「社長が言っていたのはこういうことだったのか!」点と点が繋がり、視座が上がった。博多若杉が実感した、研修後の変化と成長。| 「EC運営ステップアップコース」卒業生インタビュー

コマースデザインの人気研修、3ヶ月でEC事業にかかわる全般的なノウハウを学ぶ、「EC運営ステップアップコース」。この研修では、戦略、販促、分析、組織、効率化、AI活用など幅広いテーマを短期集中で取り組みます。
弊社最新刊の「売れる!EC事業の経営・運営 ネットショップ担当者、チームのための成功法則」の内容も、重要な部分を凝縮し、より深く解説する講座を受講できます。実際にご参加いただいた方々からも「独学では10年くらいかかりそうな内容を、たった3ヶ月で学べた」とご好評をいただいております。

そんな「EC運営ステップアップコース」の受講生の声をお届けするインタビューシリーズ。

今回はグルメジャンルの超有名店「もつ鍋・水炊き 博多若杉」を運営されている株式会社Skyward Holdings代表の松尾さんと株式会社Skyward社員の花田さんをお迎えし、お二人それぞれの立場から見た「研修の成果」を詳しくお伺いします。

博多若杉ほどの有力店が「当社の研修を受けた理由」とは?
受講後に体感したある「変化」とは?

ぜひ最後までお読みください!

はじめに

全国のもつ鍋ファンを唸らせる「もつ鍋・水炊き・博多若杉」

1981年、福岡にて焼き鳥店「若杉本陣」として創業。本場福岡の職人が作り上げた博多中洲の本格もつ鍋や、水炊きが自宅で食べられると人気。楽天市場「もつ鍋・水炊き・博多若杉」は出店から19年目に突入。楽天SOY(ショップ・オブ・ザ・イヤー)3回、グルメ大賞6回受賞などを経てさらに成長を続けている。

ECの成長にあわせて事業を広げ、現在は法人向けの卸のほか、ふるさと納税事業やシステム開発事業もおこなう。

▶︎もつ鍋・水炊き 博多若杉本店
▶︎株式会社Skyward Holdings

「きちんとECの教育をしよう」と思い、新任メンバーを送り出した

※松尾 直幸さん(株式会社Skyward Holdings 代表取締役) 、花田 ゆかりさん(株式会社Skyward 社員)、当社坂本、研修でファシリテーターを務めたECコンサルタントの味藤でお話しました。

坂本:まずはお申し込みの経緯からお伺いさせてください。今回、ご参加いただいた花田さんは、ECに携わってまだ1年と少しでしたよね。

花田さん:はい。私は2020年入社で、本格的にEC運営に携わりはじめたのは2023年の終わり頃からです。もともとWebやデザインに興味があり、お願いをしてカスタマーサポートから制作・EC運営に異動しました。日々、勉強しています。

坂本:ECに携わって間もない花田さんを研修にアサインされたのは、どういった背景からでしたか?

松尾さん:花ちゃん(花田さん)は、私がEC運営に抜擢しました。最初の2年はカスタマーサポートで手を動かしながら「運用」を学んでもらって、そこからECの「運営」という、もっと深い領域に入ってもらったんですけれど。運営の領域では「ECの全体像」や「他社さんがどうやっているのか」といったECの実務的な知識がないと「次はこんなことがしたい」と思ってもなかなか難しいわけですね。

私が楽天でお店を立ち上げたときは、他の店舗さんやECCさんといった「外の人」との交流で知識を得てきました。でも、そういった私の経験を直接、花ちゃんに手取り足取りで伝えるのはできない。だから、パッケージとして完成していて、しかも有名なコマースデザインのサービスで、きちんとECの教育をしようと思い、花ちゃんを送り出しました。

もちろん、花ちゃんなら研修内容を理解して社内に広げたり、カリキュラムに含まれている「AI」の話を吸収したりできそうだと思った、というのも人選の理由です。

坂本:なかなか実務の教育は手が回らないですよね。

松尾さん:はい。実は当社では、教育といえば「人間力」だったんです。もちろん人間力も大切ですが、社員が自信を持って仕事をするためには、実務面での成功体験も欠かせない。だから1人1人がスキルを身につけて自立していけるように、今回の研修のような実務的かつ専門的な教育を取り入れたいと思いました。外部の研修を受けて見識を広げるのはとても大事なことだと思っています。

味藤: 松尾社長から研修の話をもらって、花田さんはどう思われましたか?

