こんにちは、コンサルタントの鳴瀬です。
今回のテーマは、ネットショップの悩みに多い「低評価レビュー」についてです。
お客さんからのレビューは嬉しいものですが、ときには低評価レビューを受ける場合もありますよね。お店側の問題であれば真摯に対応・改善するのみですが、まれに誤解やいわれのない星1がつくことも。低評価レビューが1つあるだけでお客さんにネガティブな印象を与え、転換率が落ちてしまうので、避けておきたいところです。
そこで、この記事では、主に楽天出店者の方向けに「すぐにできる低評価レビュー対策」を紹介します。シンプルで簡単な施策で、頭を悩ませる低評価レビューの数を減らせる可能性があります。ぜひ参考に取り入れてみてください。
楽天の低評価レビューを未然に回避!2つの予防策
楽天で低評価レビューを避ける施策には、大きく分けて「予防」と「事後対策」の2つがあります。まずはこのうち、低評価レビューを未然に防ぐ対策から見ていきましょう。
予防策1 不満はメールや電話でもらう
1つ目の予防策は「不満に関する連絡をメールや電話でもらうこと」です。
レビューが「お店への連絡手段」として扱われると、お客さんからの不満もレビューで届くようになってしまいます。そこで、不満に関する連絡はメールや電話でお受けするようにしましょう。こうすることで、低評価レビューの回避が可能です。
具体的には、商品ページや同梱資料などで「商品に問題がある場合はすぐに対応いたしますので、こちらまでメールや電話でご連絡ください」と案内する施策が考えられます。ちょっと書き添えておくだけでも効果が期待できますので、ぜひ取り入れてみてください。
なお、不満を感じているお客さんから直接連絡をもらうのは気が引けるものですよね。お気持ちはわかります。ただ、不満の要因を把握する機会でもありますし、お客さんもスムーズに問題解決ができて、むしろお店のファンになってもらえるなど、win-winな着地ができる可能性もあります。ぜひ前向きに考えてみてください。
予防策2 「誤解」や「過剰な期待」に先回りする
予防策の2つ目は「誤解や過剰な期待に先回りすること」です。
低評価レビューにはさまざまな原因がありますが、特にもったいないのが、誤解や過剰な期待によるものです。例えば、以下のようなケースは楽天で本当に多く見かけます。
- 商品の風合いをキズや不良品だと思い込む
- B品やお徳用の商品に通常の品質を期待する
- お届けに時間がかかる商品なのに即日発送を期待する
ネットショップは対面販売ではないため、お客さんへの説明機会も少なく、どうしても誤解や過剰な期待が発生しやすいです。100%防ぐことは難しいとしても、なるべくすれ違いを減らせるよう、商品ページ内にお客さんの誤解や期待に先回りする情報を記載しておきましょう。例えば、お届けに時間がかかるのであれば、その旨をカゴ周りや、商品画像でわかりやすく明示しておくイメージです。
なお「商品ページに情報は書いているはずなのに、いつも誤解されてしまう…」という場合は、伝え方に問題があるのかもしれません。具体的にどうすれば良いのかについては、以下の記事で詳しく解説しています。ぜひ併せてお読みください。
楽天の低評価レビューを挽回する!3つの事後対策
ここからは、楽天で低評価レビューを書かれてしまった際の「事後対策」をご紹介します。
お店側の対応次第では、お客さんに低評価レビューを書き換えてもらえる可能性があります。星5評価は難しいとしても、1点を3点にしてもらえるだけでも印象はぐっと良くなるので、ぜひ対応しておきたいところです。
以下、紹介する施策を参考に、ぜひ低評価レビューを挽回しましょう。
事後対策1 レビューに返信して評価を改善してもらう
事後対策の1つ目は「レビューへの返信」です。
楽天のレビューには、お店からの返信機能が備わっています。もし低評価レビューを書かれてしまった場合は、この機能を利用して、お客さんに丁寧に返信しましょう。
お店や商品に落ち度がない場合、レビュー返信を通じて誤解を解くことができれば、評価を見直してもらえる可能性があります。
仮にお店や商品に落ち度があった場合も、お詫びとあわせて対応の申し出をしたり、今後の商品や運営の改善点を表明したりすることで、お店の真摯な気持ちがお客さんに対応を伝わり、評価を見直してもらえるかもしれません。(もちろん、ポーズだけではなく、低評価となってしまった原因は、すみやかに改善してくださいね)
レビュー返信機能については、以下の記事で詳しく説明しています。返信文のテンプレートも用意していますので、あわせて参考にしてみてください。
事後対策2 個別連絡で信頼を回復する
次に紹介するのが「個別連絡」、つまりメールでのコンタクトです。
楽天のレビューは、どのお客さんが投稿したものかがわかるようになっています。その情報をもとに、低評価レビューを投稿されたお客さんに個別で連絡をして信頼回復に努めるというわけです。
実際にあった、とある楽天店舗の例を紹介します。
