。
もし、自分の知識や経験に自信が持てないのであれば、もう少し今の場所に留まって、キャリアの習得を目指すのも有益な判断です。
迷っているなら、転職より勉強
売上を伸ばすための知識を身に付けるには、「現場での実務経験を積むこと」と「書籍等を読んで勉強すること」が有効です。これも手前みそではありますが、弊社ではネットショップ運営のノウハウ本を出版しています。EC業界のベストセラー本で、一番人気の書籍になっています。
転職することに迷いがあるという方は、是非この本を読んでみて下さい。現在の仕事にも、将来のためにもきっと役に立つはずです。
「ネットショップ支援」という選択肢
「ネットショップを支援するコンサルタント」になる、という選択肢もあります。
未経験者が主体なので、教え方や説明の仕方のトレーニングも受けられます。
こんな方には、特におすすめの仕事です。
- ショップ運営は好きだけど、自分のスキルは外で通用するのか?と思っている
- もっと他の世界を知りたい。もっと専門性を深めたい
- 「数年後の自分」が成長しているか心配
- EC業界で、どこにでも通用する力を身につけたい
「ECサイト店長から転職」「1人ネットショップ店長からの転職」、またEC未経験から転職した社員もいます。詳しくは下記ページをご覧下さい。
その他の転職ノウハウ
ネットショップ業界における転職ノウハウについて、案内します。
ぜひ、「ネットショップ業界全般で通じるスキルとキャリア」を身につけて下さい。
- ネットショップ求人の探し方
- ネットショップ業界で転職したい・働きたいと思ったとき、どこで求人を探せばいいのでしょうか。
- おすすめの求人サイトや、各サイトの特徴について紹介します。
- ネットショップ業界で求められる人材とは
- 今と比べて、「4年後の自分」が、どのように成長しているか想像できますか?
- 転職するにせよ、今の仕事を続けるにせよ、この業界にいる限りは、ただ漫然と年を重ねるのではなく、将来につながるキャリアをきちんと積むべきです。