花田さん:お話をいただいたのは、ちょうど「独学の壁」を感じていた時期でした。どんどんやることが増えて忙しくなり、自分なりに効率化をしてもうまく行かず。社内で「こうしたらもっと売上伸ばせるよね」と言われても、自分だけではもうこれ以上何も出てこないし、さらには、ベテランの先輩がチームを離れる話まであって「ECの経験や知識もないのに、どう頑張ればいいのかわからない」と行き詰まっていたんです。

そんなときに「3ヶ月の研修を受けてみないか」と言われても、軽くは判断できなかったんですけど(笑)。ただ「独学の壁」を打破するためには、自分なりにもがくよりも、きちんと教わる方が良いなと思ったんです。なので最終的には意を決して受けることにしました。

EC運営ステップアップコースで体感した「商品や業界の違い」

味藤:研修に参加してみて、いかがでしたか?

花田さん:まず、いろいろな方と交流ができたのが良かったです。他のお店さんとチームを組む研修だったのですが、経営者の方や、私よりも後にECを始めた方もいて、自分にはない視点やアイデアをもらえました

私は型番商品を扱ったことがなくて。博多若杉のオリジナル商品70点で「多いなあ」と思っていたのですが、あるお店さんから3,000商品扱っているという話を聞き、驚きました。商品や業界によって、いろんな違いがあるんだなと身をもって体感できました。

坂本:素晴らしい経験ですね。

花田さん:ファシリテーターの味藤さんも寄り添ってサポートしてくださって。途中、課題が終わらなかったときもあったんですけど(笑)。でも、チームのみんなも頑張っているんだなと思い、受講を続けられたのでよかったです。

松尾さん:やっぱり仲間と学ぶってすごくいいことですよね。

EC運営ステップアップコースで成長できたこと

自分のなかで指針や軸になるものが見つかった

味藤:研修を振り返って、何か成長できたことや、実感できたことはありますか?

花田さん自分のなかで指針や軸になる考え方が見つかりました。

例えば、販促です。もともと販促実務のノウハウは、先輩から教わりながら自分のなかに貯めてはいて。頭のなかでわかっていたこともあったんです。でも、知識として細切れになっていて「EC全体や運営目線で見たときに、それらがどう繋がり合っているのか」までは、つかめていませんでした

例を挙げると、お客さん目線です。これまでもお客さん目線を持って、いろんな方法でお客さんにアピールはしていましたが「本当にこれでいいのかな」と自信が持てずにいたんです。自分たちのなかでの考え方だったので。

味藤:なるほど。

花田さん:でも、研修で「データを参照しながら、お客様が欲しい情報を欲しいタイミングで提示する」という観点を学び直して。それで「考える流れ」や「考えたことをどう業務に活かすのか」「そのためにどうデータを見るべきか」といった流れがはっきりと繋がるようになったんです。

この流れは、まさに自分のやりたい店舗運営のスタイルでもあったので、指標や軸になる考えがまとまって、とてもすっきりしました。喉に引っかかっていた魚の骨が取れたといいますか。

施策の結果を「真実」として捉えられるようになった

坂本:「繋がった」結果、景色はどう変わりましたか?

花田さん:繋がる前は、都合よく考えるバイアスが働いていた気がします。例えば「明るいポップな感じのバナーを作ればクリックしてもらえる」と都合よく解釈して用意をしたら、まったくそんなことはなかったみたいな。

坂本:想像で手を広げて、ぐるぐるしちゃう感じですね。

花田さん:はい。どれが当たるかもわからず、行き当たりばったりで疲弊していた気がします。でも、研修でデータと結果が繋がるようになって、施策の結果をバイアスなく「真実」として捉えられるようになりました。まだ完璧ではありませんが、今では「結果をこう理解した。じゃあ次はここを変えよう」という道筋を明確にできています。

味藤:私も店舗出身なので、よくわかります。データは、お客さんがどう反応したかを知れる唯一の答えなのに、忙しくて確認する時間が取れないんですよね。なので、検証しないまま次へ行ってしまい、お客さんを見れている「つもり」になってしまう。

坂本:データを見ずに想像で進めてしまうと、手戻りもあって余計に忙しくなりますよね。忙しいからデータが見れないのではなく、わざわざデータを見ることでむしろ忙しさが減る側面はありそうですね。

「データの見方」も「データの奥にあるもの」も見えるようになった

松尾さん:データの見方とデータの奥にあるもの、どっちが見えるようになったの?