食品を扱うそのお店では、実際は添加物を使用していないのにも関わらず、お客さんから「添加物が入っている」とのクレームをレビューに書かれてしまいました。原料の一部を添加物と誤認されてしまったのです。
そこでお店の方は、レビューを書いたお客さんを速やかに特定し、直接メールでコンタクトを取りました。その際、伝えた内容としては以下のとおりです。
- 「ページがわかりづらく、ご心配をおかけして申し訳ありません」という謝罪
- 「指定の原料は添加物ではない」という事実の釈明
つまり、お客さんが不安になった事実に対して真摯に謝罪した上で、お客さんの誤解を解くための連絡をしたのです。
すると、その低評価レビューの評価は見直され、しかもレビューを書いたお客さんからリピートの注文が入りました。素早く誠実な対応をしたことで、お客さんの誤解がとけた上、お店のファンにまでなってくれたのです。
確かに、個別連絡はレビュー返信よりも時間と手間がかかります。しかし、この事例のように、速やかに対応することで結果的にショップの信頼回復につなげることもできるのです。
事後対策3 対応が難しいときはAIと一緒に考える
レビュー返信や個別連絡でリカバリーができることはわかった。でも、どのように返信したり、コンタクトを取ったりすればいいのかわからない…。そう悩まれている方もいるかもしれません。
そのようなときに強い味方となるのがChatGPTなどのAIです。AIは日進月歩で進化をしており、スムーズに対応方針の提案や、具体的な返信文面の下書きを出してくれます。
もちろん、AI丸投げの対応はお客さんに対して失礼ですので、人の手での調整は大前提です。ただ、クレーム対応が苦手であったり、お詫びの文章作成の経験がないというスタッフの方が対応を考える上では、AI活用は非常に有用です。一度は触って検討してみることをおすすめします。
以下、一例として、ChatGPTによるレビュー返信のプロンプトをご紹介します。【 】で囲われている部分を適宜調整の上、ご利用ください。
##指示##
あなたはネットショップの店長です。先日【商品】を販売したところ、お客様から以下のようなレビューを頂戴しました。お客様の気持ちに寄り添いつつ、真摯に謝罪をした上で、お客さんが納得してくれるような返信コメントを書いてください。##レビュー##
【商品の色が写真とは違っていた。商品の配送が思ったよりも遅かった】
※ここに実際のレビュー内容を入力します
参考まで、上記のプロンプトをChatGPT 4oにかけた場合の回答例がこちらです。
この度は当店でご購入いただき誠にありがとうございました。
お届けした商品について、ご期待に沿えなかったとのこと、大変申し訳ございません。商品の色が写真と異なっていたとのご指摘、また配送の遅延によりご不便をおかけしたこと、心よりお詫び申し上げます。
今後、商品画像や説明文をより正確にお伝えできるよう努めるとともに、配送のスピードにも改善を行なって参ります。他にご不明点やご不便がございましたら、どうぞお気軽にご連絡ください。お客様にご満足いただけるよう、スタッフ一同全力で対応させていただきます。
この度は貴重なご意見をいただき、ありがとうございました。今後とも当店をどうぞよろしくお願いいたします。
話の流れや表現の参考とするには十分ですよね。
都度プロンプトを調整し、スタッフ間で事例を共有していけば、効率的にレビュー返信ができるようになります。腰が重たくて対応ができない、という方はぜひ検討してみてください。
予防策と事後対策で低評価レビューを減らそう!
今回は、主に楽天市場における低評価レビュー対策についてお伝えしてきました。
ネットショップを運営する上で、低評価レビューは避けて通れない問題です。しかし、今回ご紹介した予防策と事後対策を組み合わせることで、その影響を最小限に抑えることができます。
低評価レビューを受けても落胆するのではなく、しっかりと対応することで、お店のファンを増やすチャンスに変えられます。ぜひこまめに取り組んでみてくださいね。
P.S)レビュー対策に悩んだら、ご相談ください
ただ、どう対応するべきか悩んでしまうレビューがあったり、忙しくてなかなかレビュー対策の時間が取れなかったりする方もいるかと思います。
レビュー対策でお悩みの際は、ぜひコマースデザインまでご相談ください。
当社には、元ネットショップ店長や営業など多彩な経験を持ったコンサルタントが集まっています。これまでの経験と知見をもとに、対応方針から具体的な返信文面まで、皆さんと一緒に親身に考え、解決します。
ご自身で抱え込まず、ぜひコンサルタントまでご相談ください。以下のリンクよりお気軽にどうぞ。
この記事を書いた人
- 楽天SOY受賞の有名アパレルネットショップで運営を担当。店舗の広告塔として、メルマガやSNSなどでの販促やコンテンツ制作に従事する。特にメルマガでは、常時開封率25%以上を維持し、メルマガ経由の売上の引き上げに成功。また、イベント時のセグメントメルマガでは、開封率50%超えを叩き出すなど実績も多数。音楽フェスに参加すること、朝ドラ鑑賞が趣味。ビールが好き。