楽天サーチで検索上位をキープしていたのに、なぜか順位が下がって売上が激減してしまった。どうすればいいかわからない!
急に検索順位が下がって、しかも売上に影響が出てくると、焦ってしまいますよね。
検索順位の低下には、いくつかの原因があります。対策できる場合と、そうでない場合があります。まずは落ち着いて、以下の内容を読み、考え方を把握して、自店舗で何ができるかを考えてみてください。
「楽天サーチで順位が落ちた」ときの考え方
まず、基本的な考え方を覚えておきましょう。
検索順位はどうやって決まるのか
楽天の検索順位は、一定の基準で決まります。それは公にされていませんが、弊社では、様々なケースを元に、その基準を推定しています。
これまで、楽天の検索順位の決定アルゴリズムは、何度も変わってきました。それでも変わらないのが、以下の「大局的な観点」です。これらを頭に入れておくと、判断しやすいです。
- 商品の価値が高いかどうか(売上やレビュー満足度)
- お客さんが探しているものと合致するか(商品名や説明文、登録ディレクトリ、タグ等)
いくら人気のある商品だからと言って、「醤油」で検索したときに、オリーブオイルが表示されては、検索になりませんよね。検索エンジンは、「ユーザの要望に合致する範囲内」で、「なるべく価値の高い商品」を上に表示する、という仕組みになっているわけです。
この仕組みを踏まえると、楽天サーチに「この商品は合致する」「しかも価値が高い」と思ってもらえれば、検索で有利になるわけですね。これが基本的な考え方です。具体的な話は後述します。
こういった考え方を基本から学びたい方は、まず弊社の書籍を読むことをおすすめします。検索全般の考え方とモール上の検索対策について、基本が載っています。(無料で立ち読みできます)
また、検索順位のチェックツールも提供していますので、こちらも活用ください。
楽天検索アルゴリズムの変遷と近況
検索順位の決定アルゴリズムは、過去何度も変化を繰り返してきました。
楽天は、(おそらく)前述の2つの観点から、様々な要素を組み合わせて、検索順位の評価基準を作り、ある日それを変更します。
そうすると、自店舗も他店舗も、急にガラっと検索順位が変わります。これを「順位変動」といいます。楽天サーチに急な順位変動があった時は、アルゴリズムの変更かもしれません。(1日おいて元に戻ることも多いので、急に判断しないで何日か様子を見ましょう)
ちなみに過去の一時期、裏技的に「書き方を工夫する」「登録ディレクトリを変える」ことで、順位を簡単に上げられた時代がありました。
その頃から、楽天SEOの代行サービスなるものが始まりました。電話営業を受けた方も多いのではないでしょうか。しかし、現在はそういった裏技は使えなくなってきたので、「楽天SEO代行業者」もなくなりつつあります。
そして、現在のアルゴリズムは、「一定期間内の累積売上」が、最も検索順位に影響します。つまり、売上が伸びれば検索順位は上がり、売上が下がれば検索順位も下がる、ということです。
他にも様々な要素が影響しています。
「売れないと検索上位にならないけど、検索上位にならないと売れない」と言われると、ショックでしょうか。そこまで絶望的な話ではありません。これから対策を説明しますので、もう少々お付き合い下さい。
「楽天サーチで順位が落ちた」の原因と対策
「欠品による順位下落」と対策
検索順位には「累積売上」が一番影響しているので、順位下落の原因は、まず「欠品」が典型です。
商品が欠品すると、一定期間の売上がゼロになりますよね。その期間に競合が欠品せずに売っていた場合、期間内の累計売上が、御社だけ急に下がります。なので、検索順位も急に落ちる、ということが起こるわけです。
検索順位と売上が影響している現在、対策は「なるべく欠品しないように売る」ことです。ほぼ売れない商品に関しては、話は変わってきますが、検索順位を気にするほどの売れ筋であれば、在庫や発注・製造のタイミングをしっかり管理しましょう。過去の履歴から、だいたい予測できるはずです。検索順位に影響しなくても、大切なことではありますね。
