こんにちは、川村です。
商材によって、「夏は売上が下がるから」とか、「冬は売れないから」という話をよくお聞きします。確かに、季節性の高い商品はありますし、気候によって売れるものは変わります。
また、二八(にっぱち)という言葉もあるとおり、2月と8月は物の売れ行きが悪いと言われる時期でもありますよね。でも、だからしょうがない、そういうものだ、と思う前に、実は、まだまだ打つ手があるかもしれないとしたらどうでしょう?
売れない時期のネットショップの「あがき方」
「どうせ売れないから」と、開き直ってしまうのは簡単ですが、「売れない条件の中で、あがいてみる」というのも結構大事です。
今日はそんな、「売れない時期のあがき方」2つをご紹介します。
1.切り口を変えて売る
お客さんのモードというのは、気候や状況で変わるものです。ですから、当然「この暑いのに、○○を食べる気になれない」とか、「わざわざ○○したくない」という気分になりがちです。
でも、お客さんのモードは変わるものだからこそ、その判断に委ねるのではなく、「あえて○○はいかがですか?」と、こちらから切り口を変えた提案をしてみましょう。
たとえば、『おでん』。暑い夏にはあまり食指が伸びないものです。
これを夏に提案する場合、以下の2つで全然反応が変わります。
- × 暑い夏に、熱いおでんはいかがですか?
- ○ 夏バテで食欲のない方に、”あえて”熱いおでんがおすすめです!その理由は~~
×と○、何が違うかわかりますか?
×は、あまりにも唐突で、お客さんの気持ちにまるで刺さりません。「暑いんだから、熱いのなんてもってのほか!」と、一蹴されてしまいます。
○の方は、まず、対象者を示して、特定の人に呼びかけてます。そして、「暑いときは熱いものをほしくない」という、お客さんの暗黙の事情を理解し、その上で、”あえて”熱いものを勧めている。
すると、自分の事情を知っているのに、あえて言うからには何かあるのだろう、・・・と、お客さんは、よし聞いてみようか、という気分になるものです。
もちろん、その理由は~と、お勧めする論拠が書かれていなければいけません。「汗をかくのが好きな、店長のお勧めです!お試し下さい!」とかだけでは、説得力に欠けるので、注意。
例えば、冷たいものばかりを食べている夏の体は、胃腸が弱っています。よく煮込んだおでんは、消化がよく胃に優しく、しかも温かいものが自律神経を整え・・・云々。
「ためしてガッテン」や、おばあちゃんの知恵袋的な、思わず、「へ~~っ!」と言いたくなるような理屈だと良いですね。
このような、切り口を変えた提案で、今まで「売れない」と諦めていたものが、隠れたヒット商品になることもあります。
2.準備期間として、業務効率化に専念する
どうやっても売上が伸ばせない、というのであれば、あえてその期間「売上を積む」ことを、あきらめるという方法もあります。
ただ、あきらめるのではありません。「売れる時期」に、更に売るための準備に充ててしまうのです。
繁忙期や普段は忙しくてできない、スタッフ体制の強化、実務の効率化や、なかなか手がつかなかったページの修正、同封物などのチェックや改善・・・といった、来たるべき売れるシーズンに備えた『下準備』をするわけです。
跳び箱でいうところの、ロイター板(踏切板)と考えてみましょう。飛ぶときは、それが用意されていることで、一気に跳ね上がることができます。売れる時期に積み増すことで、結果的にならしてみれば、売れない時期の分の売上をも、カバーできるはずです。
だから、売れない時期は「準備期間」と割り切って、とことん下ごしらえに充てる。ただ「売れない時期」を過ごすのではなく、「助走期間」として捉えれば、やることも当然かわってくるはずですし、惰性で仕事をしなくなります。
諦めたら試合終了。できることを探しましょう
いかがでしょうか?
そうはいっても実際、厳しい場合が多いのもまた事実ですが、あきらめてしまう前に、是非、あがいてみてください。
PS
「あがき方に困っている」「何とかあがきたいけど、一人で考えると煮詰まっちゃう…」という方は、弊社コンサルタントがお役に建てるかもしれません。興味のある方は、以下のコンサルティングの案内ページをご覧下さい。
この記事を書いた人
-
コマースデザイン株式会社 取締役 コピーライター/コンサルタント
ライターからEC業界に転身。商品コンセプト立案やキャッチコピーなど「売れないオリジナル商品」の立て直しを得意とし、ヒット商品を多数企画。中小規模の店に対してわかりやすいコンサルティングを提供しつつ、講演や寄稿も行う。黄色本・マンガ本の著者でもある。
≫Twitterはこちら