花田さん:どちらもですね。これまでも社内で、転換率のようなデータについて見方や改善のアイデアを教えていただいてはいました。ただ、具体的にどうしたらいいかまではわからず、一歩進むたびに悩んで止まっていたところがあったんです。

ですが、研修で「Aのデータをもとに、Bを変えると、Cの結果が出る」という体系的な流れや「お客さんが買ったのは、お店のこういうところを評価したから」といった売上が伸びる仕組みを教わって、データの見方も向こう側みたいなところもわかるようになりました。

松尾さん:まさしくフローの話ですね。お客さんから「買いたい」「良かった」と言ってもらえるのは、これまでに取り組んできたAとBの点の施策がこう繋がっているから、ということが見えるようになったんでしょうね。これが見えるようになると、無駄な点を打たずに済むし、本質的に見るべきところがわかるようにもなる。

それにしても、コマースデザインの研修ってそんなところまで教えてくれるの?

花田さん:はい、そうです。

松尾さんこれは早く2人目も送らねば。(笑)

チームみんなでAIを活用するようになった

味藤:今回の研修では、販促以外にも、業務改善や組織の成長段階についてもお話をしました。仕事に活かせそうだと思われたものはありましたか?

花田さん:教わったChatGPTの使い方は、すでに実務で活用しています。以前から社内でも「みんなでAIを使っていこう」と言ってはいたのですが、研修を受けるまでは実際に触れていなくて。でも今回、基本的な使い方を教わったことで、まだ触りはじめたばかりのメンバーに「こうしたらいいんだよ」と教えられるようになりました

味藤:メンバーのみなさんもAIを触りはじめたのですね。素晴らしいです。

花田さん学んだことはみんなにも共有して、一緒に良いアイデアを出していきたいと考えています。AIもですし、販促でも同じように悩んでいる人に「こういうところを見ればいいんだ」と伝えていきたいなと思っています。

社長から見るEC運営ステップアップコース受講後の変化

「これからの成長の根っこになるような体験」を、してもらえた

「成長の根になる体験」と松尾社長

坂本:お話戻るんですが、松尾社長のおっしゃる「フロー」で仕事を捉えられるようになって何か変わったことはありましたか?

花田さん:「社長が言ってたのはそういうことか」と思うことが増えました。去年「自分たちが今どんなことを気にして店舗運営をしているか」を書き出して話し合ったことがあったんです。それで、当時はよくわからないままメモだけしていたことが多かったのですが、今は「たしかに、ここは変えないと。なるほど」というような実感を得てメモを読めるようになりました

坂本:松尾社長から見てどうですか?

松尾さん「頭ではわかってはいる」状態だったところから「体感として学べた」状態になれたんでしょうね。視点が増えて、視座も高くなったことで、木を見て森を見ずではなく、全体を繋げて見られるようになったんだと思います。こういう思考の感覚がわかってくると、もっと視点を増やせたり無駄も減らせたりする。これからの成長の根っこになるような体験をしてもらえたんだろうなと。

味藤:タイミングも良かったかもしれないですね。ECの点のことがわかってきて、それをつなぐために、研修がちょうどよくはまって。

松尾さん:花ちゃんはEC事業に異動して1年、テクニカルな部分を先に学んでいた。そしてそこで全体像とかお客さん目線を研修で教えてもらったから繋がった、というのはあるでしょうね。