「競合の成長による順位下落」と対策
順位は相対的に決まるります。ですから、競合が、イベントや広告で急に売上を伸ばした場合、競合が伸びた分、こちらの検索順位が下がることもあります。
もちろん、一時的なものである可能性もあります。例えば、一定期間の広告を使っている相手や、期間限定の値引きなどであれば、しばらく経てば、検索順位は元に戻ります。
しかし、イベントや広告ではなく、競合の「地力」が上がって売上が伸びた場合。相手はずっと売れ続けるので、こちらの検索順位は下がったままになります。
「地力が上がる」とは、どういうことか。
- より上手なアピールや競合商品への差別化を行い、商品ページの転換率が上がった状態
- まとめ買いや同梱を上手にすすめて、客単価が上がった状態
もちろん、売上も上がりますし、検索順位も上がります。
対策としては、(検索順位のためだけでなく)こういった地道な努力に取組むことです。
一般的に、転換率の向上や客単価の向上は、検索順位を上げる施策ではありません。しかし、今の仕組みでは、ページ改善をしっかり行うことが、実は検索順位にもつながるわけです。健全ですよね。
なので、検索順位を気にするなら、ページの案内や写真など、トータルの接客力を伸ばしましょう。
確かに、商品情報の書き方や、言葉の順番などを調整して、検索順位が伸びるケースもあります。そういったテクニックもご案内できますが、裏技はすぐに陳腐化します。なるべく本質的な努力に時間を割くことを、おすすめします。
「満足度低下による順位下落」と対策
昔は、検索順位の決定要素として、「レビュー数」が大きな要因でした。最近は「満足度」が与える影響が大きいようです。商品レビュー・店舗レビュー、両方影響していると思われます。
対策としては、「満足を増やす」よりも「不満を減らす」ほうを優先する方がいいでしょう。生花など、品質がバラつくような商品はなかなか難しいですが、その場合も伝え方でかなり緩和できます。
例えば、不具合の可能性について。「事前に伝えておく」のと「起こってから言い訳する」のでは、印象はまるで違いますよね。他にも、色々と対策の観点があります。商材によって対処は様々なので、考えてみて下さい。(お困りの方はご相談に乗ります)
満足度を高めるための方法は、安売りやポイント・オマケではなく、伝え方の工夫でいろいろできることがあります。身の回りに「人を喜ばせるのが上手な人」がいれば、相談するといいかもしれません。これも、案外差が付くところです。
「ペナルティによる順位下落」と対策
ここのところ増えたのが、「ペナルティによる順位低下」です。
何か問題があると、検索順位が急に落ちたり、ランキングに掲載されない、ということが起こります。
ペナルティを受ける可能性がある例を、いくつか紹介します。
- 商品や店舗のレビュー満足度が急に低下
- 検索スパムなどの不正行為
- 楽天への料金未払い
ペナルティによる検索順位の下落は、落ち幅がとても大きいです。過去のケースでは、1ページ目から3ページ目に落ちたり、一番最後のページに表示されるようになったり、ということがありました。なので、派手に下がったときはペナルティを疑います。
心あたりがある場合は、すぐ対応しましょう。過去、弊社のクライアントで、問題箇所を修正してしばらくすると戻る、というケースがありました。
ただし、誤解によってペナルティが起きるケースもあるようです。実際、弊社のクライアントが、行き違いに起因するレビュー満足度の低下で、ペナルティを受けてしまいました。このケースでは、弊社コンサルタントも一緒に考えながら、誤解が解けるように楽天に働きかけ、ペナルティは無事解除されました。
広告で累積売上を稼ぐ?
前述の対応をしても、いまくいかないときはどうするか?
