大型ギフト商戦を乗り切る!ナナメ上ゆく店舗運営事例

こんにちは。コンサルタントの味藤です。

弊社ではコンサルサービスの一環として、毎週「楽天情報メルマガ」を発行しています。そのメルマガのあとがきとして、半年前に掲載したネタを、こちらのブログにもアップします。

話題は「母の日商戦」での受注効率化!

母の日ギフトを楽天で探しているときに、面白い店舗運用をしているショップを見つけたのです。この事例が、母の日に限らず、大型ギフト商戦へのヒントになれば幸いです。

2店舗目は「母の日専門」のネットショップ

ご存知の方が多いかと思いますが、今回おもしろい運用をしていたショップは、某インテリア雑貨店。SOY受賞歴もあり、楽天では老舗のお店です。

こちらのショップの1店舗目は、インテリア雑貨や、ファッション、食品など総合的な品揃えです。
https://www.rakuten.ne.jp/gold/angers/

取扱商品は「母の日商材11種類」のみ

そして、2店舗目がこちら。
https://www.rakuten.ne.jp/gold/angers2e/

「お花屋専門店」とうたっており、取扱い商材は母の日商材11種類のみに絞りこんでいます。ショップレビューを見る限り、本当にこれしか売っていないみたいなんです。

つまり、2号店では母の日しかカートをオープンさせないというわけ。

これに気が付いたとき、衝撃を受けました。

2店舗目の出店料がかかり、当然コストUP

母の日しかオープンしないアカウントだからといって、解約してしまうと、貯めたレビューも消えてしまい、楽天SEO的に勿体ないですよね。

そこで、このショップの2号店では、レビューを翌年以降も引き継げるようにアカウントを継続しているようです。

もちろん、アカウントを保持するわけですから、維持費は発生していると思われます。

月額19,500円の「がんばれプラン契約」だったとして、年間では約23万円でしょうか。

なぜ、コストを増やしてまでイベントで店を分けるのか?

維持費が掛かってもなお、母の日専門店のアカウントを保持している理由について、勝手に想像してみました。(個人的な仮説です。こういうの考えるのが好きなんです。)

一見無駄に感じられるアカウント費用を払ってでも、「母の日専門」の2号店を立ち上げているのには、もちろん、わけがあると思うんです。

これは私の想像ですが、おそらく「受注・発送業務を切り分けられること」で生産性を著しく向上できるからではないかと見ています。

どういうことか説明します。

予約販売対応は、手間が多くて大変

母の日のカーネーションなど、モノ日商材の受注をしている店舗さんであれば容易に想像いただけると思いますが、季節イベントって、予約販売が多いんですよね。

期日より前に注文をとり、母の日指定で届くように手配するので、業務の負荷が集中します。

受注業務をしている人にとっていちばん処理が厄介なのは、変な同梱注文をされることだと感じます。「通常納期商品」と「予約販売商品」が混在すると、本当に対応に手間が掛かってしまいがちです。

例えば、スイーツショップで「母の日のお花&お菓子ギフト」と、自宅消費用のロールケーキとかを一緒に買いものしてしまうお客さんっていますよね。

ページでどんなに「納期が異なるので同梱不可」と注意喚起をしていても、読み飛ばされるお客さんも多いですから・・・(^^;)

そうなると、店舗側では、

  • 同梱された商品を分割処理して・・
  • 送料や手数料の再計算をして・・
  • 分割発送となり金額も変更となる旨、お客さんに連絡して・・
  • お客さんから「送料が2倍掛かるなんてひどい!」とクレームが入って・・
  • 説明とお詫び対応に手間を取られて・・

と、業務が膨れ上がりかねません!

きっと、こちらのショップでも、ひとつの店舗内で、雑貨と母の日商品を一緒に販売していた頃は、受注業務の負荷が大きかったのではないでしょうか?

店舗を分けるという「究極の効率化」

そこで、「母の日専門」の2号店を考えたわけです。

2号店では、品揃えを「母の日商材のみ」とすることで、システム上、困った同梱が起こらなくなります。

また、発送日も、全注文同じに出来るので、帳票作成、梱包、発送メール送信、フォローメール送信など、一律同じタイミングで処理ができます。

何千件という注文を一括処理ができるのは、かなりの効率化ですよね。

まとめ

上記は、扱う商品を絞ることで、受注発送業務が効率化された例でした。

メリットとデメリットを天秤にかけた英断

2店舗目の維持費が掛かるというデメリットはあるものの、受注業務の効率化によって得られるメリットの方が大きかったんでしょう。

イベントごとに店舗アカウントを分けるというのは大胆ですが、理にかなったナイスアイデアだと感じました。

※注意:店舗ごとにベストな運営方法は異なりますので、「真似ると良いよ」という意図ではありません。

PS
もし、楽天ショップの運営についてお悩みがあれば、弊社のコンサルサービスもお役に立てるかもしれません。サービス内容をご覧の上、気になる点はお問い合わせくださいね。

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この記事を書いた人

味藤絵美子
有名EC企業にて、店舗の立ち上げから店長まで一連の運営業務を経験し、実績を重ねる。その後、食品メーカーに転職、衰退した人気店の建て直しに尽力。2年間でアクセス数4倍、転換率2倍とし、再成長させる。メーカー型、仕入れ型、大規模、小規模共に経験している守備範囲の広さが強み。ネットショッピングが大好きで、女性ならではの柔らかい物腰の中に、鋭いお客目線が光る。

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