セミナーや相談会に行くと、コンサルや営業担当者が成功事例を紹介して「売上を伸ばしたければこうしましょう」「大手は皆これをやっています」といったテクニックを紹介してくれます。なぜそうすべきか等の理由は考えずに、とりあえず手を動かしたほうがいいのでしょうか?
「事例」に圧倒されないで下さい。そのケースでうまくいった方法でも、他のケースで有効とは限りません。すべてのお店はそれぞれの背景があります。万能薬はありません。色んなテクニックを聞きかじって、逆に混乱していませんか?実は「テクニックや事例より大切なこと」があるんです。
事例を鵜呑みにせず、冷静になろう
売上急成長の事例や、華やかな事例を見せられると、「自分もそうなれるかも」と思いますよね。
多くの営業マンが「自分たちはこんな事例を知っているから、言う通りにすると売上が伸びますよ」といったセールストークをします。でも、実際のところは、成功への道のりはケースバイケースです。
私たちも様々な成功に立ち会っていますし、有名店舗さんと一緒に勉強会をしたり、楽天の依頼で講師をしたり、色々交流をして、情報も持っています。だからこそ「この施策で必ず売れる」なんて言い切る自信はいまだにありません。
セミナーでの事例やアピールには流されずに、「疑ってかかる」ことをおすすめします。「これは自分にも当てはまるのだろうか」「自分の店の場合はどうなんだろう」などと、鵜呑みにせず、自分に当てはめて考える姿勢で臨んで下さい。
テクニックを学びすぎると、混乱する
セミナーなどでは、事例を通して「最新テクニック」などが語られます。これも、鵜呑みは危険です。
売上を高めるテクニックは、色々あります。ただ、この「たくさんある」というのが厄介なんです。全てに手を付けると、中途半端になってしまいますから。
だから、「何からやるべきか」、つまり優先順位の判断こそが大切です。具体的には、「すぐやるべきこと」と「やらないよりやったほうがいいこと」を区別する。「どれを後回しにするか」を判断する。それができれば、最優先課題にパワーを集中投下できますよね。
ただ厄介なことに、「何は後回しで、何は優先すべきか」という判断は、お店ごとに異なります。一概には言えないのです。
だから、事例やテクニックの情報には要注意です。「皆この事例に学ぼう」「皆この最新テクニックを使おう」といった話を元に、店の方針を決めるのは、危険です。その事例や情報は、あなたの店には当てはまらないかもしれないからです。
では、優先順位を判断するためには、事例や最新テクニックではなく、何が必要でしょうか。
テクニックの「やりかた」だけでなく、「なぜそのやりかたがうまくいくのか」「どういう場合は特にこれを優先すべきか」「例外はどういう場合か」といった知識が必要です。やり方だけ知っていても、知識が浅ければ、使い所(優先度)を間違いがちなのです。半端に学ぶのではなく、深く学ぶ必要があります。
時間がない場合は、誰か相談相手を見つけて、1対多ではなく、1to1で相談すべきです。
一緒に考え、一緒に取り組みましょう
私たちは、お店の方と一緒に、優先順位や劣後順位を考えています。
コンサルティングを依頼されると、その店を分析し、何を優先し、何は後回しでいいか、と考えます。
そうやって、クライアントごとに「施策の取り組み順序」を変えています。一社一社に対して、個別にやり方を変えているんです。そのように準備したら、状況をヒアリングし、同意の上で進め方を確定します。この際、なぜその施策を優先したか、何を後回しにしたかを説明します。そこからコンサルティングが始まります。
施策を案内する際には、やり方だけでなく、「なぜそのようにするのか」のメカニズムや考え方も、丁寧に説明します。これにより、考え方とやり方の両方が、御社内にノウハウとして蓄積されます。
全店舗同じ内容や順序にせず、一社一社に踏み込んで考え、背景の説明までみっちりやるのは、手間がかかります。そこまでやるのは、私たちは、あなたが「契約終了後も、自走して頂けるようになること」を目的としているからです。
「新しいテクニック」もいいですが、普通のテクニックを深く理解し、優先順位を判断して「自分にとってどれを優先すべきか」と考え、実行していく方が、よほど効果的だと考えています。
情報が多すぎて混乱している、という方は、下記のサービスページを見てみて下さい。私たちが何をしているか、何を目指しているかを紹介しています。お読み頂くと、視界がクリアになり、迷いが減って、前進しやすくなるかもしれません。