「累積売上」を高めましょう。広告費やポイント・セールを使って検索順位を引き上げ、検索から無料で集客する、という戦術です。でも、こういったことができるのは、ある程度お金のあるお店ですね。
弊社でも提案可能ですし、色々ツールやコツもご案内できますが、中小の店舗では、なかなか広告費は出しづらいです。違う方法を考えたいところです。
検索結果画面での「クリック率」を高める
考えてみて下さい。あなたは、検索をするとき、毎回「検索順位1位」をクリックしますか?それとも、検索結果1ページ目の上半分、目についた中から見繕ってクリックしますか?
たぶん、後者だと思います。もちろん1位のほうがよくクリックされますが、1位しかクリックしないわけではありません。
つまり、「検索結果画面で上手に目立つ」ことで、高い集客力を発揮することができます。
「上手なアピール」を付け足すことで、検索で上手に立ち回ることができるのです。ここだけの話、これで結構変わります。
ところで、検索順位が気になるのは何故ですか?
売上・利益に影響するからですよね。
検索順位は「手段」に過ぎない
全体を見ましょう。どうしても検索「順位」が気になるとは思いますが、本当に大切なのは検索順位ではなく、売上や利益です。
競合も一生懸命やってるわけですから、下がってきた検索順位を、簡単に巻き返せるはずはありません。
検索順位だけに捉われず、「全体を見て何をやるべきか」を判断しましょう。今や「ちゃんと勉強して、ちゃんと運営する」ことから逃れられなくなった、と思って下さい。
繰り返しますが、安直な裏技は「痩せないダイエット薬」みたいなもの。時間とお金を浪費する可能性があります。あまり真に受けないことをおすすめします。
※より具体的に競争を避ける方法は、別の記事で触れています。
「因果関係」を理解するのが大切
これまで、
「なんだか分からないけど、順位が上だから嬉しい」
「なんだか分からないけど、順位が下がったら困る」
というように、検索順位の因果関係を理解しないまま、結果だけを見て、一喜一憂してきたのではないですか?
それでは、商売は安定しませんし、精神衛生上もよくありません。まずは因果関係を覚えて、自分で状況判断できるようになることをおすすめします。
また、本当の検索対策は、「狙ったキーワードで上位にする」ことではありません。それは、茨の道ですし、「検索順位を上げるのが目的」ではないですよね。
売上や利益につなげるためには、「検索順位を上げなければ」という思い込みを捨てましょう。
「自分で検索対策できる」ようになろう
「本当の検索対策」に興味がある方は、弊社のサービスがおすすめです。
「検索順位の上下」に振り回されず、事業を安定させるためには「本当の検索対策」が必要です。それを、あなた自身が身につけるべきです。
私たちは、代行業者ではありません。あなたが「自分で(本質的な)検索対策ができるようになる」ための支援をしています。(検索対策だけでなく、ページ改善やリピート促進など、販促全般にわたって案内します)
一般的な運営代行業者やSEO代行業者は、「代行する」というサービスです。なので、具体的に何をしているか・どう考えればいいかは、あまり教えてくれません。
一方、弊社では、今回お話したような考え方(他にも色々あります)を全て公開します。専任のコンサルタントが「考え方」「やりかた」をお伝えし、結果が出るまでフォローします。自分でできるようになるまでお付き合いします。
最終的には、あなたが自分で的確に判断し、どんな状況になっても売上を上げる方法や対策を考えられるようになり、ストレスなく店舗運営でき、コンサルタントが不要になることを目指しています。
日々忙しい中で、検索対策を「代行」してもらえれば、確かに楽です。しかし私たちは、自分の商売は自分で舵取りすべきだと考えます。ノウハウを社内に残したい、スタッフに成長してほしい、自分で判断できるようになりたい、という方は、「代行」ではなく「勉強と練習」という道を選んで下さい。
代行と比べれば、簡単ではありません。しかし、だからこそ、私たちは、あなたの味方として、とことんお付き合いします。