ニッチとは、「隙間」や「特定分野に特化した小規模マーケット」を意味するビジネス用語です。ニッチ商品は市場規模が小さく、ライバルが少ないため、価格競争に巻き込まれにくいというメリットがあり、ECとは相性が良いと言われています。
この記事では、ニッチ商品の特徴や、ECの具体事例、メリット・デメリットについて説明します。
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ニッチ商品とは「隙間を埋める商品」のこと
「ニッチ商品」とは、需要が少なかったり限定的だったりなど、ニーズがあるのにまだ満たされてない「隙間を埋める商品」のことを指します。限られた人や特定のニーズに向けたものであるため、「どれだけ上手に薦められても、買わない人は買わない」という特徴があります。
- ニッチ商品の特徴
- 特定の客層や用途・目的・趣味に特化している
- お客さんの絶対数が少なく、市場が小さい
「ニッチ」(niche)とは、もともとは「隙間」や「自分が生存するために適した場所」という意味です。
マーケティングにおいては、「特定分野に特化し、大手が参入してこない小規模マーケット」「ニーズがあるにも関わらず、他社が進出していない隙間市場」という意味で使用されています。
ECでは、D2Cブランドを始め、こうした市場の隙間にある狭い市場をターゲットとし、成功をおさめているネットショップも少なくありません。
ネットショップにおけるニッチ商品の事例
ネットショップにおける、具体的なニッチ商品の販売事例を紹介します。
人生の一時期だけ必要な商品
赤ちゃん筆の専門店「KOUBUNDO」
土屋鞄のランドセル
ペット用墓石・仏壇・仏具専門店「こころ工房」
ターゲットがごく限られた商品
セパタクロー用品専門店「SEPAKTAKRAW MARKET」
カメレオン専門店「フォレストカラーズ」
消火器専門店「ひのようじん」
将棋専門店「中島清吉商店」
甲冑専門店「サムライストア」
高額商品
最高級洗える着物専門店 「きもの英」
ソーラーパネル専門店「RENOGY」
薪ストーブ専門店「軽井沢暖炉」
ニッチ商品のメリット・デメリット
ライバルが少ないのがメリット
ニッチ商品は、市場規模が小さく潜在客が少ない分、ライバルも少ないので、価格競争になりにくいという特徴があります。市場規模が小さく、大手企業が参入しづらい点は、中小企業にとっては大きなメリットです。
また、確実に需要がある点も、ニッチ商品のメリットです。需要は小規模であっても、必ずその商品がほしい人はいます。競争を回避しつつ、収益を生み出せる可能性があります。
専門分野を掘り下げ、うまくお客さんの心をつかむことができれば、業界の中で安定して1位を目指すこともできるでしょう。
ニッチ商品は取り扱っている店も少ないので、お客さんがリピーターとなり、強い支持を得てファンになってくれることも少なくありません。また、市場が小さい分、シェアも上がりやすいので、紹介が発生しやすく、愛好家やコミュニティの中であっという間に広がり、ヒットすることもあります。
- ニッチ商品のメリット
- 競合が少ないので、価格競争に巻き込まれにくい
- 市場規模が小さく、大手企業が参入しづらい
- 小規模であっても、確実に需要がある
- リピーターやファンを獲得しやすい
市場が小さいのがデメリット
ニッチ商品は市場が小さいため、売上や利益の規模も限られてしまいます。
また、ターゲットが限られており、潜在的なお客さんの数も少ないため、その商品をほしがっている人にまずお店のことを知ってもらわなければ、なかなか売ることができません。
そのため、ニッチ商品を扱う際は、市場規模や売上目標を現実的に考えておくことが重要です。ニーズが多いマス市場向けの商品と同じ手法ではなかなか売り伸ばせない点は、あらかじめ念頭に置いておきましょう。
その上で、限られた潜在顧客と多く接触できるように販促活動を行うことで、デメリットを跳ね返し、売上につなげやすくなります。詳しくは以下の記事を併せてご覧ください。
- ニッチ商品のデメリット
- 市場規模が小さい
- ターゲットが限られているので、集客がうまくないと売れない
- 専門知識が必要
ニッチ商品の販売にはコンテンツマーケティングが有効
ニッチ商品を探すお客さんは、商品そのものだけではなく、その商品に関する情報も探す傾向があります。
そのため、ニッチ商品の販促には、コンテンツマーケティングが有効です。商品の特徴や利点、使用方法などを詳しく説明するブログ記事やウェブページを作成し、関連キーワードを適切に使用することで、潜在的な顧客を引き付け、検索エンジンでの露出を高めることができます。
加えて、SNSやインフルエンサーマーケティングも活用しましょう。写真や動画で商品の魅力を発信することで、ニッチ商品を探している層に商品の存在を知ってもらえ、商品の購入につながる可能性があります。
ニッチ商品が売れるためのコツについては、以下のコラムで詳しくご紹介しています。併せてご覧ください。
まとめ
この記事では、ニッチ商品の特徴やメリット・デメリット、そして販売するためのコツについて解説してきました。
要点をまとめると以下の通りです。
- ニッチ商品とは、需要が少ない、あるいは限定的な「隙間を埋める商品」のこと
- 特定の客層や用途に特化しているため、市場は小さいが、ライバルも少なく、価格競争に巻き込まれにくい
- 売上や利益の規模が限られ、専門知識が必要といったデメリットもある
- コンテンツマーケティングやSNSマーケティングとの相性が良く、潜在的な顧客を引き付けることができる
- 市場規模は小さいものの、確実に需要があり、リピーターやファンを獲得しやすい
ぜひこの記事を参考に、ニッチ商品の販売に挑戦してみてください。
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