こんにちは、コンサルタントの石黒です。
毎日の受注・出荷やページ作成、お客さんへの対応など、ネットショップの運営はやることが多いですよね。そのため「忙しすぎて休みがない」「目の前の業務に追われて売上を伸ばす施策ができない」とお悩みの方もいるのではないでしょうか。
そこで、この記事では、忙しいネットショップ担当者へ向けて「多忙から脱却して過去最高売上を達成した事例」を紹介します。
条件さえ揃っていれば、わずか数週間という短い時間で業務を効率化できる…かもしれないお話です!忙しさで悩まれているみなさんの参考になれば幸いです。
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【事例】休めない店長が2週間で業務効率化を実現するまで
某ネットショップを運営する店長Aさんは、売上アップのために当社コマースデザインのEC経営コンサルティングサービスに申し込みました。
当時のAさんは、管理職でありながら現場業務の大半を担当。土日出勤をしてもなお、時間が足らず、当社コンサルタントが提案する売上アップ施策も実行できない状況でした。
しかし、業務効率化を実現した今では、土日のどちらかは確実に休めており、かつ売上アップ施策の実行時間も確保。売上ギネスを記録するなど業績改善にも成功しています。(Aさんの店舗では、恵まれた条件が重なったこともあり、わずか2週間で業務効率化に成功しています!)
具体的にどのように改善していったのか、詳しく見ていきましょう。
ステップ1. 業務を整理して「見える化」する
上述のとおり、もともとAさんの希望は売上アップでした。
しかし、あまりに忙しかったため「そのままでは売上アップ施策の実行は難しい」と判断し、コンサルタントと一緒に時間捻出を進めることになりました。
Aさんはまず、現在の状況の見える化、つまり手持ちの業務をすべて一覧にすることから始めます。当社が用意した「効率的に業務を洗い出せる専用エクセルフォーマット」を利用して、日々の業務内容や所要時間、発生頻度などを書き出していきました。
ほどなくしてAさんは、業務の全体像を明確にするとともに、これまで把握ができていなかった忙しさの原因特定に成功します。手持ちのタスクを一覧に書き起こしたことで「思い込んでいたものとは異なる、これまで気が付けていなかった業務の無駄や問題点」を見つけ出せたのです。
頭の中で思っている忙しさと、実際に時間を使っている忙しさは、意外と違うもの。しかし、自分ではなかなか気が付けないのですよね。面倒でも書き出す意味は、ここにあるんです。
ステップ2. スタッフへの業務分担を検討する
業務の全体像とあわせ、真の忙しさの原因がわかったAさん。次に行ったのは、社内スタッフへの率直な相談です。
スタッフも忙しい中ですから、遠慮する気持ちもあったかもしれません。しかし、それでも状況を変えるべく、Aさんは社内スタッフへ業務一覧を見せつつ移管可能な業務がないかを相談していきました。
ここで役に立ったのが、業務一覧を作る際に一緒に書き出した、所要時間や業務概要です。一覧の情報があったことで、スタッフの皆さんは自身の空き時間やスキルと業務を照らし合わせつつ、業務を協力的に引き受けてくれました。
結果としてAさんは、わずか2週間で業務負荷の軽減に成功。しかも、スタッフの方に無理を強いることもなく、適材適所に業務を再配分することができたのです。
もし仮に、所要時間や概要を整理せず、ブラックボックスな状態で仕事をお願いしていたとしたら、ここまでスムーズできなかったかもしれません。
ステップ3. 身軽になって、売上アップ施策を実行できるように
こうしてAさんは、短時間で「業務の可視化」と「スタッフへの業務分担」を実現し、業務の詰まりを解消。「土日どちらかは休めて、攻めの施策に使える時間もしっかり確保できる状態」になりました。その後は、当社コンサルタントが提案する売上アップ施策に取り組み、売上もアップ。売上ギネスを達成するに至っています。
もちろん、Aさんのように短期間で業務改善の成果を出すためには、いくつかの条件が必要です。成功の背景には、時間に余裕があるスタッフがいたことや、スタッフとの関係が良好だったこともあったでしょう。
しかし、紹介した「業務を整理して忙しさの原因を特定し、それを切り出すことで身軽になって、売上アップに時間を使う」のは、どのネットショップでも有効な業務改善のセオリーです。
「いや、うちにはスタッフなんていないよ」という方もいるかと思いますが、一人店長でもできる方法があります。(詳しくは後述します)
繰り返しますが、まずは「業務を整理して忙しさの原因を特定し、それを切り出す」というセオリーを、ぜひ押さえておいてください。
忙しさの正体は「思い込み」かもしれない
さて、ここで事例に学べるエッセンスを少しまとめてみたいと思います。
