更新日:2024/3/12
検索結果の上位に商品を表示させられることから、多くの店舗が利用している楽天市場のRPP広告(楽天プロモーションプラットフォーム広告)。
しかし、RPP広告に対して「RPP広告の料金体系がよくわからない」「どのようにすればRPP広告の費用を抑えられるのだろう」といったお悩みを感じている方も少なくありません。
そこでこの記事では、楽天RPP広告の料金体系や、予算の設定方法、費用の抑え方をわかりやすく解説します。
なお、RPP広告の考え方や活用方法、出稿手順については、以下の記事でも詳しく紹介します。併せてお読みください。
RPP広告の費用はいくら?基本の料金体系をまとめて整理
まずはRPP広告の料金体系を整理します。
結論からお伝えすると、RPP広告の最低費用は月額5,000円、1クリックにつき10円から出稿が可能です。
以下、詳しく見ていきましょう。
RPP広告の課金形態は?
楽天のRPP広告は、クリック課金型(広告リンクがクリックされると費用が発生する仕組み)です。
出稿するだけでお金がかかる純広告とは異なり、かかった費用分のアクセスは必ず獲得できるようになっています。そのため、着実に集客効果を得たい場合におすすめの広告です。
なお、RPP広告の表示場所については以下の記事で詳しくまとめています。ぜひご覧ください。
RPP広告の最低予算は?
RPP広告の予算は、月額5,000円から設定が可能です。
広告は店舗側が設定した予算を使い切るまで継続配信され、予算の残高がなくなると自動的に停止されます。
なお、予算は「月額管理」のみとなっており、日別や週別での設定はできません。出稿をオフにしない限り、予算が終了するまで掲出され続けます。そのため、細かく予算管理をしたい場合には、出稿ステータスをこまめに調整する必要がある点は押さえておきましょう。
RPP広告のクリック単価(CPC)は?
RPP広告のクリック単価(CPC/Cost Per Click)は、10円~10,000円の範囲内で設定可能です。
これは例えば、クリック単価100円で設定すると、RPP広告が1クリックされるたびに100円課金されるということです。
ただし、キーワード指定(特定の検索結果で確実に商品を表示する出稿方法)をおこなう場合には、最低単価が40円以上になるのでご注意ください。RPP広告はクリック単価が高いほど表示されやすくなりますが、その分、予算の消化も早くなります。表示の獲得状況や予算にあわせて調整するようにしましょう。
RPP広告の費用対応効果(ROAS)は150%~300%程度が相場
では、RPP広告を出稿すると、どのような効果が期待できるのでしょうか。
RPP広告は設定条件やジャンルによりバラつきが大きくなる広告のため、あくまで参考値ではありますが、ROAS(Return On Advertising Spend/かけた広告費に対する売上額)は、150~300%程度になるケースが多いと言われています。
一般的なEC業界の広告費の相場は、売上の15~20%程度です。仮に月商500万円の店舗が20%にあたる100万円を全額RPP広告に投じた場合、150万円~300万円ほどの売上が作れる可能性がある、という計算です。
一見すると悪くない数字のように思えますが、商品の利益率によっては、利益が出ない場合も想定されます。例えば利益率30%とした場合、100万円をRPP広告に投資して300万円を売ったとしても10万円の赤字です。
このように、利益率によっては相場以上のROASをクリアしなければ儲けにならないケースも多々あります。出稿前に採算性シミュレーションはもちろん、出稿後の検証もおこない、利益管理をするようにしましょう。
※なお、その一方でROAS1,000%超え(10,000円の広告費で、100,000円以上の売上)のようなケースも少なくないのがRPP広告の特徴です。実際に弊社コマースデザイン株式会社の支援先店舗ではROAS1500%を達成した店舗もあります。RPP広告はかけ流しにするのではなく、後述する「費用を抑えるポイント」を抑えて丁寧に運営するのがおすすめです。
RPP広告費用を抑える3つのポイント
ここからは「RPP広告の費用をなるべく抑えたい」「ROASを高くしたい」という方へ向けて、RPP広告の費用を抑える3つのポイントを紹介します。
ポイント1:除外商品指定を行う
※出典:RMS
まず1つ目が、除外商品登録を行うことです。
RPP広告では、通常、自店舗が登録しているすべての商品が広告の出稿対象として扱われてしまいます(在庫切れなど一部商品は除く)。そのため、「転換率の低い商品」や、ラッピングサービス・延長保証といった「単体では購入されない商品」までもが出稿されてしまい、無駄なクリック課金が発生する恐れがあります。