坂本: 社長の感覚もわかって、メンバー側の気持ちも分かる。社長の代弁者になれるかもしれませんね。

ゆとりが出てきた

味藤:ほかに松尾社長が感じられた変化があれば教えてください。

松尾さん:見ていて、ゆとりが出てきたのかなと思いますね。花ちゃんがそういうわけではないのですが、自己肯定感が低いと「(やれているのに)やれていない、私はダメだ」といった感じで、精神的にきつくなってしまう。それでもどうにかしようと思って一生懸命やると、今度は体力的にもきつくなって、最終的に仕事そのものがしんどくなってくるんですよね。

でも、研修を受けて「自分はやれることをやっていけてるな、成長しているな」「これは私がやらなくてもいいな」と判断できるようになって。少し楽になっているんじゃないかなと感じます。

花田さん:具体的には、体制変更のときでしょうか。以前の博多若杉は、店舗ごとに担当が分かれていて、おのおの忙しく「自分がやるしかない」「助けを求めにくい」という空気があったんです。でも、そこから「みんなで運営して若杉を育てよう」というふうに変わっていくなかで、研修で学んだ業務移管やナレッジの考え方が役立ちました

例えば、ナレッジでいうと、新しいメンバーに業務を渡す際に「ここだけ忘れないようにすればいいよ」「もう雛形はあるから、それを埋めようね」といった効率的だけど丁寧なやりとりができるようになりました。結果として、私はメンバーに協力してもらうための心理的なハードルが下がり、たぶん頼まれる側もちょっとやりやすくなったんじゃないかなあと思っています。

坂本:販促と同じように、仕事の分担や伝え方についても「流れ」や「全体像」が見えるようになって、連携がスムーズになったのかもしれません。それが自己肯定感にも繋がってくるというのは、すごく健全なことだと思いますね。いやあ、素晴らしいです。

今後のキャリアを考えるきっかけにもなった

坂本:お話を伺って、花田さんは「生のお客さんと接するカスタマーサポート」と「ビジュアルで表現する制作」を経て「データを分析してお客さんを理解する」ようなところに進んでいるなと感じました。お客さんの言動とデータの両方を理解して、それらをデザインや販売で表現していく。キャリアとしても重要な点と点を繋げてられているのではないでしょうか。

花田さん:そうですね。研修の一番最後に「自分が本当にやりたいこと」を書き出す課題があったんですけど。それを通じて、「データやWebでできることと、デザインを掛け合わせる仕事がしたい」というのがはっきりしたんです。

なので、教わったデータ分析をさらに理解できるようになって、活用していきたいなというふうに思います。

味藤:素晴らしい。花田さんらしく活躍していただきたいです。

まとめ

今回は博多若杉を運営する株式会社Skyward Holdingsの松尾社長と株式会社Skywardの花田さんにお話を伺いました。

松尾社長が社内教育のために決断したEC運営ステップアップコース研修。花田さんも最初は戸惑いながらの参加でしたが、独学の壁を乗り越え、EC運営を「点ではなく流れ」として捉えながら実践できるようになりました

加えて、ご自身のキャリアプランも明確になり、さらには周囲のメンバーへも良い影響を波及させるなど、研修後も着実に成長と成果を重ねておられます。すでにジャンル内でトップクラスのランナーである博多若杉さんですが、たずなを緩めることなく、常に前進し続ける姿勢には、私たちも感銘を受けました。

今後も私たちコマースデザインは、EC運営ステップアップコース研修やコンサルティングサービスを通じて、EC事業者のみなさんの前進したい気持ちを支えてまいります。

P.S

現在、コマースデザインでは「EC運営ステップアップコース」の次期受講生を募集中です。受講枠は先着順で、毎回すぐに満席となるため、もし少しでも興味をお持ちであれば、お早めのお申込をおすすめします

もちろん「研修の詳しい内容を知りたい」「受講しようか悩んでいる」などのご質問・ご相談も承ります。お気軽にお問い合わせください。

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この記事を書いた人

コマースデザインスタッフ
コマースデザインは、EC事業のコンサルティング会社として、ECのお役立ちツールECコンサルティングを提供しています。全サービスの累計支援先企業は23,000社を突破しました。「色々な個性を持ったお店が数多くあり、お客さんに豊かな選択肢があるEC業界」を目指し、中小ネットショップ事業者の皆様の「強み」を引き出す支援を行っています。
詳しくは、コマースデザインについてをご覧ください。

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