一般に「業務改善」というと、新しいシステム導入など、大掛かりな取り組みが必要なイメージがありますよね。しかし、実際の成功例を見るとそんなことはなく「状況整理をしたら改善点に気づいた」など、シンプルな変化で進んでいくケースも多いものです。
ご紹介した例のように、業務内容を具体的に書き出して「思い込み」や「遠慮」を外し、スタッフと本音で話し合ってみると、実はあっさり業務改善ができるケースは本当によくあります。
「いやいや、それは小規模な店舗だからでは?」と思われるかもしれません。
しかし、大きな事業者さんでも「業務を書き出してみんなで話し合いをしたら、そこまで難しい状況ではないことに気がつけた」という事例があります。
例えば、よなよなエールでお馴染みのヤッホーブルーイングさんです。同社も業務整理を通じて忙しさを解決したのですが、当時のことについて、マネージャーの植野さんは「幽霊の 正体見たり 枯れ尾花」と振り返っています。つまり「何となく漠然と忙しいなぁと思っていたけれど、蓋を開けてみるとそうでもなかった」というわけですね。敵の正体が見えると戦い方がわかるように、原因がわかるだけで随分楽になったのだそうです。
詳しく知りたい方は、ぜひこちらの記事も読んでみてください。
オバケから解放されて、「良いチーム」に!【ヤッホーブルーイング植野さん×坂本対談・後編】
思い込みで「これは自分にしかできない」と仕事を抱え込んでいませんか?日頃からスタッフと良好な関係を築き「実はこれが大変でさ」と、遠慮なく相談できる環境を作れていますか?
ぜひ、一度立ち止まって考えてみてください。意外とあっさり打開ができるかもしれませんよ。
頼れるスタッフがいなければ、外部人材の活用という選択肢も
ただ「一人で店舗を運営していてそもそもスタッフがいない」「スタッフも忙しくて業務でパンパン」という方もいますよね。
すぐにスタッフを雇用することは簡単ではありません。採用にかかる費用の問題、雇用契約に伴うリスク、そもそも近隣に適任者が見つからないなど、人材確保には多くの課題が伴うのが常です。
そんなときにおすすめなのが、在宅スタッフ(フリーランスや副業人材)の活用です。
在宅スタッフなら、全国各地から募集できるため、スキルや経験が豊富な人材と出会える上、必要な時に必要な分だけ仕事を頼めます。さらには、雇用契約ではなく業務請負契約で働いてもらえるため、会社のリスクや負担を減らせるのも嬉しいところです。
スタッフ採用は、地元でのアルバイトや正社員の採用だけが解決策ではありません。もし「今はスタッフがいないけれど、業務を切り出せる相手が欲しい」という場合には、ぜひ活用を検討してみてはいかがでしょうか。
具体的に在宅スタッフ活用とはどういった仕組みで、何ができるのか?については以下のページをご覧ください。
コマースデザインの在宅ワーク活用・導入支援
業務の整理と分担は「攻めの経営」への第一歩
今回は、多忙から脱却して過去最高売上を達成した、とある店舗へのコンサルティング事例を紹介しました。
ネットショップ運営者なら、誰しも売上はアップさせたいものですよね。ただ、そのためには「攻めの経営」を行う必要があり、攻めの経営を行うためには、守りがしっかりできていなければなりません。
漠然と「忙しい」と思いながら、走り続けていませんか?
心当たりがある方は、ぜひ一度立ち止まって、状態を整理してみてはいかがでしょうか。「思い込み」や「遠慮」を捨てて、できることから少しずつスタッフや外部の力を借りてみることで、案外あっさり忙しさから抜け出せるかもしれませんよ。
急がば回れです。ぜひ、この記事の事例を参考に、試してみてくださいね。
P.S
私たちコマースデザインでは、EC事業に特化したコンサルティングを行っています。
特に好評いただいているのが、自分の頭の中にあることを話してもらい、自分の考えをまとめる「壁打ち」です。
- 悩みを話して整理してもらっているうちに、業務整理がみるみる進んだ!
- 自分では気付けなかった打ち手や課題を発見できた!
など、ネットショップ事業者の皆さんから、喜びの声をたくさんいただいています。
今回の事例のように「忙しくて本当にやるべき仕事が進んでいない」という方はもちろん、「売上がなかなか上がらなくて、モヤモヤ悩んでいる」といった漠然としたお悩みでも構いません。状況に合わせて柔軟にご支援いたします。
ご興味がある方はぜひ、以下よりお気軽にお声掛けください。
この記事を書いた人
- エクステリア通販会社にて、店長業務に加えて物流・ユーザサポート・システム開発まで幅広く担当。市場ニーズと競合度を見極めて自社オリジナル商品を企画、自ら販促全般まで行って人気商品を量産。楽天ショップオブザイヤーにてジャンル賞を受賞したが、独自ドメイン店にも明るい。休日はバンド活動中。