売れない商品をRPP広告で出稿しても成果は出ません。必ず「除外商品指定」をおこない、売れない商品が出稿されないよう設定をしておきましょう。
除外商品指定の方法については、以下の記事で詳しく紹介しています。ご一読ください。
ポイント2:売れるタイミングにあわせて出稿する
2つ目は、売れるタイミングにあわせてRPP広告を出稿することです。
楽天市場には「お買い物マラソン」「楽天スーパーSALE」「ワンダフルデー」「5のつく日」など注文が集中するタイミングがあります。このような転換率が高まる時期にあわせてRPP広告を出稿することで、ROASを高められます。
タイミングにあわせてこまめに出稿内容を調整できない場合には、せめて年末年始や大型連休中など、目立って転換率が下がる時期に出稿を取り下げることを検討しましょう。これだけでもROASを改善できるはずです。
ポイント3:こまめにクリック単価(CPC)を見直す
最後に紹介するポイントは、こまめにRPP広告のクリック単価を見直すことです。
RPP広告のクリック単価の相場感は、時期やタイミングによって数十円から数百円までダイナミックに変わります。
同じキーワードでも「以前は単価100円でなければ表示されなかったものが、現在は30円程度で十分になっていた」というケースも多々あります。そのため、一度単価の設定をしたからと言って放置はせず、こまめに相場を確認し、最適な単価に調整するようにしましょう。
ただし、クリック単価を下げすぎると広告が表示されにくくなり、効果が得られなくなるリスクもあります。コストを抑えつつ、表示も獲得できる、適切なバランスを都度探すようにしましょう。
なお、以下の記事では、より具体的にRPP広告の表示対策について解説しています。こちらもぜひお読みください。
RPP広告の予算費用の設定・変更方法
最後に、RPP広告の予算費用の設定・変更方法を解説します。
以下の順に、それぞれ確認していきましょう。
月次の予算・クリック単価の設定方法
※出典:RMS
月次の予算およびクリック単価は「キャンペーン(=RPP広告の出稿内容を管理する枠のこと)」ごとに設定が可能です。
新規で出稿する場合
新規で出稿する場合は以下の順に登録をおこないましょう。
- 1.RMSにログイン後、広告プロモーションメニューの「検索連動型広告(RPP)」を開く
- 2.ヘッダーメニューの「キャンペーン」のタブを開く
- 3.「新規登録」のボタンを押す
- 4.各条件と併せて、「継続月予算」「1クリックあたりの入札単価」を設定し、登録をする
予算を更新する場合
更新をおこなう場合の手順はこちらです。
- 1.RMSにログイン後、広告プロモーションメニューの「検索連動型広告(RPP)」を開く
- 2.ヘッダーメニューの「キャンペーン」のタブを開く
- 3.登録済みのキャンペーンを選択し、継続月予算とCPCを更新し、保存する
キーワード指定時のクリック単価の設定方法
※出典:RMS
RPP広告のキーワード指定時のクリック単価(CPC)設定方法は以下のとおりです。
- 1.RMSにログイン後、広告プロモーションメニューの「検索連動型広告(RPP)」を開く
- 2.ヘッダーメニューの「商品・キーワード設定」のタブを開き、新規登録を選択する
- 3.登録欄が表示されるので商品管理番号を入力し「登録する」を押す
- 4.クリック単価の指定欄が表示されるので、目安単価を参考にしつつクリック単価(CPC)を指定する
なお、上述したとおり、RPP広告はキーワード指定をおこなうとクリック単価(CPC)の最低金額が40円になります。予算や利益率の管理に十分注意した上で設定するようにしましょう。
まとめ:RPP広告の費用を抑え、費用対効果を高めよう
この記事では、RPP広告の費用やROAS(費用対効果)の高め方について紹介してきました。
RPP広告は月予算5,000円、クリック単価10円から出稿でき、かつクリック課金型でアクセスも保証されるため、非常に使いやすい広告です。しかし、細かく指定をしないと、出品中の商品がすべて出稿対象になってしまうなどの注意点もあります。
費用対効果を最大化するためにも、ぜひこの記事を参考に、設定を見直しておきましょう。
楽天市場の集客のお悩みはコマースデザインへ
なお、RPP広告や楽天SEOなど、楽天市場の集客でお悩みの方は、お気軽にコマースデザイン株式会社までご相談ください。
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